184.楽しいサバイバル6
■ 槍衾 ■
戦陣術の一つ 戦術であるが横隊で補正がかかる
歩兵が習得しやすい戦術
防御力攻撃力が上がり使いやすいが機動力が下がるためどちらかと言うと
防御陣形と言える
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「腹減った~ご飯にしようぜ~」
「私もお腹空いたの、今夜は何にするの?」
帰ってくるなり、言いたい放題の二人
自分達はPKの後、何となく疲れたので元の小屋に帰り持ち物を整理し、整備し、食事の準備をしていた。
そして、日が傾く頃に帰ってくるなりコレだ。
「まあ、大よそ準備は出来てるけど、本当は砂糖でも有るといいんだがな」
「ふん!この砂糖が欲しければ、これからはうちの姉御の言う事を・・・」
「お前らは砂糖舐めてろ。こっちは食わせん」
「是非使っていただきたくお持ちしました!!」
醤油も落とすくらいだから、あの緑のやつらが落としたのだろう。多分先住者の残した生活必需品を使える知能を持った魔物といった所なのだろうが、砂糖まで落としてくれるとはありがたい
「じゃあ、みりんもしらたきも豆腐も無いけど、豚すきにするよ今夜は。豚って言っても猪だけど、野菜とかきのこは騎士殿が<採取>してくれたそれっぽいの使うから」
そうして、すき焼きタイムだ。魔物が落としたなんかの蒸留酒も飲みたい人には出していく。
「夕飯食べながら、情報整理しようか」
「「「・・・」」」
「蟹じゃないんだから無口になるなよ」
「すき焼きは戦いだぞ?知らないのか?隊長は」
「いや、肉山ほどあるから、焦るなよ」
しかし、しばしの間は皆すき焼きに集中し、何も話が進まない。
まあ、作ったもの文句も言わずに食べてくれるんだから、別にいいが。
「一応、自分達の情報は山の上の気球と【森国】パーティに攻撃されたから返り討ちにしたくらいだな」
「あんたら三人に喧嘩売るとか身の程知らずもいいところだね。となると残りは35人未満か」
「まあ、5人パーティが8国だと考えればね、でも自分達が3人だからね、そもそも2人少ないね」
「ん~一応うちらは海辺近くまで降りてみたんだけどね・・・」
どうやらガイヤ率いるパーティは自分達とは逆に低い方へ下って行ったらしい。
「煮え切らないけど、何にも無かったとか?」
「いや、蜘蛛だらけだったんだよね~。そして遠くに船の陰が見えたんだけどね」
「もしかして脱出できそう?」
「多分ね、でも蜘蛛が多すぎて近づけなかったんだよ!お腹空いちゃうから無理も出来ないし、船の陰の近くに大きな魔物らしき姿も見えるし」
「大きいってどれくらい?」
「なんともいえないけど、何となくユニオンボス級かね。こんな物の揃わない状況だし、何処まで強いかは予想も付かないけど」
「なるほどね~20人でユニオン組んで脱出するパターンも用意されてるのか、そうなるとせめてもう1パーティ仲間が欲しいね~」
「他パーティとは出会わなかったよ。明日の事で意見が有るとすれば、今日のお弁当じゃ足りないよ!」
お弁当って、燻製肉と壷に漬けた野草山菜だからな、そりゃ動けば足りないよ。
「私達の方は森に入ったの、徐々にあの緑のが増えて、陣地のようなキャンプのような場所に辿り着いたの、私達もお腹空くから観察だけして帰ってきたの」
「脱出手段らしき物はあったの?」
「分からないの、大きなボスは見えなかったから海辺よりは難易度低そうなの」
こうなると2択だ。
・緑のやつらの集団を倒して何かあるかもにワンチャン賭ける
・海辺の蜘蛛を倒し、船に乗って脱出を目指すか
うん、実質海は無理だな。だって人数足りないもん。海に行く場合は仲間になれるパーティを探す所からだよな。
「そうなると森から行ってみるしか無いかね。他パーティと協力体制築けるなら海もありだけど」
「そうだね~。あたし的には能力的にはジオマンシーと組めるとバランスがいいけど、若干癖があるやつらなんだよね~」
「ジオマンシーって何か聞いた事ある気もするけどどこだっけ?」
「【砂国】だね。あたし達って全体的に近距離戦闘向きばかりだろ?あそこは術士中心だから仲間に出来るとバランス取れるのは間違いないね」
ああ、あそこか~PK4兄弟から聞いてたわ、無理だ。ぶっ殺したもん。
「【砂国】は無理だわ。自分が恨み買ってる」
「ああ~隊長嫌いな相手に容赦ないもんね~PKしたんだ?」
「PKKだからね、先に手だしはしてないよ?」
「そしたら、森に行ってみるの、もし他パーティ見つけたら交渉してみるの」
と言うわけで、森に行ってみる事にする。
まあ、妥当だろう。何があるか分からないが、何かしらあるのは間違いない森に行くのが妥当。
しかしまあ、ここに来て恨み買ってるのが裏目に出るとはな~
まあ、まだ会ってないから何処にいるかも分からないが、もし組める状況になっても自分がいる限り無理だからな~
自分も嫌いだが、相手も相当自分が嫌いだろうからな~
PKやっぱりろくでもないな~