176.次のイベントのお誘い
■ 伏兵 ■
戦陣術の一つ、隊形に影響されない。
【偵察兵】が得意とし、潜伏状態でのみ使用可能。
効果としては相手に状態異常混乱を付与できる。
デバフ型戦陣術ともいえる。
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「それにしても、幽霊船て割になんかヤドカリでしたね。なんで幽霊なんです?」
島に戻り領主の息子に報告すると共にちょっと疑問に思っていた事を聞いてみる。
「ヤドカリですか?おかしいですね。いつもは海で死んだ無法な海賊たちが、罪業に囚われ死ねずに幽霊船で死んだ後も働かされるとされているんですが」
「死んだら、霊子に変わる筈なのにそんな怪奇現象?」
「海は僕達にとっても恵みであると同時に未知の領域ですから、海にも邪神の手が及んでいるのかもしれませんね」
「海の中だとマンボーさんのほうが、詳しいのかな?」
「うむ、邪神の話で魚人達の間に伝わる話だと、魚人には魚類も哺乳類もいるが、甲殻類はいないのだ」
「嗚呼、なんか船の船長も蝦蛄風でしたわ。なんか謂れがあるんですか」
「詳しい話は割愛しよう。かつていた甲殻類の魚人は邪神の力に取り憑かれ、我らとは袂を分かつ事になったとか」
「邪神側に付く人とかいたんですね。基本的に皆創世神側かと思ってましたよ」
「探究心が強く、より大きな力を手に入れようとした結果らしいな。強いて神に逆らおうと言う事ではなかったらしい」
「ほー、にしてもなんで幽霊船に乗っているんだか?」
「それは分からん。海上の事はちょっとな」
「僕の方で聞いているのは罪業の深い者が海に落ちて死ぬと邪神の力を内包した化け物に食われ、人であって人でないものに変質させられ、意思も無く働かされると言う伝説ですね。
幽霊船にはそういう者が沢山乗せられて、時折人や行き来する船を襲い始めると聞いています」
ふ~ん、なんとももやっとするけど、伝説とか謂れとかそんな物か。
一先ず分からない事は置いておいて、【砂国】への運行は始まったので輸送隊を連れて戻ってくる。
輸送隊はもうほんとにリゾートを楽しんでいた。
自分が【海国】で、ばたばたしていた間十分に羽を伸ばしていたらしい。
まあ、休暇は大事さ好きにすればいい。
自分もまた使いきれないほど、お金稼ぐ事になるしな。
なんか世界を移動しているだけで、お金が増幅するこのゲーム最早何ゲーなのか分からないな。
後、今回手に入れた新たな装備は
テントは本当にテントだった。セーフゾーンで、色々作業が出来るようになるのだが、
自分は<野泊者>だけで色々出来るものだから、使えるのか微妙。
もう一つの丸ゴーグルは欲しかったやつだ。名前はそのまんま
〔蝦蛄眼鏡〕視力補正
単体で、装備スキルに<索眼>が付いている。他にも目に関するスキルが装備スキルになっているが、自分が持っているのは現状<索眼>だけだ。
蝦蛄の目だからもっと色々見えるのかと思ったが、よく考えたら、人間に蝦蛄ほどの視覚が無いのは脳の構造とか色々、事情があるんだろうし、色々スキルが使えるだけでありがたいな。
後久しぶりに勲章を確認したら
〔ケントリオの称号〕+5 中隊以上の人数を率いた場合中隊全体の戦闘開始時の士気補正
中隊以上の人数を率いた場合中隊全体の移動力補正
中隊以上の人数を率いた場合中隊全体の防御力補正
中隊以上の人数を率いた場合中隊全体の状態異常耐性補正
中隊以上の人数を率いた場合中隊全体の攻撃力補正
とまあ、補正がどの程度のものか分からないけど、100人率いれば自分結構強いんじゃなかろうか?
そんな事言ってはピンチに陥るから程ほどにしておこう。
そんなこんなで、普通に船で【砂国】との間を行き来して、
【砂国】の物産を【営業所】に納めれば、久しぶりにメールが届いていた。
-運営からのおしらせ-
皆様いつもプレイありがとうございます。
定期イベントのお知らせです。
今回の開催地は新たに認可が下りた実験用特殊サーバーにて行われます。
こちらは時間の流れがコレまで以上となっており、人体への影響については問題ないことが証明されましたが、サーバーへの高負荷実験をかねる形になります。
将来的にもっと長時間のプレイを可能にするための実験となりますが、もし不安がある方は辞退も受け付けております。
さて、今回の内容といたしましては『楽しいサバイバル』を予定しております。
サバイバルと銘打っておりますが、特にご用意いただく物はございません。
スキル類については十分な整理が必要になるかもしれません。
予選につきましては、既に済んでおります。
各国に発生したダンジョンの最速攻略パーティを各国代表の予選通過者として近日国民の祝日にお招きさせていただきます。
辞退ご希望の方は当日までにご連絡ください。
今回も賭けを行います。
本選は、各国代表パーティとなっているので、どの国が優勝するかかけていただく形となっております。
また、優勝者及び参加者には賞品もご用意させていただいております。
最後に今回の観戦についてですが、時間の流れが違う為、リアルタイム視聴は不可となります。
後日、運営により編集された映像及び、各国の様子を追いかけた映像をお届けします。
『楽しいサバイバル』ね~自分は【馬国】代表になるのか。
騎士殿も自分も違う国所属なんだが、剣聖の弟子もどうなんだろ。騎士殿追いかけて来たんだもんな。
準備する物も必要ないとか、どういうことなんだろ。