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19.【古都】のこれからの方針

 ■ 突撃兎カミシュ・クローニク


【帝国】で遭遇する序盤のボス


一定のイベントやクエストで会敵することがあるだろう

ある程度パーティになれた初心者や それなりに装備とスキルを整えたものであれば単独でも撃破可能


攻撃手段も少なく 生命力や力もそれなりであり 序盤の腕試しや自分の成長度を測るにはちょうど良い相手であろう


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 久々の【古都】の【兵舎】そして、スキンヘッドのおっさんに、懐かしいものすら感じる。


 「ただいま、戻りました。兵長」


 「よう、久しぶりだな、無事【下士官】になれたそうじゃないか。良かったな」


 「あれ、自分別に希望してないのに勝手に【下士官】にしたでしょう?」


 「いつも、何を目標とするでもなく任務だけこなしてたからな。これからもがんばれよ」


 「まあいいや、いくつか聞きたいことがあるんですけどね?」


 「ああ、まずお前の小隊だが、全員無事だぞ。応援を呼びに来たが、たまたまお前の実力を知っている奴がいてな。今のお前なら大丈夫だろうってことになった」


 「ことになったって、そこまで余裕じゃなかったですけどね。まあ、いいや。聞きたいことは、二つです。『魔石(中)』と装備のことと、これからの【下士官】としての仕事のことです」


 「おう、そうだな。まず装備のことだが、お前の実力を知ってるやつも心配してたな。そろそろ専用装備を持ったほうが良いな。支給品も別に悪い物じゃないが、武器(エモノ)くらいはな。

【古都】南西区に鍛冶屋街があるからいくといい。後でおススメの店も教えてやるし、紹介状も書いてやる。魔石のことはそこで聞け」


 「紹介状までくれるとは、ありがたいですね。それでですね【下士官】が小隊長ってことはわかってるんですけど、コレまでと任務も変わってくるんですかね?」


 「まあ、多少はな。基本は【巡回】【訓練】【座学】【輸送】【管理】ってところか、あとはそれぞれ任地に行ってみろ。説明はそこで受けられるはずだ。」


 「了解。ところで、討伐部位の精算しても良いですかね?」


 「ああ、だが、装備を更新するなら、皮も持って置けよ。剣帯無かったら、どこに剣差して歩く気だ」


 「そりゃあ、そうですね。じゃあそれ以外を精算して、小隊頭割りで。」


 「何言ってるんだ。お前さんが倒したんだろ、それにルークも援護したそうじゃないか、その辺配慮しないと小隊長としてやっていけなくなるぞ。」


 「確かに、ルーク!なんか希望あるかい?」


 「特に無いですね。強いて言うなら〔尻尾〕が欲しいです。別に遠慮してるわけじゃないんですけど。突撃兎カミシュ・クローニクの尻尾ってお守りみたいに扱われてるんで、欲しいって人に心当たりがありまして。売るなり、今後優遇してもらうなり、色々と使い勝手がいいもんで」


 相変わらず、欲しい物は、ちゃんと言うやつだ。


 「お守りって言っても、結構な大きさだけど、どうするんだこれ?」


「 商売繁盛のお守りなんですよ。店先に飾ってるところとか結構ありますよ?って言うか隊長は、寝ては任務、食っては任務ですもんね。お店とか全然興味ないか。でも、今回装備更新するなら、回復液位買っておかないと今後は危ないですよ!後、剣帯にもポーションを挿して置けるようにしてもらった方がいいですね。ニューターのバッグって便利そうだけど物出すのに時間かかるから、いざって時に必要なものは出しておいた方がいいですよ」


 「お前!回復液すらもってなかったのか!そりゃあ、ちと、危なかったな。まあ、ちゃんと【訓練】も積んでるようだし、日頃の行いがよかったな」


 持ってはいたけど有効期限切れだっただけだがな。

 

 でも、確かにバッグから物を取り出すとき結構面倒だし、タイムラグもある、日常ならいいが戦闘中は危ないだろう。


 剣帯にポーションを挿すか、ルークはおしゃべりだがいつも良いことを教えてくれるな。

 

 そうこうしているうちに、小隊のメンバーが集まったので、一応まとめだ。


 「全員無事で良かった。突撃兎カミシュ・クローニクの報酬の一部を振り込んでおいた。飲み代にでもしてくれ、じゃあ、解散!」


 「え?飲み代にするって皆でのみに行くってことじゃないんですか?折角飲みにいけるの楽しみにしてたのに、隊長の話を聞けるとばかり、本当隊長寡黙だから人となりがよく分からないんですよね。もっとコミュニケーションとか大事ですよ」


 自分は寡黙じゃない、ルークお前がおしゃべりなんだ。


 「悪いけど自分は飯食ったら寝る」


 「また、それですよ。買い物行く時は呼んでくださいよ。おススメの店紹介しますから、お客さん紹介するとサービスがある良いお店なんですよ。勝手に行かないでくださいね!」


 相変わらず、自分の希望をはっきり言うやつだ、実にすがすがしくていいな。


 兵舎の食堂で食事をしながら物思いにふける。


 子供のころ好きだったゲームのことだ。


 明日は、装備を買いに行こう。新しい自分専用の剣だ。やはり、はがねのつるぎ、だな。そうしよう。

そして懐かしい宿舎でログアウトする。


次話、とうとうおっさん(主人公)以外のプレイヤー現る予感。


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― 新着の感想 ―
[一言] 初めのうちの『はがねのつるぎ』は、高かったなぁ しょっぱな、はがねのつるぎ代を稼ごうとしてレベルが上がりすぎて後がぐだぐだになる2週目とか(笑)
[一言] おっさん(主人公)、脱初心者おめでとう
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