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第4部 常闇の国 ~プロローグ~

 数日間のアップデート。


 流石に、フルダイブのゲームともなるとアップデートも時間がかかるようだ。


 ログインすれば、例の白い空間で、アップデート内容の説明があったが、多いので自分に必要そうなところだけ。

 

 ・新フィールド実装!世界中でヒントを集めて探してみてね(ハート)

 ・新スキル実装!色んな条件があるから探してみてね(ハート)

 ・新武技実装!色んな武技があるから探してみてね(ハート)今までの武技に連携が実装されたよ確認してみてね(ハート)

 ・新装備実装!色んな武器防具アイテムが増えたよ探してみてね(ハート)

 ・新素材実装!あちこち掘り返してみよう!(ハート)

 ・今まで無かった場所に遺跡やダンジョンが現れたよ!探索してみよう(ハート)

 ・クラススキル専用セット枠が増えたよ!さらに通常スキルのセット枠も増量!これでスキルの幅が広がるね!(ハート)

 ・サブジョブを取得できる枠が増えたよ!是非新たなジョブにも挑戦してね(ハート)

 ・その他クエスト等様々な新要素があります。今後もご愛顧賜りますようよろしくお願いします。


 まあ、こんな所かな。ハートしか記憶に残らん。


 とりあえず【古都】に向かえば、人だかりは消え、流石に落ち着いていた。

 

 そりゃ、アップデート後だし、皆スタートダッシュ決めたいわな。


 ・・・【兵舎】の前だけはまだ人が張ってるわ。


 どうするかと、路地裏に入ったところで、プレイヤーらしき3人組と鉢合わせ。


 「あんた!隊長だな?ちょっと俺と勝負しろよ」


 ああ、そう言うタイプか、今まではただ面倒だったけど、今ならこういう方が寧ろ気楽だわ。


 「やめよーぜー!相手の格好、全身特典装備じゃん?無理に決まってんじゃねぇか」

 「そうだぜ、俺は流石にそこまで頑張れないわ、現実(リアル)もあるのに、ゲームばっかりできねぇって」

 

 「うるせぇ!お前らはやらなきゃいいだろうが!」


 なんだこいつら?


 「ねぇ?聞きたいんだけど、あんた達はこのゲームをどうしてやってるの?怪我して治験とか?」


 「あ?ちげぇよ。普通に楽しいからだけど」

 「オレモー、フルダイブとかすげーなーって始めてはまってる」

 「まあ、楽しいからだよな。離れた幼馴染とも遊べるし」


 「ふーん、じゃあ、自分が一個聞いたから一個質問に答えるよ」


 「え?ジャアー、どうやったら強くなれるんだ?」


 「強くなる方法ね。知ってるけど、あんた達じゃ無理じゃない?」


 「あ?どういう事だ!」


 「一応教えておくと、

 まず、身体能力を上げるには何か行動すればそれに準じて上がる。これはホームページのいう通り。

 もし上げる速度を加速したければ魔物を倒せば余力が増えて、その分が成長しやすくなる。これがプレイヤーの身体能力が上がりやすいって話。

 そして【訓練】する事で、その身体能力を使いこなせる。考えたとおり動けてると思ってるかもしれないけど、身体能力を十全に使うには【訓練】しなきゃ無理。

 装備や特殊な情報については、まずクエスト。信用されて色んな人から話を聞いて、色んな頼み事を受ける。

 それらをこなしている内に色んな敵と戦ったり、素材を手に入れて地道に強化して行く。こんなところ」


 「そうか・・・」


 「自分の知ってる強い人は皆これやってる。近道とかチート?とかそういうのは知らない。楽しいと思える事も頑張れないんじゃ強くなれないんじゃない?」


 「なるほどな。今まで、誰に聞いても攻略見ろとかしか言ってくれないし、どれが本当の情報かも分からなかったから、最強って言われてるアンタに聞きたかったんだけど。ここで張ってて良かったぜ」


 「別に自分より強い人はいくらでもいるよ。騎士殿とかガイヤとか」


 「はは、まあいいさ。アンタ【兵舎】には入れなくて困ってるんだろ?ちょっと待っとけよ」


 そう言って、三人連れ立って何処かに行く。


 そして遠くから聞こえる「隊長いたぞ!!!」「追いかけろ!」「逃がすな!」の声。


 【兵舎】前にたむろしてた連中が何処かに行ったところで、滑り込む。


 あいつら、存外悪いやつじゃなかったのかもな。頑張れないとか、挑発されてるのかと思ってイラついちゃった。


 やればやっただけ、評価されて見返りがある。そんな居場所がいらないなら好きにすればってさ。


 「兵長ただいま」


 「おう、騒がしかったな。まあ、無事戻れてよかったぜ。急ぎじゃないが、皇帝陛下のところに一度顔出してもらえるか?基本的にお前さんを優先してくれるそうだ」


 「まあ、色々協力してもらったし、ケジメって事か」


 「何言ってんだ。本来世界全体で対応しなきゃいけない事背負ったんだ。後の処理は任せとけばいい。それより頼みがあるんだそうだ。無茶は言わないと思うが、嫌なら嫌って言えばいいからな」


 「まあ、もう皇帝陛下も知らない仲じゃないし、いきなりイライラしないよ」


 「知らない仲じゃないってな。ふん!お前さんはそういう奴だよ。まあ、なんだお疲れさん」


 「お疲れ様」


 そういって、その日は【兵舎】のご飯を普通に食べて寝る。


 他人に言っておいて何だけど、楽しいと思えること位頑張るか~。自分は頑張れてるかな?

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― 新着の感想 ―
[一言] 新天地に行ってみてとか あ、国の機関のどっかに入ってとかかな 拒否していいって言われたから、拒否一択かな もう、どこの国も恩しか無いから、拒否されたら何も言えないし
[一言] >ハートしか記憶に残らん 的確すぎて草
[一言] Q.どういう流れで強くなりましたか? A.まず半年以上ずっと荷物整理します
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