第二の街 Ⅱ
第二の街トヴェッグにて最初に目に入ったのは、幅10m近い街道とその両側に所狭しと並んだ屋台の数々、それと沢山の人々。
そこにはプレイヤーが混じって入るものの、全体数からするとかなり少ない。
やっぱり、プレイヤーは戦いに街の外のフィールドに行ってるんだろうか。
いや、戦闘する人だけでは無いだろうけど。ナフトールさんとかみたいに生産活動で楽しむ人だって、一定数はいるだろうし。
まあ、私達は完全に脳筋何だけどね!
3人の内、一人魔法能力無し、残り二人は防御捨ててる。
基本的に攻撃威力で殴る。以上!
フルアタッカー構成ですね。
………………気にしてもしょうがないか。
「サニー、ジョブを決めるんでしょう? それはどこで出来るの?」
「街の中心部にジョブ関係の施設があるんよ。『トヴェッグ』以降の街全部にある……らしい」
いや、らしいって。
何でも、β版で進めたのは第三の街『トレハブ』までだった。
トレハブにもジョブ関係の施設はあったが、その先のことは分かっておらず断定は出来ないとのこと。
様々な屋台を冷やかしながら、進んでいく。
以外にも食べ物系が多い。
このゲームに空腹度なんてパラメータはない。プレイヤーにとっては食料は完全に嗜好品だ。
いや、お菓子とかは現実でもそんなんだけど。
……あれ? 赤ちゃんとかの場合は別なんだっけな。
まあ、とにかく、嗜好品が多かったから少し驚いただけだ。
多分だけど、住民――NPC?(なんて呼べば良いんだろ)――の生活様式的に必要なんだと思う。それにアクセ(こっちは装備品ね)とかも売ってたし。
「――お姉、今日の夕御飯、何?」
焼いてタレを掛けたお肉(何肉かは不明)と焼き魚の屋台との間で、揺れ動いていたアンバーがこっちに聞きに来た。
お腹すいたのね。
現在時刻は午後2時半。しかも、今日はお昼ご飯早かったからかな。
それはそうと、今日の夕ご飯はどうしようかな……。
確か家にあったのは、きゅうり、茄子、ゴーヤ、かぼちゃ、……ここまで夏野菜だけ?
あとは、トマト(また夏野菜)、玉ねぎ、人参、ほうれん草、ピーマンとかはあったかな。
野菜以外なら、お肉は豚バラがあったな。お魚の類いは無し。
明日は月曜日で、且つ夏休み。
ということは、普段は定年退職後のおじいちゃん達しか道場に来ないけど、夏休みということもあって学生たちも少なからず来る。
そうなると、お母さんの負担も増える。これは暫く食べ続けられるものにしよう。
てことで……、
「夏野菜カレー、かな」
幸いジャガイモもあったはずだし、駄目になる前に野菜大量に消費できる。
しかも、私にとっては最も大事だが、野菜嫌いなアンバーはカレーなら沢山食べてくれる。
最近気になる人ができて、密かに体重を気にし出して食べる量も減っているけど、カレーならっ!
野菜ごと食べてくれる!!
何を隠そう琥珀が人生最初に自分からお代わりを欲したのが、カレーなんだから!
口の周り真っ黄色にしながら!!
――よし、一番大きいお鍋で作ろう。
お母さんに呆れられるほど大量に。
………………ピーマンは入れるけど。
「――おーい、ラピス? おいてくよぉ?」
思考に没頭していた私は、串焼きを咥えたサニーに引き戻され、焼き魚を両手に持ったアンバーたちのもとへと駆け寄った。
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「――凄い人だね」
私達は、現在ジョブの選択・変更等を行う施設――職業管轄センター(ネーミングどうなんだろう?)の前にいる。
……いるのは、良いんだけどさ。
人が多い。入る人、出る人の数がどっちも数え切れない。
扉はそう大きくないから、余計にそう見えるだけかも。
人多いところ苦手なんだよなぁ。現実じゃ人混みとか巻き込まれたら一巻の終わりだし。
建物としては、レンガ造りで頑丈そうに見える。建物とか全然詳しくないから、まともな感想が出てこないけど。
「まあ、人は多いけど、ジョブは必須と言っても過言ではないんだよねぇ」
私ほどじゃないけど、割とアンバーも人が多いところは苦手。
陰か、陽かと聞かれれば、陽寄りではあるけど、それでも苦手みたい。
陽側の人は全員大丈夫だと思ってたよね。(ド偏見)
諦めて、建物に入る。
中は中で、予想していたとは言え、人の多さに若干の目眩に襲われる。
建物内は、複数あるカウンター(多分7箇所)の前にそれぞれ長蛇の列が出来ている。
カウンター以外には、端っこの方にテーブルとかが幾つかある位。
ここに並ぶのか、と姉妹揃って早速嫌がったけど、サニーに背中を(物理的に)押されて列に並ぶ。
前に数十人いるけど、一人あたり長くても2分くらいで進んでいく。
良かった。これなら割とすぐに順番が来そうだね。
お読み頂きありがとうございます。
今後も読んでくださると幸いです。
割と太刀上姉妹は似ています。表面上は結構違いますけど。
あと、ラピスは言い逃れできないほどにはシスコンです。




