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375.再びスケルトンうじゃうじゃ地帯

 家族連れが戻った後、一応砂地を探索したが、先は無いようだ。


 何となく適当に砂を掘ってみたが、何もでない。


 三羽烏も真似して掘っていたが、半蔵が何か石のような物を見つけ、ニヤニヤしてるのできっといい物だったのだろう。


 「さて、分岐はこれで全部か、となるとあのうじゃうじゃ地帯だね」


 「ああ、多分だが、途中に光が入って不死者のいない場所があったろ? アレと同じで、壁を崩せば先に進めるんじゃないか?」


 「だとするとこの中に【鉱国】の【壊し屋】みたいなオブジェクト破壊ができる奴か、つるはしで土掘れる奴がいれば、解決するな」


 「「「出来ないな」」」


 三人声を揃えて言いやがって!知ってたよ、お前達忍者にしか興味ない事位知ってたよ。


 「じゃあ、一回引き返して募集でもする?」


 「いや、試しに一回強引に突っ込んでみないか?俺達はいいとして玄蕃は信仰集めに来ただけなんだろ?」


 「無限湧きを利用して、やれるだけやってみるって事?」


 「そうそう、そもそも大量にいるだけで無限湧きじゃないかも知れないだろ?玄蕃のあの<法術>使えば、雑魚骸骨は一振一殺だし、武器防具持ちも大した手数じゃないんだ。囲まれなきゃ100体位はいけるんじゃ無いか?」


 「んじゃ、やってみますか」


 来た道を戻り、無限湧きの通路へ。


 通路なので、そこまで広くは無い。


 作戦は自分と猿が前衛、半蔵と佐助が後衛、小太郎は適宜狩りきれなかった奴にとどめをさして行く。


 突っ込みすぎずに、手前から徐々に削り倒す。


 いざ!


 まずは速攻の、


法術 ライトシフト

法術 ホーリーブレス


 手前の一体がぼんやりしている所を一気に近づいて倒す。


 周りの骸骨が気がつきこちらに向かってくるが、半蔵の鎖鎌の分銅で、一体が吹き飛ぶ。


 猿が突っ込み過ぎないように、佐助が落ち着かせながら戦列を維持。


 骸骨達の武器も防具もまちまちなので、隙を見つけては切り崩せば、サクサク倒せて爽快感。


 時に殺気が三方四方から感じるが、隙間を見つけて避けては攻撃。


 ブロックすればこちらも動きが止まってしまうので、ひたすら避けて避けて、斬る。


 テンション上がって、倒し続け、何体倒したかも分からなくなる頃、


 戦線を上げ過ぎていつの間にか広い空間に出ていた。


 そして、一体の大きなゴーストが中央にいるのに気づく。


 どんなデバフを使ってくるのかと、骸骨を倒しながらも警戒していると、


 ゴーストが金切り声を上げ、ダメージの無い衝撃がぶつかってくる。


 士気低下攻撃のようだが、既に結構な時間戦闘状態が続き、全員士気は十分に上がっている状態で、特に影響は無かった。


 それより、問題は骸骨達がゴーストに引き寄せられて、吸収されていく。


 そして、容量がいっぱいになったのか、凝縮するように姿を変えながら発光する。


 光が弾けると同時にゴーストがいた場所には、


 宙に浮く半透明の首の無い女性。


 かなり縮んだが、雰囲気は感じる。


 すると、おどろおどろしい汚い緑のエフェクトが、発生し、


 そこらの残った骸骨や石、岩が浮き上がり、エフェクトと共に部屋を舞う。


法術 ライトシフト


 一旦術をかけなおして、仕切りなおす。


 相手は空中、しかも的が小さい。


 飛んできた岩を避けて、距離を詰めるが、ふわふわと空中を揺れる相手を追いきれない。


 各々の判断で、飛んでくる石、岩、骸骨を避けて、あえてバラバラに敵を追う。


 移動速度は正直こちらの方が上、


 しかし、相手の攻撃がうますぎて、近づけないし、反撃に転じられない。


 「仕方ないな。切り札使うぞ口寄せ猿猴!」

 

 と、急に忍者みたいなこと言い出す佐助。


 すると猿の様子が変わり、毛が逆立ち、黒かった毛が赤みがかる。


 体の内側から筋肉が盛り上がりサイズが膨らむ。


 そして、飛んできた骸骨を殴り飛ばし、一撃で砕く。


 そのまま、飛んできた石を無視して突っ込み、ジャンプ。


 ふわりと避けた敵に手を伸ばす。


 ほんとに腕が伸びる猿。


 グーンと伸びる腕が敵をすり抜けた。


 しかし、猿を避けた場所に待ち構えていた半蔵のエフェクトを纏った鎖が巻き付く。


 半蔵のあの武器は拘束、打撃、斬撃とほんとに便利だな。


 動きが止まった所に小太郎の炎を纏った一撃で、地面に叩きつける。


 そこに佐助の木精術で地面に敵を縫い付け、一斉にたこ殴り。


 敵の動きが止まったと思った所で、巻き付いた蔓草がぶちぶちと引きちぎられ、


 どんどん膨らむ首の無い女。


 そして、何かが爆ぜる音と共に骨の体にワンピースを着ただけの首の無い巨体に替わる。


 しかし、さっきのように浮いて回らず、中央で金切り声を上げながら、暴れまわる女。


 異様に長い腕が地面を削るように振り回され、それを避けながら近づき、


氷剣術 霜界


 相手の動きを緩める。


 猿の攻撃も通り抜けず、ちゃんと当たる様になったので、細い骨の脛をがんがん殴って、


 脛は痛いよ。


 さらに佐助が妨害より攻撃と判断したのか見たことの無い術を使う。


 大きな花が生えたかと思ったら、ラグビーボールサイズの種を女にぶつけている。


 大味な技だが、巨大化して的が大きくなった女に、結構当たる。


 小太郎は消えたり現れたりしながら攻撃を繰り返しているが、剣聖の弟子の瞬間移動とは違うようだ。


 半蔵に関しては本当にバランスがいい。鎖鎌は一振りのスピードは鎖を伸ばしたり手元に戻したりのタイムラグでそこまで早くないが、逆に相手の動きを読んで一発一発確実に当てている。


 さっきからユニオンボス並と思えるのに、優勢を保っている。


 巨大な女の動きが鈍くなり、もう間もなく倒せるかなと思ったときに完全に動きが止まり、周囲から何かエネルギーか怨霊の様な物を取り込み始めた。


 これはやばいかなと、壁際に寄りメンバーを呼び寄せる。


 吸収したエネルギーが臨界に達した様な妙な静寂に、


法術 ミステリアスサークル


 さらに佐助が外側に木の根のような外殻を作り、防御態勢を整えた。


 巨大な女が爆発し、一瞬で防御は消し飛んだが、大分ダメージも抑えられたようだ。


 巨大な女のいた場所に残るのは一体の首の無いマネキン。


 ギシギシと動き、何か理由があってこんな場所にいるのかな?と近づこうと思ったら、


 猿が容赦なくぶっ壊した。


 猿にホラー情緒なんて関係ない。


 今回は佐助が何かを手に入れたようだ。黒い手袋の様な物だが、薄手で忍者の手甲とも共用できそうで、いい物っぽい。


 この部屋は奥があるようなので、そのまま全員で進む。

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[一言] >猿にホラー情緒なんて関係ない。 知 っ て た
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