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392.邪神の化身の手下空中隊と大砦守備隊

 自分以外も気がついて、地上から弓や術で攻撃を始めるが、中々減らない。


 徐々に近づいてくるが、黒いトンボ状の虫型って感じかな?見た目は。


 一応下の方にいる奴らには辛うじて攻撃が当たって、撃ち落としているが、焼け石に水。


 ビエーラの攻撃は、上の方の相手にも当たっているが、なにぶん長距離攻撃に振りすぎて、装填が遅い。


 「撃ち方やめ!遠距離攻撃持っている人は自分と大砦に引き上げて、上空に対応しよう。悪いけど、地上部隊は近接攻撃で、頑張って耐えて!」


 「それしかないだろうな。そっちは任せたぞ」


 とアンデルセン。もう、地上部隊のほうは任せるしかない。


 自分を先頭に大急ぎで大砦の方に引き上げる。


 大砦の高い外壁の上ならいくらか当たるだろう。


 隊列なぞ組んでる間も無い、近い人から順に大砦に引き上げ壁上に並び、個々に当たりそうな敵空中隊を撃ち落す。


 しかし、一匹、二匹と抜けて大砦上空に辿り着くと同時に、大砦内に急降下してくる。


 何とか一匹追いかけて一撃加えようと、おおよそで落ちてきそうな位置で待ち構えると、


 「スケルトンだ!」


 誰の声かも判断できぬ間にぞろぞろ骸骨兵士達が所狭しと現れ、


 壁上にもいつの間にか敷き詰められているが、どうやら骸骨達も邪神の化身の手下を攻撃し始めたようだ。


 自分が狙ってた邪神の化身の手下空中隊の一匹も撃ち落された。


 そして、辺りの状態を把握しようと周囲を見回して、気がついた。大砦中央の一番背の高い建物の屋根の縁に一つの影。


 ふむ、どうやら今回は味方って訳か。確か国を守るために死して尚、生ける死者として存在するんだもんな。


 骸骨達はプレイヤーに攻撃を加えている様子は無いし、プレイヤーもそれに気がついて、今は邪神の化身の手下に集中している。


 自分は一旦、外壁上に戻り全体の様子を確認。


 どうやら、空中を抜けてくる相手は殆どいない。稀にいても、大砦内の骸骨達が待ち構え、急降下してきた所を仕留める。


 どうやら、相手の耐久力は大した事無いようだ。突撃するように急降下してくるだけなので、強襲部隊って感じなのだろうか。


 空中隊の相手をしている内に、徐々に近づいてくる邪天使。


 山の様な巨体がじわじわと迫ってくる。


 そして、尽きる事の無い敵手下。


 一匹一匹は弱くとも只管に数が多く、かなり消耗が激しそうだ。


 邪神の化身の巨体に押されるように徐々に大砦に後退する味方。


 しかし、ちゃんと指揮は取れているようで、ほころびは無い。正直今回自分は見てるだけの様だ。


 各々で判断し的確に術を使用し、粘っている。


 「隊長!遅くなった!敵の小さいのは、頭部の穴から無限に湧いてる」


 と、三羽烏からの報告、どうやら邪神の化身の偵察を継続し、敵手下の発生源を見つけてくれたみたいだ。


 正直、指揮の方じゃ自分は活躍出来そうも無いし、ここは敵手下発生源を潰す奇襲隊として動きましょうかね。


 今回設定した勝利条件は、邪天使を大砦に突っ込ませて外殻を剥ぎ取る事だったが、やれるだけの事はやって置きましょうってね。


 いつの間にか、護国の騎士が自分の後ろに立っていた。


 いつか見た、一回り小さな骸骨も一緒だ。


 「ここ任せちゃっても大丈夫ですかね?あの邪神の化身、邪天使が突っ込んできたら、ここら一帯吹き飛びますけど」


 何も言わず、目の奥が青白く輝き、そして空に向かって哄笑するように顎の骨が鳴る。


 なんとも楽しそうだし、ここは頼るか。


 「じゃあ、全軍!後は任せた!自分は手下の発生源に突っ込んでみる」


 「はぁ!?総大将自ら突っ込むって、アホか!」


 と、アンデルセン。なんかいつの間にか副官ポジションだな。


 「今回自分のやること無いもん。勿論外殻破壊した後どうなるかなんて分からないけど、相手は能力を小出しにしてるから、ここは潰せる物を早めに一個づつ潰したい」


 「いや、だからってな、連戦になったらどうするんだよ?」


 「一戦目でこれだけ時間かかってるから、もし第二形態があったとしても変形に時間がかかるんじゃない?」


 「そうは言っても、能力なんてどうやって潰すんだよ?」


 「完全に自分の予想だけど、相手には12の核があるから、それぞれに能力が宿ってると見てる。敵手下発生源を叩けば、核があるんじゃ無いかな~。あったらいいな~。自分しか宝剣持ってないし、通常武器で壊せるか分からないし、自分が行くしかないな~」


 「くそ!勝手に行け!任せたぞ!」


 「そっちこそ、頼りにしてるよ」


 そう言って、ベルトを使用し、蛇装備セットに変身し、壁上から飛び降りる。


 途中壁を蹴り、二段ジャンプを使用し、それでも殺しきれない勢いをスカーフの力で一瞬浮いて、地上に降り立つ。


 今回はこの前手に入れた蛇の全身タイツも装備しているので、本当に蛇装備セットだ。


 この全身タイツの能力は


 〔不死蛇の服〕 環境適応(一定時間)


 とだけなっている。形状は背中が開き、頭から足先まで一枚布?皮?で覆ってしまう。


 着用すれば、全身にぴったり張り付き、本当の全身タイツ!


 口元にギミックがあり、コックを捻ると、皮膚一枚分位の空気で、服の下が満たされる。


 一回試した所30分位はその状態が続く。そしてそれが過ぎるともう一度コックを捻っても何も起きない。


 ゲーム内で一日経てば、また空気が補給されている。そんな感じ。


 今は、とりあえず使用しないが、環境適応って言うのがどれほどの物なのか、試す時間は無かった。


 さて、戦場を突っ切って、邪天使の頭部の穴に乗りこみますかね。

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― 新着の感想 ―
[一言] 指名手配の旅で脳筋になっちゃった...
[気になる点] 最終的に防具が壊れてまた初心者装備になっちゃうんだろうか? [一言] 騎士道とは死ぬことと見つけたり なお、何度でも甦る模様
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