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211.【森国】へ

 ■ 宝石珊瑚 ■


 深海で採取可能であり、宝石同様様々効果を持っており、

 宝飾に使用する素材となる

 深海部に生息する為、非常に採取が困難であり、高価で取引される

 本ゲーム内ではその色も様々であり、色によって効果が変わる


////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////



 「隊長、本当に送らなくて良いのか?」


 「うん、自分は荷物の輸送も頼まれてるから、一旦プーエール・リコまで行くし」


 「じゃあ、そこまで送ろう。この船も本来隊長の物だし、都だから皆もポータルで帰りやすいだろう」


 と言う事で、外海から直接プーエール・リコに戻る事にする。


 正直な所、嵐の岬勢や騎士達、ガイヤなんかはもう少し外海を探索したかったらしいが、


 一度行ったのだから、今後どういう展開で外海のクエストを受けるか分からない。


 その時にじっくり探索したら良いと思う。


 そうして、久しぶりのプーエール・リコ。


 以前は海賊に占領されていて、なんかざわざわしていたが、今はすっかり落ち着いている。


 【営業所】に寄って今回の輸送について聞けば、海産物と真珠らしい。


 「真珠って、高級品じゃないですか。自分のような他所の国の人間に任せていい物じゃないんじゃ?」


 「今更だろ、これだけ世界巡ってきて、大量に物品移動させてきた人間が今更言うことじゃないぞ。何より各国軍からそれなりの信用を得てるお前さんに任せられないなら、誰に任せれば良いんだ」


 といつものターバンを巻いた【営業所】のおじさん。


 いつから自分は各国軍から信用を得たんだか?まあ、いいか。問題は今回自分が何をもって行くかだな。


 「分かりました。ちなみに自分が【森国】に持ち込むとしたら何が良いですかね?」


 「そうだな。嵩張って運びに向かない物を頼んでも良いか?」


 「まあ、バッグに入るものなら」


 「そうか!本来なら宝石珊瑚とかが儲けにはなるんだろうが、アオリイカが【森国】では人気なのだ」


 「まさかのイカか。それで、それは乾き物か何か?」


 「生で運べるなら一番それが良いのだが、悪くなってしまうからな」


 「自分のバッグは食材保存機能付だから、多分いけますよ」


 「そうか!それなら、高く取引もしてもらえるだろうし、お前さんにも損は無いだろう。頼むぞ」


 と言う事で、自分はアオリイカを運ぶことになった。ついでに自分で食べるように一夜干しも売ってもらうとしよう。


 そして、今度も移動はまず船。


 まあ、そりゃ【海国】から出るのだから、当然船じゃなければ、出られないのは当然だ。


 そして、直接【森国】に向かう訳だが、船上で【運び屋】の仲間と話している時に知った事がある。


 「え?【森国】も島国なの?」


 「そうですよ【海国】の様にいくつもの島からなる訳ではないですけど、大きな島国ですよ」


 「へ~【森国】って言うから、大陸でも特に木がいっぱい生える閉塞的ななんか神秘的なイメージだったのに」


 「まあ、閉塞的と言えば、閉塞的かもしれませんけど、排他的とか言う訳ではないですけどね。とにかく木々が大量に生えて、木と共にある文化ですよ。しかしあまりの森の深さに、他国の人間では何処をどう歩けばいいのか分からないですね」


 「へ~深い森の島国か。弓使いが多いイメージだったから、もっと開けてるイメージだったけど」

 

 「むしろ、視界の悪い森で矢が飛んでくるので、避けるのもなかなか大変らしいですよ。私は戦う方は専門ではないので、話に聞いただけですけど」


 深い森の奥から矢が唐突に飛んでくるのか、確かにそれは怖いが、そんなに深い森の中で木の間を通すような弓使いって、どんな弓使いだよ。


 自分の知ってる弓使いって、人数並べて一斉に撃つタイプだからな。


 嗚呼、でもビエーラは森主戦場にしてたな。もう少し話し聞いておけばよかったか。


 そうして、のんびり船旅を楽しみ【森国】に辿り着く。


 船着場は流石に開けていた。


 島国だけあって、すぐ近くには魚市場や輸入品を取引する場所や、輸入品を一時的に保管するであろう倉庫が並んでいる。


 森のイメージとは大分違う。綺麗な街並だ。


 それもそうか、国の出入り口は活気があって当たり前だ。


 とりあえず、船から荷卸をして【営業所】にそのまま運んでいく。


 どうやら今回は全く歩くことなく、船移動のみの輸送だ。自分が運ぶ必要なかったんじゃなかろうか。


 「どうも、納品でーす」


 「おう、待ってたぞ。アオリイカを運んでくれたらしいな。向こうの氷を張った箱に並べて行ってくれ」


 といつものターバンを巻いたおっさんが指す方向に確かに氷を張った箱がある。


 そして、並べる為に職員が待機しているので、どんどんアオリイカを出して、渡していけば、やたら几帳面に綺麗に並べられていく。


 そしていっぱいになった箱から蓋を閉じ、船着場の魚市場に運ばれていく。


 「よう、お疲れさん。売れたら金は預かっておくから、また取りに来てくれ」


 「お疲れ様です。しかし今回は自分が運ぶ必要なかったんじゃ?自分の分だけ手数料安く上がるだろうに」

 

 「何言ってるんだ?真珠なんていう高級品運べる奴なんてそうそういないぞ?そこいらのフリーの【運び屋】なんかに任せられる物じゃないし【商人】が自分で買い付けて売る分は高くつきすぎるしな」


 「【海国】でも言われたんですけど、自分なんでそんなに信用されてるんだか?」


 「あのよ。各国上層部の許可を得て奥地に行くんだろ?そんなやつに裏切られたら、もうどうにもならないだろ」


 なるほどな~自分の身分て各国上層部に保証されているのか、いつのまにこんなことになったんだかな?


 でも、そう考えれば、大量輸送を任されるのも信用という意味では当然なのか。まあ、宝樹のついででは有るが。


 さてさてついに【森国】宝樹のある国としてはここで最後、サクサク進めて行きますかね~。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] この話から章がかわって潮宝樹から霊宝樹になるのでは?
[一言] 所属は帝国だけどそこまで帰属意識が無いってのも、他国的には使いやすい人材なんだろうな
[一言] 宝樹のほうがよっぽど重要ですからね!そっちを任されてるような人物が信用なかったら誰も信用ないですよねw
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