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和ロリな少女は異世界を旅する  作者: ほずみ
本編
41/48

43 親睦を深めよう

遅くなりました。


 私たちはテンガンの砦へ続く森の中を進んでいる。


「……ココ……あれどう思う?」

「ないと思いますわ。魔物が可哀想なくらい」


 少し離れた場所ではセチアがゴブリンを倒していた。


「クリスさん、こんな感じですか?」

「……やり過ぎな気もしますが、ゴブリンですから大丈夫です」


 クリスもかなり引いている。

 どんな倒し方をしたかと言うと、まず、ゴブリンの股関に向けて棒をフルスイングします。もう一発打ちます。さらに追い打ちでホームランします。股関を押さえて転がるゴブリンに対し、魔法を撃ち込みます。股関に……。

 あとは普通に魔法を撃ち込んで倒します。


「……クリス……セチアになんて言ったの?」

「いえ、普通にゴブリンの生態を教えただけですよ?若い女性を拐っては犯して、増殖すると……」


 気持ちはわかるけれど、そこまではしない。


「例としてのぞみさんの名前を出したら、ゴブリンは根絶やしにしますって……」


 なぜそこで私の名前を出したの。

 セチアとは話し合いが必要かもしれないね。


「のぞみ様、近接戦闘もゴブリン程度なら大丈夫です。万が一逃げられても使い物にはなりません」


 使い物にならないってなんの話?


「あー……うん。突撃はしないでね?」

「しませんよ。のぞみ様が捕まらない限りは」


 ないとは言い切れないため、苦笑いするしかなかった。


「それに……」


 顔を染め、耳元で続きを囁く。


「……わたしをめちゃくちゃにしていいのは……のぞみ様だけですから……」


 改めて言うが、そんなことした記憶はない。……確信を持てない事が辛いけれど……。


 気を取り直して、森を歩く。


「のぞみ様……なんだか視線を感じます」


 セチアから報告を受け、警戒を強化してからすぐ、私たちの右側から3匹のゴブリンが出てきた。

 しかし、私たちを確認するなり、かなりの速さで引き返していった。


「……なんだったの?」

「のぞみさん、すぐにこの場を離れましょう。彼らが仲間を連れて戻ってくる前に」

「そうですわね。クリスさんの言う通りですわ」


 私は理由もわからず、クリスに引っ張られるようにその場を後にした。

 セチアもココに引っ張られているから、よくわかっていない様子だ。


「わかっていないみたいなので、説明しますね」


 クリスの説明によれば、さっきのゴブリンはこの森のどこかにある集落コロニーの一員だと思われ、私たちの存在を伝えるために引き返していったのだそう。通常であれば、倒してしまうのが最良だけれど、森の中を逃げるゴブリンを倒すのは私たちには難しい。

 それなら、できるだけ離れて、私たちの痕跡を目立たなくすればいいというわけ。


 ゴブリンを見た場所から歩いて数時間。

 森の中に泉を見つけた。

 水は底が見えるほど透き通っていて、魚の姿も確認できた。


「……ねぇ、この辺りで夜営しない?空も暗くなってきてるし……」


 全員から了承が取れたので、鞄からテントを取りだし組み立てる。

 新調したテントは前よりも一回り大きく、4人並んで寝転んでも問題はない。

 食事はいつも通りクリスが錬金術で作るから、温かく美味しいものが食べられる。


「はふはふ……冒険者のご飯って、質素だと聞いていたのですが……美味しいのですね」

「クリスさんがいるからですわ、セチア様。わたくしだって驚きましたもの」


 本来、冒険者のご飯は街で買い込んだ保存食を食べている事が多く、こういった温かい物を食べている冒険者は少ない。

 ちなみに現地調達すれば、温かい食べ物にはありつけるが、食べられる魔物や動物、植物を探さなければならず、その分負担もかかる。


「私、朝になったら水浴びしたいと思うけど……みんなは?」

「わたしもご一緒します!」


 セチアはそうすると思った。というか、私が「水浴びしたい」と言ったあたりで、口に出していた。


「それでは私も……」

「皆さんが入るのにわたくしだけなんて嫌ですわ」


 ココは入るつもりはなかったみたいだけど……1人だけ仲間はずれは嫌みたい。私も嫌だし。


 4人分の寝床を準備し、寝ようとした時、セチアが私に訪ねた。


「あの……のぞみ様?夜の見張りは誰がやるのですか?」


 あー……セチアにはまだ言っていなかったっけ。


「それは心配ないよ。夜の見張りは私の契約精霊に頼んであるから」

「精霊様、ですか?」

「たぶん外にいると思うよ」

「ありがとうございます。挨拶だけでもしてきます」


 その後すぐにセチアが戻ってきた。


「の、のの、のぞみしゃまっ!せ、せい、精霊様……りゃいや様……ねっ??」

「セチア落ち着いて」


 セチアが何を言っているのかわからないので、落ち着かせる。


「は、はい、落ち着きますっ!」

「はい、深呼吸」


 私と一緒にすー、はー、と深呼吸を行う。


「……どう?」

「……はい。もう大丈夫です……」


 落ち着いたセチアは改めて口を開く。


「まさかライラ様がいらっしゃるとは思いませんでした……しかも夜の見張りをさせるなんて……」


 本人(?)が私に従うような発言をしたから、頼んでみた結果がこれなんだよね。


「それからもう一人小さな女の子がいましたが……あの子も精霊様なのですか?」


 ロミちゃんの事だよね。ライラとロミちゃんについてセチアに話を聞かせた。

 ライラについて話をするのと、同時に旅の目的も伝える。


「……世界樹に『生命の雫』を与える旅ですか……」

「世界六大迷宮を攻略……やはり楽しみですわ」


 いつのまにかココも聞いていた。

 というか、ココには話さなかった?


「聞きましたわ。何度聞いてもワクワクしますの」


 ココはメイサの領主家の娘、と言う肩書きを持っている冒険者だ。その母親もかつては冒険者だったと聞いた。

 ちなみに馴れ初めまでは聞いていない……いや、聞けなかった。


 私の話が済んだところで就寝となった。

 ライラとロミちゃんに念話で「今日からまたよろしくね」と声をかけてから、私は眠りについた。


 ◆


 翌朝。


「じゃあ、先に行ってくるね」


 私は朝霧の立ちこめる中、泉で水浴びをする。

 さすがに4人一緒というのは危険なので、私とセチア、クリスとココのペアで行くことにした。

 服を脱ぎ、近くの木の枝に引っかける。流石にパンツやブラを引っかけるわけにはいかないから、鞄に仕舞う。

 ちなみにクリスとココは荷物の番をしてくれている。


「……冷たくて気持ちいい……」

「……はい……」


 セチアは私のある一点をずっと見ていた。その視線の先には思えば

……私の胸だった。


「……あまり凝視しないでくれる?」

「……ごめんなさい……小ぶりでいいなって思いまして……」

「……そっか」


 思わず顔をそらす。私としてはもう少し欲しいと思うけれど、とある技能スキルの効果で成長しなくなってしまった。

 ほかはありがたい効果なんだけどね。


「……のぞみ様、お願いがあります」

「なに?」


 セチアは躊躇ったのち、遠慮がちにお願いしてきた。


「のぞみ様、触らせてもらってもいいですか?」

「……いいけど?」


 私の返答に表情が明るくなる。


「ありがとうございます。それでは、堪能させていただきます」

「……え?」


 ん?堪能?


「堪能ってな……きゃー!」


 私がセチアに何をされたかは内緒で。

PV数1万超え、ありがとうございます。

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[一言] ゴブリンが逃げた理由·····アッ(察し)
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