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フレイシス一家その1

ゆっくり投稿とは言えどもこれは遅かったかな?

今回は主人公とその家族の名前公開です。

え?ストーリーが進まなさすぎるって?

すいませんがそれに関しては作者の成長を長い目で見守って下さい。


 森の中を少女が鼻歌を歌いながら歩いている。

少女の肩に担いでいる棒には大きな猪が括り付けられており結構な重量がある筈だが少女はそのか弱そうな見た目に反して軽々とそれを運んでいた。


少女サクッサクッと草木をわけながら進んで行き。

暫くすると少女は森から抜け草原に出た。

草原はとても広い訳ではないが狭いと言うわけでもなく、少女の歩いてる方向には小さく村が見えており、後ろを向けばさっきまで居た森とその後ろに山が見えた。

少女は村に向かって歩きだした。

少女が向かっている村の名前はリスボ村。

吸血族の村の一つとして極一部の商人などに有名なこの村に住むこの少女の名はシェリー・フレイシス。

彼女には親も知らない秘密がある。

それは、彼女が転生者で転生する前が更式成道と言う男であったと言うことだ。


シェリーはリスボ村に入り。

自分の家に向かって歩いて行く。


「ただいま~」


「お帰りなさ~い」


自宅の畑で銀色の髪を後ろに纏めた女の人が鍬をシェリーの方に向かって振っていた。


「お母さん!危ないから鍬を振りまわさないで!」


「あら~?ごめんなさい?」


このちょっと天然入ってる女の人がシェリーの母親名前はナタリー・フレイシス。

銀髪碧眼で、その銀髪はものの見事にシェリーに遺伝している。


「裏で今日の獲物を解体してくるね」


「わかったわ~」


シェリーは畑の横を抜け、家の裏手にまわり、今日の獲物を置くと納屋からかなり年季の入った解体用ダガーと大きな木桶を取り出した。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




「ただいまー」


獲物の解体が終わり。獲物から取れた肉を木桶に入れ。毛皮を干す作業をしていると家の方から男の声がした。


「お父さんおかえり~」


「おっシェリー、帰ってたか」


そう言いながら父は畑を抜けて此方の方に歩いて来た。

その漆黒の髪は太陽の光を反射させずに吸収し深い闇を連想させる。

紅い目は血を連想させるほど深い紅色をしていて、その目はシェリーにしっかりと遺伝している。

父の見た目を何かに例えるとするならば、何処ぞかの悪魔イケメンである。


「今日の猟はどんな調子だった?」


「絶好調、気配隠すの上手くいったから、そう手間も掛からずにおっきな猪が狩れたよ~。お父さんは?」


シェリーは照れ臭そうに笑いながらそう返す。実際の所、精神は身体に引っ張られて女っぽく幼く反応しているが人格の方の根っこは日本人なのでこんな反応の仕方なのだろう。


「ん?俺はウルフ三頭とゴブリン五匹だ」


シェリーがそうゆう反応をする事に馴れている父はそう言うと肩に担いでいた棒を下ろした。棒にはウルフが三匹縛られていた。


「……やっぱり狼とウルフの違いがわかんないや」


シェリーは首を傾げる。


「ん~、生きている間は行動とかしぶとさで見分け易いが、死んだ後となるとやっぱり牙と爪だな普通のより長い」


「ここら辺周辺じゃあ狼自体は余り見ないからね~」


「それもそうだな」


「ねえ」


「なんだ?」


「そろそろ街道の狩りにつれてってよ」


街道とは村や街などをつなぐ一定度整備された道で基本的には街道から離れれば離れるほど強い生物が多くなってくる。

そして人通りの多い街道程出てくる生物は弱いものが出て来やすい。これは人通りの多い街道程危険な生物が出た際の対応が早く。

生物側からすると、危険な場所に近づきたくないので強い生物が遠い山や森の奥にテリトリーを作ってしまい、さほど強くない生物が街道近くまで追いやられたのが原因である。

このリスボ村までには街道が通っているものの人通りは商人と村の人間以外皆無で結構強い生物が住み着き易いので定期的に街道の狩りをしなければならない。


「あ~。確かにそろそろ時期かもしれんな~」


「本当!やった~」


「でも、その前に母さんから飛行と魔術を教えて貰って許可が出てからだぞ?」


「わかった」


その後、雑談をしながらシェリーとその父シリウスはお互いに獲物の処理をしていった。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「あら~、やっとシェリーに魔術と飛行を教えられるのね~」


母が目を輝かせている。


「まあ、明日からだがな」


父は食後の紅茶を飲みながらその言葉に答える。


「え~今からやろうよ~」


シェリーは残念そうな顔をながら言う。


神様から魔法と魔術を使いたいと言ったシェリー(更式)だが、この世界では簡単な魔術の魔法陣や術式は既に出来上がった状態で売られていて魔力を込めるだけの、言うならばインスタント魔術があり。一般家庭では術式の作り方などを教わらない事が殆どなため。子供に魔術と魔法を教える能力がある親の下で産まれるように条件を付けたら、転生するのに時間がかかってしまった。と神様が言っていた。

ちなみに魔術学校といったものは存在しているが金が掛かるので貴族の子供かボンボンな親の子供らへんが通っている。


「ダメよシェリー、魔術の使い始めは誰でも、余計な魔力を込めてしまうものなのよ。

いくらあなたの魔力保有量が多くても魔力枯渇を起こす筈よ……多分」


「多分なんだ?」


父がすぐ説明する。


「シェリーの場合、前例が無いぐらい魔力保有量が多いからな」


何故魔力保有量の多さが分かるのかと言うと、吸血族の背中には生まれた時から翼があり。その翼の大きさは魔力保有量が多ければ多い程大きくなるからだ。

シェリーの翼はかなり大きく自分の身体より大きかった。

ちなみに普通の吸血族の翼の大きさは腕を広げた時と大体同じぐらいだ。


「多分とは言えど私はシェリーに無理をさせたくないわ……だからお願い、今日はゆっくり寝て身体の疲労をとってきて」


吸血族にとって睡眠は身体を休める手段であるというだけで絶対睡眠をとる必要はないし寝ても夜では無く昼間である。

だけど前の世界でのシェリーは人間で夜は絶対に睡眠を取っていた。そのためこの習慣馴れるのに半年は時間を使った。自分の感覚ではまだ寝る必要は無いのだが母が心配しているのだ。今日は寝るべきだろう。


「わかった、でもどうせ明日やるなら今日翼の封印解除してよ」


産まれたばかりの吸血族の子供はまず翼を封印する。これは昔からの習慣でこれをやると赤ん坊ひとりで立てるようになる時期が早くなるらしい。


「わかったわ、ついてきて」


母が立ち上がり私の部屋に入っていく。シェリーも慌ててついて行く。

部屋の中では母が「ここにあったかしら~?」と言いながらクローゼットに入れてあった木箱を探っている。


「なにを探してるの?」


母は目的の物を取り出して。


「洋服よ~翼付けたまま着れる様になってるわ~」


母の持っている洋服を見ると。前から見ると普通の服なのだが、後ろから見ると背中のあたりに大きな穴が開いている。

母が着ているものとはまた違ったタイプだ。母の着ているものは背中に靴紐の様に付いていて、着た後に後ろで結ぶタイプなのだが。母は翼を背中に生やして「ここの位置に翼がきて背中の穴がここの位置と大体同じだから……」と説明を始めてしまっている。

このボケっぷりはそう「ダメだこいつ早くどうにかしないと」と言えるレベルだ。


「じゃあ、シェリーの翼の封印を解くから上脱いでベットにうつ伏せに寝っ転がって~」


そんなことを考えてる内に母が説明を終えてしまっていた。

シェリーは言われた通りに上を脱ぐとベットにうつ伏せに寝っ転がった。

どうでしたでしょうか

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