169.海賊討伐3
■ 援護 ■
戦陣術の一つ、
効果としては敵の足止め、一時的な攻撃のダメージ量微増となる。
遠距離攻撃を得意とする【兵士】職が身につけることが出来る。
混戦では使用不可である点から、単独で使うには少々物足りない性能だが、
味方の行動に合わせて使用する事で、全体の動きを連動させる利便性の高い術である。
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さて、次はどこを狙うか、地道に村を開放していくか、しかし、ありがちなところで、時間切れパターン。
要は装備を整える時間も許されずに最終戦みたいなね。
そうなると街を狙うかと思わなくも無いが、一応自軍は今10名。部隊すら組めない。
となると間を取って町を襲撃して、まずは部隊を組むか?ヒャッハー
まあ、襲撃するのは占拠している海賊だがね。
隣接しているのは村だったので、とりあえず襲撃。
人数がいるので、今回は衛兵任せ。二人一組にして、好きに海賊を倒してくるように伝えれば、自動で戦って成長してくる。
倉庫の二人組み海賊だけは全員集めて、戦わせたがこちらは10人、余裕で倒して、解放。
衛兵は11人に
そして、隣町、今度は5人と6人に分けて町を回らせて巡回する海賊を倒させ、倉庫も見ているだけで、勝つ。
この辺りはもう余裕だな。
この町ではグローブと癒丸薬が手に入るようだが、予算が足りないので、グローブのみ全員分そろえる。
というか今のところ術使っているところ見たこと無いのに、癒丸薬はいらないよな。
衛兵が16人になった所で、二手に分け、村を二箇所同時占拠することにした。
うん、メインストーリーの間のミニゲーム的な物なのだろうが、お任せ状態は暇になってしまう。
しかし、街の戦力は分からないし、最低でも部隊を組んで攻略したい。
装備やなんかも整えて、ある程度戦力としても成長させたい。
次は町を解放。中盾と解毒丸を買える。前衛として5人に盾を持たせて、後の資金は取っておく。
23人の中途半端人数。
5人はブーツ+グローブ+中盾 タンク役
5人はブーツ+グローブ
6人はグローブ
7人は初期装備
戦闘経験を積んだものはいつの間にか腰にカットラスを差している。
ん~街を占拠するには何か不安だ。
お任せで村町解放させている間に、買出しに行ってくるか。
グローブとブーツと回復丸を買えるだけ購入しておく。
さらに村を2つ解放、町を1つ解放。小盾と解痺薬。ここは一旦買い増しなし。
30人になったところで、攻めることの出来る村も少なくなってきた。
街攻略に取り組むことにした。
一旦潜入して様子を見ようと思ったが、街には壁があり門は全て閉ざされている。
となれば、アドバイザーに聞くほか無い。領主の息子、お付の人、マンボーさん。
なんだかんだずっと一緒に行動しているのだが、いいのだろうか?
特にマンボーさん。泳ぎを教えてくれる師匠キャラだとは思ったのだが、付き合い良すぎるのではないだろうか?
まあ、ゲームだからな。こんなもんよ。
「さて、街の攻略をはじめたいと思うのですが、戦力的にはどうでしょう?」
「十分だと思われます。推奨は装備を整えた状態で20人といったところです」
うん、準備しすぎたか・・・早く言ってくれ!
いや自分が聞かなかったのがいけないのか。
「潜入できる裏口や水路などはありますか?」
「無いですね。門を破って突入しましょう」
「門を破るって・・・破城槌も無いのにどうやって」
「門を押さえている海賊を倒せば、中の者が呼応してくれるでしょう」
「え?そんなもんです?」
「ええ、海賊の人数自体は少ないので、そこまで無法はしていないと思われます。僕を人質にしていると言う噂で正規兵や住人を抑えているに過ぎません」
「え?じゃあ、もう、人質はいないと公言してまわれば、解決しちゃうんじゃ?」
「どうやって正規兵にそれを伝えるかですね。普通の住人に戦わせるわけには行かないし、住人も武装集団相手に追い詰められもしないうちから、戦闘を仕掛けるなど出来ないでしょう」
それもそうか、要は都にいる正規兵を解放することで、この島全体を解放して次に進めると。
これ、ポータルどうなってるんだろう。
海泳いできて正解だったのか?いや、逆にあの距離泳ごうとするプレイヤーいるのか?
ん~まあ、いいや必要戦力は揃っているし、街攻略したろう。
門の前には海賊が10人。
カットラスを差している衛兵なら普通の海賊相手にタイマン可能だが、ここの海賊はちょっと装備がいい。
通常の海賊は頭に布を巻き、腰に布を巻いて、ブーツ、カットラスそんな感じだ。
ここの海賊はベストが皮製だ。見た目的には微差だが、防具の性能なぞ確認しなけりゃ分からんしな。
しかし、いってもこちらは30人さらに自分という指揮者。負ける要素はかなり低い。
相手がこちらを認識したので、始める。
まずは前衛中盾持ち五人を前に出し、様子を見る。
ヒャッハーとばかりに攻撃してくる海賊にタンク担当達が粘る。
左右から他の20人を回し囲み倒す。
割とあっさりとした戦闘だった。
まあそりゃ10対30で攻撃してきた海賊が好戦的過ぎるわな。
正規兵じゃないと侮ったか・・・うん、普通にゲームの進行上攻撃したんだろうな可哀想に。
思考しない、出来ないとはなんと悲しい事か、ゲームのAIだから仕方ないとかそんな事言っていられない。
明らかな理不尽に文句を言えない、本来の権利を正当に受け取れない。
別にこれが自分の権利だ!などと声高にのたまって、勝手放題する気は無いが、理不尽を受け続けるうちに当たり前のようになり。
人格を否定され続ける内に、心を閉ざしてしまう。そんな同僚を何人見てきたか。
海賊に急に同情してしまうが、街を解放しない事には次には進めない。
街の住民の誰かが門を開け、街中に入り込む。
見たところ、住民はほとんど家に引きこもっているようだ。
どうやって生活しているのか、家を訪ねて聞いてみたい気もするが、そんな場合じゃない。
巡回する海賊を見つける。門と同様の海賊が5人組で巡回している。
と言うわけで、10人3組に分け巡回の海賊を狩りに行かせ、同時に街の衛兵が捕まっている場所を探させる。
人の気配は有るが静まり返った街。
いつぞやの人が避難した街とはまた違った緊張感と不安感。
きっと攻め込んできた自分達を遠目で見ている者がいるのだろう。
人と話すことも店を冷やかす事も出来ない街。街の中の大通りを真っ直ぐ進み、情報が来るのを待つことにする。