125.重宝樹との対話
■ 大戦 ■
本ゲームは創世神と邪神の勢力争いに創世神側としてプレイヤーの魂が召還されているという設定である
邪神勢力との争いは大小常に行われているが、
時折起きる大戦、世界変遷級ボス
このボスとの勝敗結果は世界環境に大きな影響を与える
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どんどん遠ざか・・・らない木漏れ日、体が仰向けのまま横にスライドしていく、
そしてスタート地点に体が戻される
『私の力で戻せる回数にも限りがある。十分に気をつけよ』
うん、落ちても何回かは死なない設定なのね。
まあ、そうですよね、アレだけ足場が少なきゃ、難しいよね
いつでも隣の根に飛び移れるように宝樹の幹に近づいていく、相手も同様に幹に近づいていく
そして、またそれぞれの根で睨み合い、
乗り越えて来るなら脚を切り落とせるんだがな。
瘴気生物が宝樹の幹に駆け上り、飛び出し頭上から降ってくる。
今度は最低限のみ避け、落ちた衝撃を吸収する為に曲げている脚を一本切り落とす。
そしてすぐに距離を取り、胴体が倒れてきたところに二撃加えれば、偶然に目を一個潰す。
「ギ・・・ブブ・・ブ」
何か途切れ途切れの異音を発して仰け反る瘴気生物
塊だから今回はどこから切り落とすかと思っていたら、どうやら目が弱点らしい
塊の周囲を不規則にヌルヌル動く目
攻略の目処がたち、少々余裕を覚える。
対峙し、動き出しに合わせて脚を切り、倒れたところで目を潰す。
3度繰り返したところで、相手の行動パターンが変わる。
八本ある足がくっつき一本になり、それまで不規則に動いてた目が固まり一周一列に並ぶ
そして、放たれる
赤い閃光
瘴気生物を中心に放射状に全周囲足元から頭上まで解き放たれる。
思わず、くらってしまったが、何の衝撃も無い。
体にも何の異変も無い。
左手の甲を確認すると、何かのデバフが出て、生命力が一定速度で減っている。
すぐさま回復液を飲むが、効果なし。
回復丸も効果なし。
つまり時間制限内に倒せと言う事か??
相手の形態が元の蜘蛛状に戻り始めた段階で、脚を2本まとめて切る
倒れたところを、まだ一列に並んでいる目をまとめて切る
仰け反ったところで、待たずに次の脚を切りそのまま後ろに倒れる塊の目を切っていく
ついでに脚も根から切っていく。
ただの塊になった瞬間、震えだし、一歩下がって警戒すると
全身から細い棘が無数に張り出し雲丹状になる。
そしてそのまま転がってくる。
一回落ちて、スタート地点まで戻って仕切りなおすには生命力が持たないだろうと腹をくくり、
棘を宝剣で切りつける。
でも直後には無数の棘が体に触れ全身を引き込まれる。
棘の隙間にある目を突けば、一瞬怯む、目を見つけては強引に突いていく。
徐々に飲み込まれ左半身を取り込まれたと同時に目を潰し終えたのか、核が露出する。
核を右手一本と宝剣で何とか突けば、
ドバッと瘴気生物が溶けた後、異臭を発して消えていく。
息を詰めて一か八かは流石にしんどい、ちょっとその場に座り込む
念のために手の甲を確認すれば生命力の低下は止まっている。
『ふむ、邪神の尖兵を倒したか、よくやったな、して望みはなにか?」
「へ?嗚呼、頼まれて世界の宝樹の様子を見てくるように言われただけなので、望みとかは無いです」
『さようか?依頼者は誰か?』
「氷宝樹ですね。向こうでも瘴気生物が出て【帝国】に話を通した結果、自分が世界巡ることになりまして」
『ふむ、ではその宝剣で根に触れるが良い』
そう言われるので、根に剣を当てれば、刀身の根元の辺りがスモーキーな色でグラデーションになる。
「そうだ、一個聞いてもいいですかね?」
『構わぬぞ』
「世界樹の話を聞いてまして、遠い昔に戦いで根を使い尽くしたとか」
『ふむ、そうさな、かつての大戦は世界のバランスを変える一戦だったという。この世界は神と邪神の綱引きになっている。負ければ邪神勢力に有利に、勝てば神に有利な世界に。そう言った戦いを無数に繰り返して現状があるのだ』
「嗚呼、そんな大きな戦いがあったんですね~」
『うむ、ところで一つ頼みがあるのだが』
あ~来たか~何かパターンに慣れてきたけど、絶対アレだよな
『我が力の低下に伴い一匹の蛇が復活してしまった』
「いや、大霊峰の頂上にいる。羽の生えた蛇ですよね?大霊峰って登れるものですかね?」
『うむ、そなたであればいけるだろう。途中の魔物には少々てこずる事になるかも知れぬが、邪神の尖兵を倒した事で、力に余裕があるだろう。いくらか戦いを繰り返せば、すぐに慣れ十分に対応できるだろう。
ちょっと行って倒してくるがよい』
嗚呼、でたよちょっと行って倒して来いってやつ