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37.ルークの提案

ゲーム内では、モンスターと言う人間と生存圏を争う相手がいるため普通に毛皮が流通しています。

筆者は、ポリエステル崇拝者です。

ジャージこそ至高にして究極のウエア!人類の科学と文明の到達点

衣食足りて栄辱を知るの言葉通り服とは人類の人類たる文明の象徴

吸汗速乾性能、それでいて汗が乾いて寒くなることの無い保温性、激しい動きに耐える丈夫さ、激しい動きを受け入れる柔軟性、汚しても気軽に洗える清潔感。

もちろん、雪や山や海や等状況に応じてどのジャージを選ぶか選択の必要はあるが、フォーマルじゃない!とか言われて、普段使いできない今の世の中に激しい憤りを感じている。

でも、筆者はびびりなので、普通にデニムに登山具会社のフリースをあわせるくらいにしか使用できないチキンです。

■ 初心者装備 ■


プレイスタート時に全てのプレイヤーに支給される装備 布の服 布のズボン アイテムバッグの4点である

耐久が無限であり使い減りすることは無い

ズボンには通常ベルトがセットになっている為 そこにアイテムバッグを通す形で装備している


スタート地点により形状が異なる為 コレクションしている者もいる

落とす盗むは不可 売るは可


靴は大抵初期のジョブで最初に新たな物が支給される

防御力や付加効果が皆無のため すぐにでも装備更新することが望ましい


/////////////////////////////////////////////////////////////////////////////// 

魔物(モンスター)狩りですね!自分の出番ですよ。どうせまた部隊で狩りに行こうって思ってるんでしょうが、ちょっとそれは、待った!ですよ」


 毎度の事ながらルークがどこから話を聞きつけるのかやってくる。


 しかしいつもこいつの言うことを聞いて悪いことは無いので、まず聞くことにしよう。


「最近は部隊での行動も慣れてちょっとした魔物(モンスター)なら、余裕で狩れる様になって来たのに何で待ったなんだよ」


「それで狩った素材を全部報酬に変えて今まで装備更新してこなかったんでしょう?20人に等分に割ろうとすればそうなるのが当たり前じゃないですか。ここは小隊で狩りに行って素材を集めましょうよ。いつまでも支給装備のままで、本当にこっちも気が気じゃなかったんですから。教官に注意されても仕方ないですよ」

 

 確かに、素材を集めるなら少人数で行った方がいいのか、あまり考えてなかったな。流石ルークだわ。


「ついでに聞きたいんだが、この服を替えろって言われてるんだけどおススメはあるか?」


「内着なら兎ですかね、犬系のほうが暖かいっていう人もいますけど手袋や長靴向きですね。猿や熊は、堅いので外着向きですよ」


「熊と犬は、見たことないな。鼠はどうなのよ」


「服としては、悪くないですよ。防具としてはいまいちですけど、でも、その剣帯兎なんですよね?シャツとズボンと腹巻を兎でそろえたらどうです?防具も胴あてから胸当てに替えればいいじゃないですか。<皮殻甲>とるなら、革と甲殻中心になるんだし悪くないですよ」


「相変わらずスキル構成まで良く知ってるな。よし、兎狩りに行こう」


「よし、狩りに行こうはいいですけど。装備の素材ごとの特性とか装備部位って分かってるんですよね?その顔は分かってない時の顔ですよね! 一応ですね硬さで行くなら金属→甲殻→硬革→柔革→布です。服に出来るのは、柔革か布、あとは一部の特殊金属です。その上に鎧やなんかを着ます。その上に外套ですかね。他は手や足の末端装備に腿当や肩当みたいな中間装備その他鞄やアクセサリー剣帯なんかですかね」


「冑も胴あても長靴も手袋も外套も小剣用の肩掛け剣帯も支給されてるし、腰の剣帯と剣はすでに自前の物がある。となれば、服さえあればいいって事だ」


「事にはなりません。『装備スキル』忘れたんですか?同一素材のもの兎は四つ装備しないと意味ないですよ。追突剣と<跳躍>も使い慣れてるんだからスキルセットできなくても使えるようにした方がいいですよ。ただでさえ指揮系スキルで、セット枠圧迫されるって言ってたじゃないですか。そういうところ疎かにしちゃ駄目ですよ。そういう意味でのシャツ、ズボン、腹巻ですよ。何なら蟹も狩って胸当てと冑と肩当、腿当も作ってもらったらどうです?蟹素材はスマートに作ってもらえるし、外套の下にもつけられますよ」


「そうは、言うけどあまり基準から離れた装備をするのもまずいだろう?金属で硬いんだし支給品でいいじゃないか」


「離れてないので、安心してください。もし駄目なら<皮殻甲>を勧められないですよ。この前賭けで勝ったお金もあるんだから、【帝国】基準でって言って作ってもらえば問題ないですよ。そもそも支給品の冑は、鳥蜥蜴の硬革ですからね!金属だったら、頭冷えすぎて、Be coolどころか脳みそ凍りつきますよ。鳥蜥蜴はとにかく多いから最低基準の大量生産品なんですからもう少しいいもの装備してくださいよ」


「いい物って言っても、輜重隊だぞ。輸送中に魔物(モンスター)に襲われたって最悪時間稼いで逃げるだけじゃないか。まあ、今のところ倒せないのとか出たこと無いけど」


「その物資をどれだけ街や砦が待ってると思ってるんですか!とにかく蟹と兎は絶対です!!」


 いつの間にか蟹まで増やされてしまった。


「って言ってもな、それだけの素材集めるのに隊の連中借り続けるわけにも行かないだろうよ。兎だけにしよう」


「却下です。渓谷に向かって川沿いを狩りまくります。それに皆はっきりとは言わないけど、部隊長がいつまでも普通の支給装備でちょっと気を使ってる部分あるんですから。きっと実家が相当な貧乏なんじゃないかとか、病気の家族を抱えてるんじゃないかとか、隊長ニューターなんだから仮初の肉体ですよね?真の肉体のあるもう一つの世界にこっちの物は持ち込めないって聞いてますよ?別にこっちの世界で貧乏してないですよね?」


「本当に何でも知ってるやつだな。こっちでは特に不自由してないよ【兵舎】があれば暮らしに困ることないし」


「じゃあ、装備を更新しましょうよ。稼いだお金使って世の中に回さないと不景気になっちゃいますよ!素材は自分で取って来るんだし無駄遣いにはならないでしょうよ!」


そして旧小隊メンバーたちと久しぶりの【巡回】任務で狩りに行くことになった。


が、今となっては、突撃兎(カミシュ・クローニク)もあっさり完封。


自分がタゲ取ってブロック、硬直したところにルーシーが背中から不意打ち、カピヨンが頭を割る。


駄目な時は、ルークの弓とスペーヒの槍で、一気に削りきってしまう。


見つけたそばから狩っていく。乱獲と言っても過言ではない。あんなに苦戦したボスモンスターがすでに5体とか皆強くなりすぎだぜ?


蟹に関しては、まず小さい(と言っても大型犬くらいだが)沢蟹をカピヨンが何体か叩き潰すとでっかいシオマネキが出てくる。海じゃないのに。


 左手だけやたら大きいやつだ。


 兎にも角にもでかい方のはさみの掴み攻撃だけは注意しながら四方から攻撃するのみ。時折走り出して突撃してきたら皆はがんばって回避、自分はがんばって正面から受け止める。


蟹の方は正面じゃなくて横に動いてくるんだけどね


なんだかんだ甲殻類なせいか打撃武器を使ってるカピヨンの攻撃が良く効くようだ。


あと、さりげなく甲羅の隙間を刺してるスペーヒもいい仕事をしている。


ルークは、よくあの小さな的に当てるなって感じで普通じゃ届かない目をつぶしている。


ルーシーは隙を突いては、足の関節をつぶしているようだ。徐々に動きが鈍ってきている。


自分は、がんばって受け止めているだけだ。剣でたまに殴っているがあまりダメージになっていない。殻の隙間に剣を刺してみると抜くのに手間取って、ブロックが間に合わなくなりそうだった。

 

とはいえ、そこまで苦戦することも無く蟹退治もあっという間に達成・・・・


まだ、何体か倒すそうです。


 もう、完全にルークに仕切られちゃって、自分隊長じゃなくていいんじゃないの?って感じです。ちなみに今日の隊列は『ハンターシフト』後列に遠距離攻撃一人置いて、残りは前線って言う攻撃的フォーメーションだ。ルークが得意なやつだ。


さらに<策戦>は、牽制にしておいた。ここぞと言う時に使えば、相手の攻撃をキャンセルできる。大技使われそうな時に使うと効果的だ。


さて、どんな装備が出来上がることやら。

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― 新着の感想 ―
[一言] ここまでとても楽しく読ませて頂いてます。服さえあれば良いって事だ。 笑えました。
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