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プロローグ三

主人公が引き継ぐ能力は今後ストーリーでちょこちょこ説明していきます。

プロローグ三







閻魔によって転移させられた先は霧に包まれた花畑だった。


「お前誰じゃ?」


後ろを向くと白髪に白い髭を蓄えた。一言で表すなら爺さんがそこにいた。

 俺は爺さんに向き直って要件を言う。


「閻魔様に神様があんたみたいな人が居たら連れて来てくれと言っていました。と言う事で連れて来られた者です。

 あなたが神様ですか?」


「そうじゃ儂が神じゃ」


神様が豊かな髭を撫でながら言う。


「どの様な用事で私をお呼びになられたのですか?」


「ああ、お主には異世界に転生して貰いたいのだ」


なんか、片方の手で器を作りもういっぽうの拳で手の器を打ち「ああ、思い出した」のジェスチャーぽいが、神様特有の頼み事をするときのポーズなのだろうか?


「どうしてですか?」


「良く言えば時代の流れの滞った世界に新たな流れを作る者として悪く言えば儂の暇潰しとしてじゃな」


「……閻魔様の言ってた通り。本当にろくでもない事の様な気がして来た」


暇潰しとか本当にろくでもないじゃないか。


「でもまあ、新たな流れを作る者と言う所は嘘では無いぞ」


「いや、そこだけ言えば良かったでしょう!?」


「いやあ、閻魔に頼んだ時は時代の流れが滞ってたんじゃがな?五十年で新しい流れが出来ての閻魔にもういいと言うのを忘れていたんじゃ」


 さっきの思い出したポーズは本当に思い出してたらしい


「時代の流れが出来て何年たつ?」


「五百年程かな?

 だが、まだその流れは別の流れを作りながらも続いとる」


「じゃあ時代の流れを作る人なんかもう、要らないじゃないですか」


「まあ、実質もういらんな」


 そりゃあ、五百年も経って、しかもまだながれているなら、流れを作る者なんざいらないだろう。


「じゃあ転生無しで元の輪廻の流れに戻りたいんですけど?」


「無理じゃな」


「なんで?」


「ここに来た時点でもう輪廻の輪を外れておるからのう」


「バカじゃねえの」


「ちょっ神に向かってバカとはなんじゃばかとは!」


「いや、バカだろう!人呼びつけておいて元の流れに戻れないだぁ?ふざけんのもたいがいにしろ!」


人を呼びつけておいてこの仕打ちだ。怒っても罰は当たらないだろう。


「じゃから転生しないか?と言っておろうが。

 どうじゃ今なら三つ願を叶てやるぞ?」


「転生て言ったって暇潰し要員じゃねえか!

 大体どんな世界だよ!

 いやだよー、おじさん行った先で世界大戦が起きててすぐ死ぬようなめにあうの」


「流石にそこまで鬼じゃないわい!

 お前さんが行く世界は剣と魔術のファンタジーの世界じゃ!」


「そんなら行ってやろうじゃねえか!

 但し二つ条件がある!」


「なんじゃ言ってみい!」


「ひとつ!さっきの願いを三つ叶えるってやつ」


「それは儂の言い出した事じゃ問題わい!」


「ふたつ!今、俺の持っている能力を選別して向こうの世界に引き継がせること!これだけだ!」


「ふんっ!元から持っとるんじゃから能力の引き継ぎぐらいやってやるわい!」


激しい言い争いをしてるかのように受け答えをしていたせいですっかり俺も神様も肩で息をしていた。


「……ゼエ……じゃあ腰を据えて話を……ハア……しよう……」


「……ゴウ……そう……じゃな……ヒュウ……その前に……十分休憩じゃ」







十分後


「落ち着いたかの?」


「ああ、で今から行く世界の説明をしてくれないか?」


「さっきも言ったとおり剣と魔術の世界じゃ。

 まあ、科学より魔術が発達した世界と捉えると良いじゃろう」


「わかった。

 じゃあ俺の元から持っているスキルを教えてくれないか?」


「わかったわい。……少し待っとれ」


そう言うと神様は空を掴む様に手を動かした。

 するといつの間にか神様の手に紙束が掴まれていた。


「その紙は?」


「閻魔に送って貰ったお前さんの特技や特徴の表じゃ。

よく分からんって顔をしておるの?分かり易く言うと能力表じゃな」


神様は持っていた紙束を俺に差し出した。


「持って行く能力はこれで決めい」


俺は受け取り紙束に目をとおし始める。

 能力表はあいうえお順で書かれていて一番前に「頭(賢さ)一ページ」と書かれている。

 俺はすぐ一枚紙をめくった。するとそこには「理科と国語が得意で学校での科目別順位は十位以内に大抵入っている。

 英語が苦手で科目別順位は最下位を争っている。

 学年順位は中間位で平凡」と書かれていた。


「こんなとこまで能力に入っとるんか」


「ん?どれどれ……ああ、その項目は引き継いだほうがよいぞ」


「どうして?」


「これは、覚え易さではなく頭の中に入ってる知識などをの引き継ぐかどうかじゃからな。引き継がんかったら人格やら記憶やらを失ってまっさらな状態からはじまるぞ?」


「……まじかよ」


「ああ、そう言えば」


神様は紙と鉛筆を取り出すと俺に渡してきた。


「引き継ぐ能力をこの紙に書いとくれ」


「わかった。けど、書く所がないよ?」


神様はそうじゃったなとつぶやくと後ろに下がって手を天に手をかざす。すると、神様と俺の間に白い机と二つの椅子が落ちてきた。


「何でもありなんだね」


「何でもって程ではないが。

 まあ、大抵の事はどうとでもなるな」


俺は椅子に座ると能力表に目を戻した。





三十分後


「なんじゃこりゃ?」


「なんじゃ?」


「いやー、何故か表の最後に魔力が在ってさ」


「ああ、お前さんのおった世界では魔術や魔法が無いからな。強い魔力を持っておっても気付かないじゃろうな」


「って言う事は向こうにも魔力持ちは居るって事なの?」


「そうじゃな。まあ、魔力の強い者は魔法の事を超能力と勘違いしておるしな」


「そうなんだ。

 でも、魔法ってそんな簡単に使えて良いものなの?」


「魔法と言うのはな魔力を想いどうりに操るものでな?

 一定の法則内の事しか出来ない魔術より便利で強力な代わりに物凄く魔力を喰って特別魔力の高い者位しか使え無いものなのじゃ。

 その代わりにできたのが魔術でな。

 難しい法則を覚えたり手間を掛けて術式をする代わりに消費する魔力が少なくて済むから相当魔力が弱くない限り使えないなんて事がないんじゃ」


「成る程ね。

 雷で例えると、木に落ちる(効果を得る)のに大量の電気(魔力)が必要だけど木に強いダメージを強く与えるのが魔法。

 木に落ちる(効果を得る)のを少ない電気(魔力)で行う為に木に避雷針(術式)を使うのが魔術と」


「その解釈で良いと思うわい。

 ただし魔術が広まった今に魔法の使い手はもういないんじゃがな」


「まあ、便利さより使い易さを選ぶはな」


そう言って詳細を読もうと能力表に目を戻しブッ!一瞬で吹き出して神様に紙束の魔力の詳細ページをむけた。


「なんじゃそんなに取り乱して何が書いて……」


神様の言葉が止まり。場が水を打ったように静かになる。


「…………じゃ」


神様が何か喋ったが良く聞こえない。


「これは絶対、絶対引き継ぐんじゃ!!こんな面白い能力をすてるなんて勿体無い!!」


神様が叫ぶように言った。

だが当たり前だこんなチート能力引き継がなきゃ勿体無い。


魔力の詳細ページには「溜められる魔力総量は神には遠く及ばないものの軽い人外を遥かに超えている。

 魔力回復は睡眠回復と周辺にある魔力を吸収する特殊な回復方法で周囲の魔力濃度で回復の早さが変わる」と書かれている。


「神様。後ろの吸収回復は向こうでは普通なの?」


「絶対に普通ではないの」


 俺は紙に「魔力」と書き込む。

 これは面白くなりそうだ。




十分後

もう一回能力表を見直し引き継ぐ能力が決まり。

差し出した紙を神様が受け取る。


紙には

「・頭・感覚・筋力・性格・聴力・低燃費・喉・バランス・細身・魔力」と書かれている。


「これで良いんじゃな?」


「ああ、これで良い」


と言って笑いかける。

神様は頷いて鉛筆を持った。


「願いを三つ言うんじゃ」


「機械を設計したい。

 普通の機械と魔法を使った機械の設計」


「設計じゃな」


「それと、元の世界の情報を検索したい」


「言わば脳内インターネットじゃな」


「最後に魔法と魔術を使いたい」


「わかった定番じゃ。では願いはこれでいいの?」


「これでいい」


その言葉を聞くと神様は椅子から立ち上がる。


「じゃあ転生するが心の準備はいいの?」


「いいよ」


「何か聞きたいことがあれば夢の中で呼んで貰えればいいからの」


「わかった」


「じゃあいくぞ」


神様が指パッチンをする。

すると更式の足元に穴が開き更式はダストシュートに落ちてゆくゴミのごとく落ちて行く。


「ここに来てテンプレかあああぁぁぁぁぁぁ!!」

 これでプロローグ終了です。

 次のプロットを組んでる途中ですから次の投稿は今までどうりの早さではないです。

 次は描写の練習になりますから話の長さが長くなると思います。

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