プロローグⅡ 《計画書》
極秘計画に関する報告書(2118/5/1)
Ⅰ.《禁忌》について
例の計画について、進捗をここに記す。
まず、第一段階『《禁忌》の作成及び試験運用』に関して、作成個体数が予定数に達したため、これを以って無事実行を終了した。
尚、作成個体の中で試験運用に用いた2個体は、実験中に我らに対しての反逆の意志を示したため、所定のマニュアルに従い殺処分済みである。
Ⅱ.第二段階について
第一段階の終了を以って、現在は第二段階『《禁忌》の実戦的運用試験』に移行し、今のところ計画の遂行に関する問題の発生は見られていない。現時点では、既に仮想空間の構築及び《禁忌》個体と通常の被験体の混成団体の収集を完了している。
今後については当初の計画通り、《禁忌》個体に所定の操作を加えた後、被験体の意識を仮想空間上に移動及び固定し、実験を行っていく予定である。
尚、今後も計画の運用と共にその理念の速やかな実現に向け、我ら軍事部は総力を挙げていく方針にある。
—我らが希望、そして正義のために。
以上