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356.作戦会議

 ■ 縮地 ■


 <歩法>系の武技

 発動に溜めと使用後クールタイムがある

 一定条件をクリアすることで精神力と引き換えに連続使用が可能となる

 ただし装備重量でコストが増し

 移動速度で跳べる距離の限界が変化する


////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////


 とり合えず、組む相手として剣聖の弟子は申し分ない。


 問題はフリーダムなタッグバトルの連携。


 自分は集団か個人の両極端、剣聖の弟子は一人のイメージだし、どうすっかな~。


 幸い太刀の扱いは烏天狗の所で見てきたし、最低限邪魔はしないとは思うけど。


 「何を考えてます?」


 「連携の事だね。どういう役割分担で行こうかなと」


 「そこはあまり考えなくても大丈夫じゃないですか?僕達は結構かみ合ってますよ」


 「そう?ダンジョンの時は騎士殿もいたから押し切ったけど、二人共軽量だし役割ぶつからない?」


 「???隊長も僕もタンクじゃないですから回復支援は不要。隊長のデバフと足止め、僕の対人攻撃能力で、ハメもいいところだと思いますよ?移動能力もお互い大概だし、潜伏能力も察知能力も高い。弱点が思いつかないんですけど?」


 言われてみれば、確かに自分達は穴が無いのかも。


 「移動能力と言えば、剣聖の弟子はワープするから自分追いつけないじゃん」


 「縮地ですか、あれは色々制限があるので、普段の移動では使いませんよ」


 「ふむ・・・それだと何用意しよう?普通にやってハメとか何も準備出来ないじゃん」


 「えっと、食料とか手入れ用品とか・・・」


 「普通に鞄にいっぱいしまってある。何ならお酒も」

 

 「ですよね、隊長はそういう人です。後は戦闘の擦り合わせですかね?」


 「まあ、確かに自分も結構装備更新してるからね。でも基本は同じだよ。術とブロックと部位破壊で追い込んでいくだけ」


 「僕も変わらないですね。少し回復手段が増えたおかげで継戦能力が高まりましたね」


 「ああ、自分も回復能力上がったから、結構楽になったね。あと軒並み耐性が増えたね」


 うん、何にも問題が出てこないからこのまま登録に行くか。


 剣聖の弟子の案内に任せて、立派な屋敷に到着。


 評定所みたいなヒトが集まりやすい砂の敷いてある庭で、受付をしている。


 大人しく二人で列に並び、


 順番が来て、大事なことを相談し忘れていた事に気が付く。


 「何と言う名前で、登録されますか?」


 コンビ名考えてなかった。


 「「・・・」」


 「では、私から提案させていただきます『狐と烏』『仮面組』『妖艶演舞』『幻惑の妖』『瞬剣』・・・」


 「『鬼聖』でお願いします」


 「なるほど、剣鬼の弟子と剣聖の弟子ですか、否は無いです」


 と、言うわけで鬼聖コンビ守護者に挑みます。


 後は試合当日まで時間を潰すだけ、


 「そう言えば、何で剣聖の弟子は仮面被ってるの?」


 「欲しい太刀があってちょっと、やんちゃしまして」


 「やんちゃって、何やらかしたんだか」


 「ちょっと五条大橋で刀狩などしただけですよ。折角だし紹介しましょう。妖刀村雅(むらまさ)です。与えたダメージの一割分生命力と精神力を吸収してくれるので、継戦能力が上がりました」


 「ああ、弁慶でも牛若丸でもなく、剣聖の弟子がやったんだ?」


 「妖刀の主と認められる為に相応の人数を斬らねばならなかったので・・・まあ、一応剣聖の弟子を名乗るのですし、古式に則ったという所ですよ」


 「そりゃあ、また風雅だねぇ」


 お尋ね者仮面コンビって訳か~。


 しかし、妖刀の名に相応しい威圧感のある太刀だな。


 獣の毛か尾で編んだような柄巻、深緋の鞘。抜かずとも分かる禍々しいオーラ。


 「隊長の得物はどうなんです?」


 「自分のはクラーヴンに作ってもらってるから」

 

 と、雪竜舌蘭を抜いて、見せる。


 剣聖の弟子には能力が分かるのか雰囲気を感じるのか、息を飲む。


 まあ、氷精効果補正に、耐久が多分異常値、耐熱耐暑、ちょっと多すぎる自然回復、盾並みのガード性能、剣範疇じゃない打撃力。


 ちょっとおかしいよなこの剣。


 お互いの得物も確認できた所で、別れる。


 お尋ね者とは言え、別に指名手配されているわけではない剣聖の弟子と、


 完全に指名手配犯の自分では立場が違う。


 剣聖の弟子は逗留用の宿へと向かい、自分は適当なセーフゾーンで、今日も夜空を屋根として寝る。


 目をつぶると剣聖の弟子の動きを思い出し、どうやって連携するかイメージが浮いてきて、


 自分がデバフと足止めをしながら、剣聖の弟子がとどめを刺す。


 そんなイメージが浮いては消えていく、これは中々楽しい事になるかもな。


 いつも攻撃力不足に悩まされる自分が、とどめを刺さなくてもそこは剣聖の弟子に任せられる訳だもんな。


 一通り想像を楽しんだ後、飯食って寝る事にする。


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― 新着の感想 ―
[一言] 最早元の剣の性能の原型ほとんど留めて無いんですがそれは
[一言] クラーヴンに作ってもらって(後から能力が付与されて)る 絶対勘違いされてる予感
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