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194.魚人街での準備

 ■ 潜水 ■


 障害物である川や海に入り、その中で活動するには<水泳>の取得が必須である

 熟練度をあげる事で、水の中での行動能力や行動持続時間が延びていく

 同時に水中活動によるスタミナ消費も抑えられていく


////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////



 とりあえず、今日のところは魚人街で宿泊させてもらう事になった。


 次起きた時に邪神の尖兵討伐に本格的に乗り出すために準備をする。


 今回は慣れない海中の戦闘になるようだ。特に念入りな準備が必要だろう。


 マンボーさん曰く、魚人街を出て少し行くと、


 海の中の山とでも言うのか、周りはここよりも更に深い海溝にも拘らず、


 宝樹のある場所だけ、高く盛り上がり、宝樹がそこに有りやすいように山の頂上が綺麗に断面になっているそうだ。


 ちょっと想像しきれないが、富士山型の山の山頂が平らで、木が生えているのを想像する。


 特殊な環境での戦闘。マンボーさんに相談の上装備を少し変えた。


 NPCの店売り品はゲームのバランスなのだろうか生産系プレイヤーへの配慮なのか、一点物の特殊な優良品などは売っていない。


 もしかしたら、あるのかもしれないが、自分は一度も見たことは無い。


 しかし、汎用品でも海での活動が有利になる装備は売っていた。


 まずは、足ヒレだ。ブーツの代わりに装備するだけで、泳ぐ速度がかなり上がる。


 今まで、よくブーツで泳いでいたなと思うばかりだ。


 さらには空気玉と言われるアイテム。


 凶悪な魚などから逃げる時に使うらしい。


 割ると圧縮された空気が解放される為、エアーブーストで一瞬高い機動力を得られる上に、エラ呼吸の魚が近づけなくなる。


 さらに自分に利があるのは、息が切れそうな時に使えば、呼吸が出来るという所だろう。


 ずっと海中で戦うとなれば、必須だ。


 すぐに使えるように専用ベルトを鞄と逆に斜め掛けにして、いくつか玉を取り付ける。


 そんなに高いものでもないので、一スタック分買ったので、空気の心配は無くなった。


 うん、なんかお金が余って、更に鞄に空きもあるので、お金の使い方が雑になったな~。


 後、海中戦の為に蝦蛄眼鏡は使っていくつもりなので、それに合うヘルメットが欲しかったが、


 何の皮か分からない伸縮性の高いダイビングフードの様な頭部防具が売っていたので装備する事にする。


 そこまでの防御力は無さそうだが、泳ぐには良さそうだ。

 

 他にも面白そうなものはあったが、今回使えそうな物は思いつかなかった。


 そして、今日泊まる家を案内してもらえば、中々に広い一軒家。


 まあ、でかい巻貝だが。


 長の家とは違って、上に続いてはいない。平屋だ。


 その代わり、広く作られていて結構快適なワンルームの家になっている。


 するとマンボーさんが家の中心に座り込むので、とりあえずお酒と適当に魚の切り身を出す。


 すると切り身を程よいサイズに切りながら家に備え付けの皿に盛り、海草と一緒にだす。


 つけたり、かけたりできる、タレや調味料を一緒に出してもらう。


 マンボーさんは割りと何でも食べるので、自分は適当に大根を昆布で煮て、ふろふき大根にした。


 もう、端的に食べたいから以上の理由は無い。


 ずっと泳いでいた所為だろうか?別に寒いということではないが、体が冷え切ったような気分だったのだ。


 すると、次から次へと魚人達が集まり始めた。


 手に手にお土産という名のおつまみを持ってくるので、鞄からどんどんお酒を出していく。


 幸い、ラム酒は山ほどあるので、出してたら気に入ってくれたのか、皆お酒がすすむ。


 気が付いたら長まで家の隅でお酒を飲みながら乾き物を食べていた。


 材料になりそうな物を持ち込む者もいるので、適当に料理していくが、皆文句も言わずに食べて、勝手放題話をしている。


 手が空いたら、その辺りにいる魚人とお酒を飲みながらのんびり話す。


 「ところで、何で皆集まってお酒飲んでるの?」


 「この街じゃ、客人は珍しいから来ると皆で歓迎するんだ」


 「歓迎って言うか飲み会の口実にしているだけですよね」


 「そうだぞ!手の空いているものが集まって飲み会をするんだ。それだけだ」


 「そうだぞって、まあ自分も飲むのは嫌いじゃないからいいですけど、鞄のお酒がどんどん飲まれていきますよ」


 「ああ、これうまいと思ったら、あんたのだったのか。んじゃあ、この街で作ってる酒を替わりに後で持ってきてやるよ」


 「お金はあるんで、普通に買い込めますか?」


 「大丈夫だぞ。ここの街の連中は結構飲むから、かなり余裕を持って造ってるしな」


 「へ~どんなお酒なんです?」


 「ここじゃ、海草を使ってるな」


 「海草って糖化するんですね?」


 「なんか魚人街に伝わる酒の海草があるんだよ。そこにどんな海草を混ぜるかで、風味や香りが変わるんだ」


 「そりゃあ、珍しいな~是非飲みたいな」


 「おおう、気に入ったら、沢山買ってくれや。別に大量に買われて困らんほどには貯蔵してるし、売る相手もいないし」


 そして、ただ大勢でお酒を飲んで、適当なタイミングで寝ることにする。


 飲み会が終わらないので、結局マンボーさんの家の空き部屋を貸してもらった。

 

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[一言] ワカメを原料にした焼酎は実在する
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