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148.【砂国】奥地

 ■ サンドスコーピオン ■


 砂漠地帯における一般的な魔物

 通常魔物サイズ、パーティボスサイズ、ユニオンボスサイズとどれも同名

 生命力や単純な攻撃力の差はあれど、攻撃パターンは限られているので、冷静に対処すれば、そこまで手ごわい事も無いだろう。

 外殻が硬く、戦闘に時間を取られる。

 また、サイズが大きくなれども、厳密にはボスタイプではないので、ドロップは普通である。

 取れる各種素材のサイズが(小)(中)(大)となるだけである。


////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////


 さて、砂漠を歩く為の準備は実質丸投げな訳だが、正直装備に関してはここまで来れているので、問題ないだろう。

 

 これが、現実なら砂が入ってこないように足にゲーターをつけたり、


 日に焼けないように全身覆う服や日焼け止めなんかが必要になるのだろうが、


 よく考えたら全身覆ってたな。馬乳酒と交換したストールや体を包めるマントもあるのだから。


 後は戦闘関連だが、そこは【兵士】達との連携次第か、ソヘイラ様だったか術士の協力を無碍に断っちゃったからな。


 うん、イライラしてやった。今では反省している。


 しかし、これ以上思い出すとまたイライラしちゃうので、無かった事にする。


 【教会】で指揮用にスキルを整え【兵士】達と合流すれば、ラクダに荷物を満載している。


 どうやら、ラクダは荷運び用で、基本全員歩くつもりらしい。


 「自分は歩きなれてるけど、ラクダに乗って行軍じゃなくて大丈夫なの?」


 「ああ、いざ戦闘って時に、乗り降りが大変だからな。ラクダに乗って戦闘も出来るが、荷運び用と戦闘用のラクダを連れて行くとなると、いくらラクダが飢えに強いと言っても、食料や水の確保が大変になるからな」


 ふ~ん、そんなもんかね。


 まあ、慣れない馬上戦闘の指揮を取るよりはよっぽど良いか。


 そして、砂漠に踏み出す。


 ここからは本当に砂だらけの砂漠らしい。


 今までは【馬国】側から荒野→砂漠といった感じで、徐々に変化していった。しかも【馬国】側は標高が高いので、【馬国】側は比較的気温は低い事が多かったのだ。

 しかも、一見して坂道と言う程ではないが、下り道の行程。


 しかし、都に着き【砂国】本番であるここからの行程は足が取られる完全な砂だけの足場の悪い道、しかも灼熱である。


 最早、暑いから日中休むと言った状況を通り越し、下手したら死んじゃう歩くだけで。


 いや、ほんとに歩くだけで仲間の生命力が削れ、無理させると体力が無くなりあっという間に衰弱のデバフを起こすのだ。


 なので、本当に休息に気を使いながら進むことになる。


 日中は休憩、夜間も移動する。そうなると<索眼>が役にたってくる。


 指揮系のスキルセットで行きたいのに、スキルの取捨選択が難しい。


 <索眼>用のゴーグルを切に望む。

 今回のイベントで出てきたのか、元々あったスキルがイベント用に推されたのかは、分からないが、装備スキルで使えればこの上なく助かるのにな。


 そして、ログアウトだが、自分一人ならセーフゾーンでログアウト可能だが、隊列を組んでいる時は村や町に宿泊する事になる。


 砂漠地帯にも村は一応あるが、非常に少ない。


 その為奥地に行く時の救済措置なのだろうか、枯れたオアシスなるスポットが存在する。


 かつて村や町があった跡地で、若干の植物が生えている為、ラクダを休ませられる。

 建物が無いため、テントを建てての宿泊になるがログアウト可能となる。


 そうやって、文字通りの道なき道、ただの砂原でしかない、砂漠地帯を行軍する。


 因みに、今回の【兵士】達の装備はジャンビーヤと言うのだろうか三日月形に曲がったナイフを腹に挿しているのは全員共通。


 剣使いは【馬国】でも見かけたものに近い湾刀、所謂シミターと言うやつだ。


 個人的にはショーテルを期待してたのだが、已む無し。丸く弧を描き盾の裏側を攻撃するとかロマン装備なのにな。


 後、槍使いは普通にストレートの槍、少し穂先が短めか。


 鈍器使いは棒だな、棍棒 


 盾は丸型の小盾、前腕が隠れる程度のサイズ。


 いずれの武器も片手持ちの物ばかりだ。


 弓はこれも小ぶりだが、弧型ではなく、妙に曲がりくねった台形型とでも言うのだろうか。


 まあ、大よその装備はこんな感じ。


 そんなこんな、歩く事数日。それまでは小型の魔物は簡単に退けてきたが、


 妙にでかい蠍に出くわす事になる。


 「こいつ、でかいよ?普通にボス級でてきたけど、いけるかな?」


 「行くしか無いだろう。ここからはこのサイズは増えるぞ」


 「ボス級は避けたりとか出来ないんだ?」


 「見ての通り奇襲してくる相手を避けようも無いな」


 そう、今回は完全に奇襲された。朝方既に明るい時間だったので<索眼>も使っておらず、砂の中から急に姿を現した蠍に奇襲を許してしまった。


 隊列前方に襲い掛かってきたが、偶々そこにいたのが、自分だったので、即対応。


 一撃目は砂から這い出ると同時に尻尾を突き立ててきたので、転がって避けた。


 サイズはパーティボス級、尻尾は明らかに毒がありますよと緑に濡れている。


 そして、パーティボスまでなら通常フィールド魔物と変わらないので、ダメージを貰わないように気をつけつつ、適当に引き連れた【兵士】で囲み、たこ殴りにしながら、どの武器が一番効果が高いか確認しておく。


 しかし、ボス級の奇襲と言うことは、今後ユニオンボス級が仮に出てきたとしたら部隊編成が必要になる。


 と言うのもユニオンボス以上は規定人数以上で戦闘に入ると周りの魔物やボスも引っ掛けてしまう。


 とりあえず、いざと言うときの為の編成として、自分と副長(最初に話した【兵士】だ)どちらも剣使いだから、槍使い6人、棍棒使い6人、弓使い6人で、戦闘に入れるようにしておこう。


 【砂国】は重装兵のようなタンク職や衛生兵のような支援職も無い。


 戦闘不能者は誰がフィールド外に連れ出してもいい。本当に武器の違いはあれ、皆役分は指揮者と戦う人それだけだ。


 これは考えて置かないとな。多分またあるんだろうし、集団戦。

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