122.モー・ショ・ボー
■ モー・ショ・ボー ■
少女の霊と言われている。
【馬国】における中隊長の称号を得る為の専用ボス
眷属のワシを媒介に強力な範囲風精術を使用する
騎乗して移動し続ける事で術の範囲外に逃れることが可能
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逆光で姿ははっきりとは見えないが、
羽の生えた人の周りにワシ達が三重に輪を作っている。
そして、中央の人が手を上げると一番外側のワシ達が列を作って地上へと降下してくる
降下点を避けるように急いで走れば、地に着弾するたびに爆発を起こす。
直線的な落下ではなく風に乗りつつ、移動しながら落下してくる為、降下点が分かりづらい上に連なって断続的に降ってくるため巻き込まれる者が次々と出るが今は隊列等と言える状態でもなく必死でそれぞれに逃げ回る。
爆発音が途絶えたところで、上を見れば一番外側のワシの輪がなくなっている。
そして、真ん中の輪のワシ達が上空で輪の形を変えていく、人の両側に二つ輪をつくり回転速度を上げていくと、緑のエフェクトが発生する。
緑は確か風精の術だった筈と様子を見ていると緑のエフェクトが徐々に地上側に伸びてくる。
流石に察して、号令をかける
「密集隊形!!」
即座に全員一塊になり、術を発動する
「『行くぞ!』『防御だ!』」
戦陣術 激励
戦陣術 岩陣
緑のエフェクトが地に着くと
二本の竜巻が、フィールド中を中心にいる羽の生えた人を中心に近づいたり離れたりしながら回る。
ただ只管に防御し続けると
竜巻が消え、羽の生えた人の周りには10羽程度のワシだけが残る。
そして、こちらもこれまでの攻撃で、半数以上はリタイヤしている。
次の行動を見極めていると10羽のワシを連れてそのまま降りてくる羽の生えた人
飛ぶと言うより浮いている。
地上数十センチ十分手の届く高さまで降り、静止する
そして口を開き・・・・
『行くぞ!』
戦陣術 激励
術とほぼ同時に引き裂くような鳴き声を発する。
ダメージの無い衝撃を受け、自分の予想が当たったのを確信する。
士気低下の全体攻撃
つまりここからが本当のボス戦
手早く癒丸薬をのみ精神力を回復させておくと同時に敵を観察すれば、シルエットこそ人だが、明らかに異形であり魔物であると分かる。
人の形に大きな羽、緑色の肌、明らかにバランス悪く長い手と首人より一回りか二周り程度大きな体、正直なところボスとしては小さな方か?
金切り声を上げて手を上にかざせば、一体のワシに緑色のエフェクトが発生し、突撃してくる
羽が延長され緑の円弧が飛んでくる。
今回の自軍は歩くのがメインの所為か国柄か皆屈強ではあるが大盾などは装備していない、避けられる者は避け、くらう者も精一杯防御するが、削られ吹き飛ばされる。
避けられた者達で、走り出し、敵ボスに接近していく
すると次は2羽のワシにエフェクトが発生し今度は正面ギリギリを掠めるように飛び、風の壁が発生し、こちらの動きが止まる
浮いたまま後ろにそのまま引いていく敵ボス
「散開しろ!!」
全員で並んで突撃する事を諦め、幅広く陣取りとにかく辿り着ける者だけつっ込ませ、足止めをさせることにする。
再度ボスに向かって駆け出すと残りの7羽を駆使し、正面は風の壁、左右は先ほどの緑の円弧を並べて飛ばしてくる。
中央にいた自分は風の壁で動けず、左右の者達は避けられた数少ない者達で突撃する。
手駒のワシを失ったボスは近づく者を妙に長い手についた鉤爪で切り裂いていく。
緑の円弧の術よりよっぽど強力なのか、あっという間にリタイアしていく自軍兵達
やっと風の壁が収まり進むとまたボスは一下がりして、手を上げ叫び声を上げると今度は衝撃は無く、その代わり
遠い空からワシ達がこちらに向かってくる。
合流されると厄介なのは分かり過ぎるほど分かり、冷や汗をかきながら、強引に走り<疾走>を駆使して強引に近づくと
自分にも振り下ろされる鉤爪
しかし接近戦の物理攻撃は自分からすれば待ってましたの一撃
即座にブロックをし硬直を発生させる
擒拿術 猿捕茨
硬直を延長する
自分が急所と思われる首を斬りつけている間に自軍が駆けつけて攻撃を重ねていく。
硬直が解けると同時に強制的に羽を一羽ばたきさせて、こちらに軽い怯みを与えつつ上空へ逃げるボス
合流する10羽のワシ達
その内の5羽にエフェクトが発生し、こちらに向かってくる。
再び散開しながら逃げるが、どうやら一羽は完全に自分をロックしたようで風に乗って追尾してくる。
追いつかれる瞬間に剣を横にし、剣の腹でブロックすれば、爆発し吹っ飛ばされる。
転がりつつ勢いを殺し、立ち上がればまたボスが地上近くに浮いている。今度は全方向から自軍が囲んでいる状態だ。
さっと回復液を飲み。
「『行くぞ!』」
戦陣術 激励
戦陣術 戦線維持
ボスも引き裂くような叫び声をもう一度あげ、衝撃を感じる
そして一斉に包囲を縮めるようにボスに向かって走りだせば、残りの5羽のワシにエフェクトが発生し、ボスの周りを縦横無尽に飛び回る
自軍に当たれば、ダメージと共に吹っ飛ばされる。
5羽と少ないように見えて、強力な結界になっているが、果敢に距離を詰める自軍
自分も敵結界範囲に入れば、一羽こちらに向かって飛んでくるが、ブロックし強引に耐える。
その隙に自分の近くを走っていた者達が駆け抜けボスの元に辿り着き、一刺し浴びせ、鉤爪で屠られていく
ほぼ相打ちで、一人一人と数を減らしつつもダメージを重ね、ついに胸部に魔石のような物が露出する。
そして、強引に結界の内側に入った自分が<疾走>を使い一気に距離を詰めて魔石に剣を突き込めば、一鳴きして光の粒子へと変わる。
完全な消耗戦の末10人残ってる程度の辛勝に疲れて座り込むとファンファーレとアナウンスが聞こえる
クエスト発見者
ラストアタック
のまた二つか
ひとつはお馴染みの勲章が手の上に現れたと思ったら透明になって消えていく。
一瞬羽のような物が見えた。
もう一つは羽飾りのようだけど相変わらず何処に装備するのか一見じゃ分からない。
戦闘中はどこかに逃げてた荷物と馬、そして生き残った自軍と状況を確認する
本来山道を物資積載して進む予定がリタイヤしたメンバー復活には時間を要するようだ。
まあ、そりゃあそうだ。支援兵で戦場から連れ出せば割とすぐ復活できるが、気絶したまま放置して戦闘が終われば復活には時間がかかる。
NPCってそういうもんだ。
と言うわけで、案内と最低限の物資を持って先に進む事にする。
残りの物資は復活してから後続が運んでいくと言う事なので、お任せする。
話がまとまったところで一休みしながら考える。
しかし、きつかった。完全な消耗戦。
隊形作ってじっくり守りながら戦況見て動かしていくって言うスタイルが、全然使えない相手。
自分の基本の戦闘スタイルは変えようが無いけど、これからもあるなら考えないとな~
そんな事を考えつつセーフゾーンで、ちょっとお酒を飲む。