3.試験
当分大きな事件は、起きません
最初の解説風のやつは、ゲームのローディング画面だと思ってください。
読み飛ばしてもO.K.です。
後、現実世界の話は、フレーバー程度にする予定です。
時々、主人公の暗黒面がゲームプレイに反映するようなそんな感じで使っていければといったところです。
■ 兵士 ■
どの国でも就くことのできる基本ジョブの一つ
【王国】では騎士になる為の最初のジョブとしての認知度がある
戦闘系汎用型で取れるスキルも幅広く装備品の貸し出し等初心者お勧めのジョブであるが 不人気
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「おはようございます教官。コレ任務票です」
「うむ、15分後に試験を開始する。それまで、並んで待機!」
「了解!」
いつものお決まりの胸に右手でグーを当てるような敬礼をして、先に来ていた同僚たちの列に並ぶ。
いつもならちょっと位だべってそうな同僚たちも今日はなんとなく緊張の面持ちだ。
まあ、教官は怖いからね。自分もちょっとは緊張するが、そんなに試験て難しいのかねぇ?
とは言え、落ちたら落ちたで、ペナルティがあるとか聞いてないし自分はマイペース保って行きますか。
その後も、パラパラと人数が集まり・・・。
-15分後-
「それでは試験を始める!その結果によって諸君の配属が決まる!今までの見習い【新兵】ではいられないということだ、心して臨むように!」
そうして気づく新事実。
ああ、まだ自分て見習いだったのね・・・道理で毎日代わり映えしないと思ったら安全な場所で訓練を受けてるって言う体だったのね。
にしてもゲームで、四ヶ月、内部時間で一年て、やりすぎでしょうよ?
こんなとこまでリアリティ追求ですかい。
いや、リアルだったらもっと長いのか??・・・まあ、いいわな。
「では、一つ目の試験だ!」
同僚たちの固唾を飲む音が聞こえる、マイペースを保つつもりだった自分も思わず雰囲気に呑まれてしまう
「兵員に緊急出動命令が下った!北門側丘陵地帯にて、魔物の大量発生だ!ここにいる者は各自30分以内に5名分の装備を用意し荷台に積んで北門へ集合。尚、荷台と装備は屋内訓練場に置いてある物を使用するように!任務開始!」
何という防災訓練!
学生の頃を思い出す茶番ぶりだが、教官も同僚も真剣な面持ちだ。
笑いそうになるのをぐっとこらえる。
一斉に走り出す同僚たち、一緒に走りながらも思うことは【兵士】の試験って言ったらもっとこう、戦闘っぽいやつじゃないのかねとか、皆走ってるってことは、やっぱり早いもの順かねとか。
そんな余計なことを考えていたら、いつの間にか屋内訓練場に着くのはビリなのも仕方なし。
こりゃダメかな?と思うとなんとなく冷静になって、山と積まれて適当に転がっている装備を見てみるが、どれもコレもちょっと装備するにはよろしくないんじゃと思う物ばかり。
先に着いて良いものを選ぶべきだったか、最初から試験用につかえない物を用意したか、皆あっという間に、兵士の基本装備を5セット荷台に積んで走り出す。中には6セットや7セット持ってくやつもいる。
さて、自分はというと、一個一個装備を見ながら、ばらせる範囲でばらしてる。
というのも北門までは、歩いても10分とかからない、日頃から【巡回】任務をしている者なら誰でも分かることだ。
しかも、一つ目の試験ということはこのままこの装備を使って二つ目の試験ってこともありうる。
なので、任務でやるような本格的な手入れは無理でも、使えるパーツごとにくっつけるくらいは、容易い。
しかも用意するのは、たったの5セットでいいとくれば、日頃から【整備】任務をしていれば余裕だ。
サクサクとばらしては組み立て5セット作り上げて荷台に乗せて北門に着いたのは、締め切り5分前。
同僚達は、よっぽど急いだのか随分早くから着いてた様で、冷たい視線を浴びせてくるが、気にしない。30分て決められてるんだ。その中で最善を尽くした。
むしろ、5セットって言われてるのに7セット持って行ったやつ何考えてるんだ!
そうして間もなく予定時刻。
教官がそれぞれの持ってきた装備を見て回る、手に持った何かに書き込みながら、多分採点をしているのだろう。
教官は無言だが、並んだ同僚達は自分の持ってきた装備を見られるたびに緊張した面持ちで固唾を呑んでいる。
一通り見終わると教官が告げる。
「では、次の試験に移る!」