21.おっさんと買い物
いっそ全部会話にしてみました。
■ 回復液 ■
一瞬で、生命力が一定量回復する飲み薬
一般的に緑色をしており完全な無味無臭 水の方が飲みやすいと言われている
最近ではプレイヤーの努力により 味つきの物が開発された
消費期限が有限であり いくつ持ち歩くかはお財布次第
伝説の薬等は文献にしか存在しない
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「ルーク、次は、薬を買いたいんだけどな」
「分かってますよ。そもそも、薬の種類分かってます?隊長が回復液を知っていた事自体、自分は驚きですよ?一般的には緊急用の液薬、一定時間効果のある丸薬、手当てで使う膏薬なんかですね。状態異常に効く様な物もありますけど。形としてはその三つです」
「一応、<回復>で自然回復に振ってるから、そこまで沢山必要ないと思うんだけど」
「まあ隊長の<手当て>も、なんか回復量高いですもんね。一緒に砦で【巡回】してたときや【訓練】の時にやってもらいましたけど、自分よりうまいですよ。<生活>の応急処置でしたっけ?自分もそっちとっておけばと思いましたもんね。まあ<回復>と<手当て>合成する【衛生兵】の回復量には及ばないですけどね」
「まあ、そりゃ、向こうは本職だろうに」
「そうですね、でも戦闘中じゃ手当て受けてるわけにも行かないし、回復液は必須ですよ。回復丸も接近武器使ってるなら便利ですし。自然回復量を一定時間底上げしてくれるんですけど、どうです?後、近場には毒持ってる魔物と言えば雪百足位ですけど。緊急用に解毒丸位持っててもいいと思いますよ」
「何で液薬じゃないの?緊急なら液の方がいいと思ってたんだけど」
「効果がすぐ出る順で行けば、液薬>丸薬>膏薬だと思います。でも、消費期限で言えば、膏薬>丸薬>液薬になります。<手当て>は、戦闘中に攻撃受けると失敗しますからね。やはり飲み薬で消費期限の長さを考えて丸薬って言うのが、無難ですよ」
「全く、ルークの言うとおりにしておけば問題無さそうだな」
「ええ、任せてくださいよ。自分は新しいお客さんを紹介して、買い物のサービスを受けられる。隊長はやっとまともに回復薬を持ち歩く、完璧なプランですね!」
「一応持ち歩いてたんだけど」
「消費期限に引っかかって、消えちゃったんでしょ?知ってますよ、橋から何か投げ込んでましたもんね。ちゃんと道具の使い方も知っておいた方がいいですよ」
「了解」
「さて、しゃべりながら歩いてたらつきましたよ、サービスしてくれるお店です。ここでは・・・」
「何いかがわしい言い方してんだい。モリーの薬屋だよ。あんたが新しい隊長さんかい?そこのおしゃべりから噂は聞いてるよ。ろくすっぽ回復薬持ち歩かないで魔物と戦う阿呆だそうだね」
「別に手当て用品とか支給されてるからそこまで必要にかられなかっただけですけど」
「もう、いつもこの感じで・・・・支給品があれば良いや。飯は【兵舎】の食堂で食う【兵舎】の宿舎で寝る。任務を受ける。そればっかり、ところでいかがわしいとか言われても、モリーさんの歳の人といかがわしいことするなんて思う人いないから大丈夫ですよ。近所の雑貨屋ジョンさんくらいじゃないですか?」
「うるさいね、女はいくつになっても乙女なんだよ!誰であっても女は、女として扱わないとおかしなことになるからね、気をつけな。で、ある程度はそこのおしゃべりから薬のことは聞いてるんだろ?回復液と解毒丸ってところだろうね。<手当て>はどの程度取ってるんだい?それによって使える膏薬にも限度があるからね」
「応急処置ですけど、取得してから半年位、任務で多少使う程度、使ってるのは支給手当て用品ってとこかな?」
「ほ~、一応<手当て>系のアビリティ取ってるんだね、それならいくらか対応できる薬や道具の種類もあるだろうよ。なおさら腐らせておくにはもったいないじゃないか。支給品の包帯なんて使ってないで、こっちのテーピング使いな。膏薬が染み出さないからね。薬効が上がるよ。それに部位異常、手や足なんかの末端に怪我を負って武器が持てないとか走れないなんて時にも効果あるからね。出血の時なんかは言うまでもないね。これは、消費期限ないんだから多めに持っときな。膏薬は、最低限、解毒・火傷・凍傷・盲目・麻痺・睡眠位は対応できないとね」
「麻痺と睡眠は膏薬じゃおかしいでしょうよ」
「何言ってんだい。変なガス吸っちまうなら液薬飲ませるしかないけど、そりゃあ他の状態異常も同じさ。魔物相手なら大抵噛まれるか、引っ掻かれるか、刺されるかだ。傷を負ったとこに、膏薬塗りこんでテーピングをしな」
「了解」
「じゃあ、回復液2本に丸薬が回復と解毒一ケースづつ、テーピングは99個だね。【ニューター】の鞄は性能がいいからね、膏薬は最低限のやつを一セットにしたやつを用意しておくよ。後で【兵舎】に届けておくし、お金もそこで受け取るから安心しな。ちなみに一ケースは12個分入ってるしそこまでかさばらないからね、すぐに飲めるようにしておきな。液薬は消費期限があるんだから、くれぐれも、たまに店によるんだよ」
「さて、隊長もやっと普通の回復道具を持ち歩くようになりますか、コレで一安心ですよ。魔物と戦っても、「歩いてれば治る」とか言われた日にはどうしようかと思ってましたよ。常に良いコンディションを保って不意打ちや奇襲にも対応できるってのが【兵士】の心得だって教わったはずなんですけどね。ところで、モリーさん自分の薬もお願いしますよ」
「分かってるよあんたはいつも通りのやつだろ?割引もしておくから安心しな」
「それがですね、ちょっと古巣って言ってもそんなに離れたとこじゃないんですけど【協会】まで行って来ようと思いまして、少し多めに欲しいんです」
「確か、元々【狩人】だって言ってたね、分かったよ。3回分くらいでいいね!まとめ買いだからその分も割り引いておいてやるよ」
「流石モリーさん話が分かりますね。よろしくお願いします」
「ん?ルークはお出かけか?」
「まあ、そんなとこですよ。そんなに長い期間にならないつもりですけどね。小隊には、自分が欠けた分他の人が穴埋めに入ると思いますよ。その辺の割り振りは兵長に任せておけば大丈夫です。小隊のバランスやなんか見抜く目は確かですからね」
「なるほどね、まあ、気をつけて行ってらっしゃい」
「全くだ気をつけて行って来るんだよ。またいらっしゃい」
「じゃあ、モリーさんよろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
「はいはい、それじゃあね」
「自分は、旅行道具や弓の手入れ用品なんかジョンさんのとこに買いに行きますけど。隊長はこれからどうします?思ったより時間かかっちゃったし、また、飯食って寝るですかね?まあニューターはとにかく強くなりやすい代わりによく寝るが基本ですからね、しょうがないですね」
「ああ、飯食って寝る。またな」