表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Wisdom Joker Online 〜瑠璃色少女の配信録〜  作者: 月 位相
北へ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

259/349

デジャビュ

「日向、勉強今やるのと放課後やるのどっちがいい?」

「……え、なんでその二択?」


 なんでって、どっかの誰かの中間テストの結果が露骨に良かったからだけど?


「休み明けテストの二の舞いになっても知らないよ?」

「いや、まだ二週間前じゃな………あと何日だ?」

「15日ね、誤差だよ誤差。――で、今と放課後どっちがいい?」


 1学期の期末から2学期中間までの期間って結構空いてるから麻痺しそうになるけど、もう中間から半月近く経っているのだ。

 これまで何度か痛い目にあっているのに日向は復習とかしてないだろうし、さっさとやらせないとね。

 …………ゲームに夢中で忘れてたのは内緒。


「ぇえ、どっちもやだ」

「期末大丈夫ならそれでも良いけど、勉強内容覚えてる?」

「も、もち…………」


 ふぅん?

 じゃあ、確かめるか。

 先週やった内容とかでいいか。


 フリーハンドで丸と丸の外に点をかいて、点から丸への接線と丸を突っ切る線の二本をかく。

 丸を突っ切る線と丸との二交点と丸の外の点との距離を…………4cmと9cmとして


「ほい。丸の外の点と接点との距離は?」

「……………………」

「せめて宿題は写さずにやろうか」


 数字はクソ簡単にしたから、普通に定理自体を覚えてない感じだね。

 私がみないと宿題写すし、そりゃこうなるか。


 おばさんに怒られない程度にはしないと。

 なにか日向の気分を上げられるような要素があればな……。


「――んお、お二人ともどしたの? なんか空気重いよ」

「委員長……………………、あ」


 あの手があったか。



 _________________________




 喫茶 白菊。

 委員長の行きつけにして、以前WJOのことで相談を受けた時に訪れたお店。

 日向が気に入るだろうとは思ってたのに、すっかり忘れてたや。


 委員長はホットココア、私はブラックコーヒーのホットで日向はカフェラテ。

 あとは摘まめるように一個一個は小さいけど種類が豊富なケーキセットを頼む。


 さて、


「勉強しよっか。日向はどこが不安?」

「全部!」

「日向ちゃん、それでいいの? 数稼がないといけないやつからでいいんじゃない?」


 だとすると、物理基礎と数学かな?

 英語は…………どうだろ?


「――んじゃあ、物理からがいい」

「オッケ。期末は弦の振動とかからだったはず。基礎的な事からやろうか。v=(ブイイコール)(エフラムダ)は分かるよね?」

「…………音速の話?」


 ギリギリセーフかな。

 ……………………中間の時にしっかり教えたはずなんだけど、いつものことながら記憶力が心配になる。


「日向ちゃん、大丈夫かな、これ?」

「覚悟してね委員長。日向に勉強教えるってことはこういうことが常だから」


 弦の固有振動とか基本振動とかよりも先に復習からしないと。


「波の速さは波長と振動数との積で出せるって話。音も振動だからあながち間違いじゃないね。波長と振動数は大丈夫?」

「お、おう…………」

「日向ちゃん、これだよ。音叉とかに紐付けたやつ授業で見たでしょ?」


 委員長がかいたのは波が横線を上下に往復する線と、波長と振動数の簡易的な図。

 これからやるやつと見比べながらやると分かりやすそうだ。

 ありがたい。


 …………こういう部分に気が回らないから説明が下手なのかな?



 委員長協力の元課題を減らす目的の勉強会は割と平和に終わった。


 今日はWJOはおやすみだ。

 流石に昨日結構疲れたのと日向に勉強教えるのは疲れるんだ。

 私が下手なせいなのが4割位あるからいずれなんとかしないと。

お読み頂きありがとうございます。

今後も読んでくださると幸いです。


方べきの定理


余談として、高校の頃の教科書を見返すの割と好きだったりします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ