32 旅を続けよう
27日に投稿できなくて申し訳ありませんでした。
ストック作らないと……
私達は冒険者協会でトーマ達三人と別れ、クリスと二人だけになった。
なお、迷宮内で得た宝物は、見つけたパーティーの物とし、魔物を倒して得た素材、それに関する報酬は折半した。折半したといっても、クリスが錬金術の素材に使いたい物もあったため、現金収入はトーマ達より少ない。
「のぞみさん、わがまま言ってごめんなさい」
「いいのよ」
クリスには助けてもらってるし、多少はね。
宿を取ったので、今夜は久しぶりにベッドで寝られそう。
部屋の中で迷宮踏破報酬を確認する。
そのついでに自分自身のステータスも確認してみる。
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名前:のぞみ ひいらぎ
LV:17
所属:冒険者協会
技能:火属性魔法・光属性魔法・回復魔法・不老・神聖力
称号:始まりの巫女・生命の巫女
契約精霊:プロミネンス・ライラ
不思議な鞄
LV:17
所有者:のぞみ
最大容量:1700キロ
技能:自動修復・時間停止
異世界の着衣
LV:17
所有者:のぞみ
技能:自動修復・物防&魔防上昇(上昇率:小)
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レベルは17に上がり、各種ステータスも同様に上がっていた。
鞄に技能が付いていた。効果はそのまま時間停止。
要するに、中に入れた物は入れた瞬間に時間が止まり、次に取り出される瞬間まで、その状態を維持し続ける。
これで食材を傷ませずに済むね。
クリスの方はどうだったのかな。
「私ですか?空間魔法の収納箱が使えるようになりました」
クリスは道具としての道具箱を持っていたはずだけど……そちらはどうするのだろうか。
「道具箱も使いますよ?空間魔法の容量は詳細はよくわかりませんので、のぞみさんに調べてほしいですが……」
「わかったわ。他のステータスも見る?」
クリスに「お願いします」と言われたので、ステータスを開く。
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名前:クリス・アルフィテリア
LV:16
所属:冒険者協会
技能:錬金術・水属性魔法・空間魔法【収納箱】
称号:錬金術師
【収納箱】
容量は使用者の魔力依存。魔力で作った異空間に道具が保管できる。
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クリスのレベルは16で、私の方が高くなっていた。
倒した魔物の影響なのかな。
それをクリスに伝えたら、軽くショックを受けていた。
「それよりも!詳細をお願いします!」
「あ、はい。容量は魔力依存……ってなってる」
「魔力依存ですか……先ほど錬金術の道具を移してみたのですが、もう少し入りそうです。回復薬をいくつかもらえますか?」
自分で持っておく分を残して、全て出した。
そして、クリスはそれを空間魔法【収納箱】に入れていく。
「全部入ったね……」
「そうですね……今はこれ以上は入らないみたいです。ですが、私が強くなればなるほど、容量は増えるようですから……どのくらい増えるかは、今後に期待ですね」
そして翌日……。
「のぞみさん、おはようございます」
「……クリス?おはよ……」
私はまだ眠い。
ちなみに私はほぼ下着姿で寝ている。あんなのを着ていたら寝られないからね。
服をちゃんと着て、宿屋を後にする。
向かった先は冒険者協会だ。
まずはこの国、プレアデス王国の王都であるベテルへ行こうと思っている。そのためのルートを聞きに来た。
対応してくれたのは初めて来た時のおばさんだった。
「ベテルへの行き方?一番わかりやすいのはメイサの街を経て、ベテルへ行くことだな。定期便もあったけど、次の出発は3日後だよ」
「ありがとうございます」
「あんたたち、迷宮潜っていた冒険者よね?迷宮踏破したなら多少の腕はあるようだけど、道中気を付けなよ」
おばさんに再度お礼を言って、冒険者協会を後ににする。
「のぞみさんすみません、少しだけ待っていてください」
なにか忘れ物でもしたのだろうか。
クリスは冒険者協会に戻っていった。
「お待たせしました」
クリスはすぐに戻ってきた。
「大丈夫よ、何か忘れ物?」
「いえ……そうではありませんが、燃料になりそうな物が採取できる場所を聞いてきました」
「そうなんだ。どこかあった?」
「はい。次の街である、メイサの南に宝石の洞穴という場所があるそうです」
宝石の洞穴かぁ……宝石って聞くと見てみたくなるよね?私は見てみたい。
「じゃあ、メイサの街に着いたら行ってみよう」
「はい」
商店を眺めながら、ベラトの街の北門へ向かう。
「……のぞみさん、歩きながら食べるのはやめたほうがいいですよ」
「んぐ……はい」
クリスに注意され、端へ寄る。
何を食べているかって?串焼き肉です。美味しそうな香りに釣られて買ってしまいました。
ちなみに2本目です。
「クリスも食べる?」
私の食べかけだけど、クリスに差し出す。
「い、いただきます」
少し躊躇ったけれど、頬を染めつつ、パクリとかじりついた……私がかじっていた場所へ。
なんでそこをかじったのか不思議だけど、美味しそうに食べているからいいか。
北門を出てしばらく歩くと、分かれ道に差し掛かった。
この分かれ道を右へ行くとベラト迷宮、左へ行くとメイサへたどり着く。
今日は迷宮ではなく、メイサ方面へ進む。
『ロミちゃん、出てきていいよ』
『わかりました』
光が集まり、人の形を作っていく。
「ロミちゃん、服変わった?」
「はい。さすがにドレスではうごきにくいのでかえました」
ロミちゃんは今までドレス姿でいたけれど、今着ているのは、緋色のワンピースだ。
とてもシンプルだけど可愛らしく、精霊であるロミちゃんによく似合っている。ドレス姿もいいけれど、このワンピース姿も好きだ。
「可愛いよ、ロミちゃん」
「ありがとうございます!」
実体化したロミちゃんと3人で手を繋いで、道を歩く。
時々スライムが飛び出してくるけれど、私が火属性魔法の〈ファイアーボール〉を当てて倒している。
「……前から何か来ますよ?」
前を見るとガラガラと音を立てて、こちらへ走ってくる馬車が1台。
なにかの事情で助けを求めに来た、そんな雰囲気だ。
その馬車は私達に気がつくと急停車し、中から身なりの整った中年のおじさんがでてきた。
「突然失礼する!君たちは冒険者か!?」
「そうだけど……」
その馬車は箱型であり、綺麗な装飾も施されていた。
クリスが私に耳打ちで、「この馬車はおそらく貴族の物です」と教えてくれた。
「頼む!ココを、ココお嬢様を助けてくれ!いや、助けてください!」
いきなり「助けてくれ」、と言われても困るけど……。
「……のぞみさん、助けてあげましょう?」
「……そうね。私達にどこまで出来るかわからないけど……場所はどこ?」
「この先の草原だ。私はベラトへ向かい助けを呼んでくる!」
そう言うなりおじさんは、ベラトへ向かって馬車を走らせていった。
私達もその場所へと急行した。
その場所で私達が見たものは、狼の群れに追い詰められている子供達と、彼らを守ろうと剣を狼に向ける一人の少女だった。
のぞみ「私の旅はまだ始まったばかりよ!」




