229.最後の買出し
■ 剣魂 ■
剣とあるが武器全てに使用可
その武器の強化状況他様々な能力、情報を引き継ぐ
特定クエストでしか手に入らないレアアイテム
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天叢雲剣の件も片付き、再びヤマタノオロチの村に帰る。
「じゃあ、自分の剣と宝具の交換でいいですかね?」
「ああ、良いとも。今この剣魂にこの剣の記憶を引き継いでやるからの」
そう言って、陽精の祭壇に剣と剣魂の宝具を置き、なにやら祈祷をすると、
剣から出た光が宝具に吸われる。
宝具が薄ぼんやりと光ると、それを渡される。
宝具は自分の手の中でもぼんやり光り、更に雪の結晶の様なエフェクトが小さく浮いたり消えたりしている。
「遠慮なくいただいていきます」
「そうしてくれたらよい、剣はちゃんと祀るでの心配無用じゃ」
「若い女の子のいないこの村の存続の方が危ぶまれますが」
「ヤマタノオロチ伝説と共にこの陽精の祭殿はあるからの、誰かしら赴任してくるでの気にするな」
そう言われ、村もあとにする。
後は一息で、最初の港街に帰るくらいか。今更将軍の領地や隠れ里に行っても仕方なかろう。
港街に向かいつつ現状の整理をする。
まずスキル
<剽剣士><不動心>
<防衛域><野泊者><探索者>
<古樹><越障者>
控え
<ダガー><威圧><採集><擒拿術><氷剣術><軍率士><殴剣>
一個増えてる<殴剣>は遺跡で貰ったやつだ多分。
一個アビリティが選べたので、選択しておく。
部位・・・部位破壊、部位ダメージ蓄積量増加
とまあ、こんな所だ。
大陸一周してきたし、また取れるスキルが増えるのかね。出来れば合成可能そうなやつにしよう。
<ダガー>とかセットする間が無い。
まあ、仕方なしかね。
次に装備品
〔雪山外套〕
〔雪山長靴〕
〔雪山手袋〕
〔雪山下袴〕
〔空軍冑〕
〔硬猪軍靴〕
〔槍鹿手袋〕
〔甲熊腹帯〕
〔<分析>眼鏡〕
〔剛猿の腕輪〕
〔採集ダガー〕
〔酒飲みの味方〕
〔青き息吹の腕輪〕
〔魔狼の牙〕
〔空駆の長靴〕
〔連結の首輪〕
〔死と再生の蛇の剣帯〕
〔追風の羽〕
〔アベンチュリンの根付〕
〔巣蠍の爪〕
〔蝦蛄眼鏡〕
〔海蛇ベルト〕
〔殿飛蝗の服〕
〔殿飛蝗の長靴〕
〔双頭の手袋〕
〔八岐の外套〕
NEW〔兜割り〕装備スキル<殴剣>
剣撃、打撃、ガード補正
手に入れたばかりの、あの刃の無い刀というか剣は兜割りだった。流石に渋すぎて分らなかった。実物見たことないし。防具の上から叩いた時のダメージ補正もあるみたいだし、まさしく求めてた武器だ。
この他は、鶏の人形とかテントとか日差しを遮る白い布とか泳ぐ時用のヒレとダイビングフードとかまきびしとか角指とか間に合わせのものや趣味のものだ。
しかしまあ、随分と装備の増えたものだ。
これだけあって、鎧と呼べるもの何も持ってないとか、防御力に不安しかない。
いっそ<服>スキル取っておけばいくらかマシか?コート着ちゃうと鎧装備出来ないし、コレは一考の余地ありだぞ。
そんな事を考えつつ頭領と別れの時間だ。
「じゃあ、頭領お世話になりました」
「ぃや、世話になったのはこっちのほぅじゃ、気にするでなぃ。何かあれば、また来るがよぃ手を貸そう」
そういって、森のほうへ歩いていく。視界の中から消えたわけでもないのに、あっという間にその辺りにいる人と区別がつかなくなる。
自分は港町で最後の買い物だ【森国】から【帝国】に持ち込むものは何が良いだろうか?
本当は食料がいいのだろうが【森国】もそこまで食料に余裕があるわけではないらしい。
そう考えるとそこらじゅう食糧難じゃないかと思うのだが、大陸中巡って輸送してて分ったが、
多分物が偏ってるだけで、物流がちゃんと滞らずに流れれば、正常化する。
自分の<分析>がそう言ってる。
物流で尋常じゃなく稼げるのは既に自分が実証済み。早く正常化しないものか。
【運び屋】の【営業所】に行けば、ターバンのおっさんに久しぶりに会う。
「用事は終わりましたよ。後は【帝国】に輸送して終わりかなと」
「そうか、お疲れさんだな【森国】と言えば木といいたいところなんだがな【帝国】も木はいっぱいあるんだよな」
「鉄も芋もありますよ」
「そうだな。それでまた高級品を扱ってもらって申し訳ないんだが、白磁を運んでもらいたい」
「そんな繊細そうなもの嫌なんですけど」
「まあ、そう言うな。焼き物と言えば【鉱国】と【森国】なんだが、向こうはどちらかというと実用品でな。芸術品なんかはこっちなんだ【帝国】のお偉いさんが欲しててな」
「割れたらどうするんですか?」
「弁償しろとは言わないさ、運ぶのはうちの【運び屋】達だし。成功報酬もでかい。こんな高級品運べるだけの信用があるやつはお前しかいない」
「分りましたよ。で、自分が捌いて良い鞄に入る嵩張る物って何かあります?」
「あるぞ~コレも高級品だ。最後にでっかく稼いでくれ。ずばり『香木』だ」
「うへ~もっと普通の市民が助かるものにして下さいよ。お偉いさんと繋がるの嫌なんですから」
「そうか?じゃあ、調味料とか持って行くか?後は炭とかな。薪みたいに暖は取れないが、調理には便利だからな」
「ああ~確かに薪がんがんくべて料理してたわ、でも炭なんて使うかな~?」
「じゃあ、どうする?・・・そうだ生糸にしよう!」
「絹じゃないっすか、高級品じゃないっすか!」
「まあ、そうでもあるし、そうでもない。ローブなんかに使うには中々の材料だし、必要品だろう」
「そういうもんですか、じゃあ生糸買えるだけ買って行きますわ」
そう言って、バッグに入るだけ生糸を買い込み、最後の運びの準備をする。