表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/19

王様とダリア王国の関係

 ダリア王国王城から、魔王城王の間の闘技場へ戻ってきた俺達。


 俺はニヤニヤが止まらなくて、リズエリーテを再度後ろから抱き締め彼女の頭に頬擦りする。

 今の俺の表情は、きっとリズエリーテには見せれない顔をしているだろう。


 リズエリーテは恥ずかしそうに、俯いている。


 そこで、俺の頭を現実に戻す声が掛かる。


「クロウフォード陛下、そろそろその情けない顔をどうにかして下さいよ、リズエリーテ様に気味悪がられますよ。それに、この召喚関係の物を片付けないと」


「マリオ、お前、俺がどんな目にあったか知らんからそんな事言えるんだ!リズが居なかったら・・・」

 俺はぶるりと体を震わした。

 思い出したくもない。

 そんな俺の手にリズエリーテが手を添えた。

 そして、気遣う様に俺を見た。


「クロウ様、大丈夫ですか?」

「ありがとう、リズだけだ、俺の心配をしてくれるのは、もうちょっとリズに癒されたら、片付けるから」


 暫しリズエリーテを抱き締めて堪能した俺は、そろそろやらないとマリオが、怒り出すと思い渋々離れて、マリオと召喚魔法の処理の相談をした。


 その結果、魔法陣は、帰還魔法陣に改編して、ガーディス連合王国の王都近くの丘へ接地、魔法書は、異空間書庫に終い。

 マリオが抜き取った記憶は、そのまま消去と言うことで片付けた。


「さて、これで終わったな、では、勇者一行の様子を見に行くか、マリオ頼む」


 俺は移住場所が何処かわからんからな、マリオのゲート魔法で行くことにした。


「リズ、待たせたな、行こうか」

 マリオがゲートを固定したので、リズエリーテの手を取ってゲートを潜る。


 *****


 勇者一行の移住は、問題なく済み、住民達にも難無く受け入れられたようだ。


 そして、一つの事実をリズを含めた皆に言う事にした。


 まあ、マリオが説明するのだがな。


「皆さん、一つの事実を申し上げます、にわかには信じられないかも知れませんが、落ち着いて聞いて下さい。

 まず、今皆さんが居るこの場所は、ダリア王国がある島ではありません、ダリア王国がある島はまあまあ大きいですが、闇の森を抜けた所にある町は、ガーディス連合王国の数多くある町の一つであり、そこには港があります。

 そしてその海を越えた先の大陸に、ガーディス連合王国があります、今、皆さんが居る場所がそうです。

 その大陸の半分は、ガーディス連合王国で、その他の土地には、他の国々があります。

 他の国々へ行く時には、専用の身分証が必要になりますので、もしも、必要であれば言って下さい」

 そこで、マリオが勇者一行とその家族をぐるりと見る。


 皆、ぽかんとしている。

 驚くよな、今までの常識が覆るんだからな、隣に居るリズエリーテを見ると、リズエリーテもぽかんとしている。


「リズ、大丈夫か?信じられないだろうな」


 リズエリーテは、はっとして俺を見る。


「ええ、わたくし達には、ダリア王国と魔族しか知りませんでしたから、まさか、海を隔てて誰かが住んでるなんて、思いもしませんでした。

 それに、クロウ様の国以外にも国があるなんて。

 わたくし達は、何も知らない小さな世界に居たというわけですね」


 リズエリーテには、薄々と思う所が有ったのたろう。

 俺はリズエリーテに、これからはいろんな世界を見せてやりたい。


 色んな事を見てリズエリーテは、善い王妃となり俺と共に歩いてくれるだろう。


「リズ、新婚旅行は世界一周だな、それが終わったら、次は異世界旅行だ、楽しみだな、そうそう、今度リズのご両親のお墓に挨拶に行こう、それから結婚式を挙げよう」


 そう言ってリズエリーテを見詰めると、恥ずかしそうに俯いている。


 もう、これで完全に乙女ゲームは、破綻しただろう。

 バカ皇太子達も目を覚まし、国の事を考えるよな?

 これでまだビッチに振り回されるのであれば、奴は見込みがないな。


 因みにダリア王国のある島は、ぐるりと高い山に囲まれており、海側は岸壁そして、その島は国際世界保護区になっている。

 そして闇の森を抜けた所にある町が唯一そこが船着き場だ、その町はこの島を保護するガーディス連合王国から派遣された人達の住む町という訳だ。


 その中にある国も、保護国となり、無用な接触は禁じられている。

 例外は、あの国から放逐された者の調査し、保護に値する者であれば保護し、世界協定規約に反する物や事柄を発見した場合は、その処理判断は俺に一任されるが、国際保護機関に報告を出さないといけないから、面倒臭い。

まあ、ダリア王国のある島がガーディス連合王国の領海内だからだ仕方ない。

 なのでガーディス連合王国がこのダリア王国を監視・保護しているということだ。


 闇の森の魔獣も、俺達は殺すことは出来ない、だからいつも追い立てるだけだ。


 えっ?勇者一行の家族を移住させて良いのかだって?

 今回はギリギリ多分セーフだ。

 まず、勇者一行は隷属魔法で支配され闇の森に放逐は、処刑されたも同然だ。

 そして、それに付随する家族は命を握られている。

 それは闇の森に放逐されたと同類としていい筈・・・多分大丈夫だ!駄目だったら、マリオが、なんとかするだろう!


 ビッチへの対処は?ってか、まあ、ダリア国民だが、未来予知的な能力保有で、この先未来予知は無いだろうが、思想と行動が危険と俺の判断で、魔法を封印することにより、あとはダリア王国の判断を任せて危険は無いという報告で大丈夫だろう。


 ともあれ島の管理を任されている、ガーディス連合王国以外、あの島に上陸することは出来ないので、ダリア王国は、俺達しか知らないのだ。


 まあようするに、あそこは天然記念物の国だ。


 その事実は追々ゆっくりした方が良いだろ、リズエリーテは、理解力と対応力があるから心配しないが、ビッチはこの事実を知っているのだろうか?いや知らないんだろうな。

 あの国がゲームの国と思っているあの転生者は・・・まだゲームと思ってるかもしれない。


 あの国がどう進むのかは判らない、王族支配で、他国の脅威は無く、魔獣のみが脅威だ。

 まあ、俺達を魔族と読呼んで悪者にしているから、一応俺達が一番の脅威だろうが。



 リズエリーテのように有能な人物が、王族に出ればいいが、恐らく近い将来国民に討たれる気がする。

 堕落し、王が何の為にいるのか忘れているあの王家ではな。


 ともあれ俺とダリア王国の小さな攻防は終わった。

 これからも引き続き監視・保護をしないと行けないが。

 今回は、色々面倒臭かったが、恐らく俺が最愛の人に会うための試練だったのかもしれんな、まあ、綺麗にまるっと片付いて良かったと言っておこう!


うまく落ちになったでしょうかね?

実はこの妄想は、短編の予定でした。

でも、短編って難しくて書いていくうちに、ここに至るまでが要るよねってなり、始まりから妄想致しました。

で、短編にしてたのは、勇者との戦いです。

ちゃんとチートな王様になってたかな、自分ではチートだと思うのだが。

ここまでの読んで下さった皆様、ブックマークして頂いた皆様、お付き合いありがとうございます。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ