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和ロリな少女は異世界を旅する  作者: ほずみ
本編
24/48

26 隣街へ行こう(二日目)

 食後のんびりしているときに、クリスに呼ばれる。


「のぞみさん、怪我の具合はどうですか?」

「痛みは消えたから大丈夫よ」


 痛みは消えたけど、傷自体はまだ消えていない。


「そうですか?患部の様子を見たいのですが……いいですか?念のため、他の場所も……」


 他の場所に傷がないか、確認したいのかな。と思い許可を出した。

 

「それでは失礼します」


 ぺたぺたと私の腰回りを触っていたが、やがてクリスの手が止まる。そして、困った顔で私を見上げる。


「……これって、どうすれば?」

「あ……」


 私が着ている服は、ワンピースがベースになっていて、胴回りは飾り帯で締められている。

 治療してもらった時は、自動修復が働く前だったから、切られた隙間から患部が見えていた。しかし、今は自動修復が働き、綺麗な状態となっていて隙間など無い。

 テントに入る前に呼んでおいたライラに「見張りをよろしく」と伝え、帯を外す。

 帯を外したところで、クリスに声をかけようと見たら、彼女は私を凝視していた。


「クリス?」


 一回呼んでも返事がない。


「……クリスちゃん?」


 今度はちゃん付けで呼んでみる。返事がないので、頬を突っついてみる。


「……のぞみさん?」

「クリス、大丈夫?」

「あ、はい」


 服を捲り上げて、患部を見てもらう。

 ワンピースなので、下半身は丸見えになるけど、クリスなら構わない。既にいろいろ見てるし、見られてる。


「どう?」

「……治るのやたら早くないですか?」

「クリスの回復薬ポーションが効いたからじゃないかな」


 不思議そうな顔をしているけど、私は特になにもしていない。

 私は服を直し、外した帯を締め直す。帯を締めるって、一人じゃできなそうだけど、なぜかできてしまった。できてしまった、と言うより、自動的に締まった、が正しい。

 話題を変えるべく、私は新たな話を切り出す。


「今日の事でわかったけど、二体以上相手するのはまだ無理よね」

「私が前に出れば多少はできそうですが……私に出来るのは杖で殴る程度です。剣もありませんし、それに、私が援護できなくなりますので、そちらはライラ様に頼むことになりますけど……」

「そっか……じゃあ、ライラに聞いてみるね」


 外で見張りをしてもらっているライラに、念話を飛ばし、今の話を伝えた。


『言ってくだされば、その通りに行動いたします。私の主人はのぞみ様なのですよ?』


 これは「私に従う」と言っているようなものよね……きっと。

 ライラの返答を伝え、明日からの「魔物と遭遇した時の対応」について話をした。

 魔物と遭遇したら、私とクリスの二人でその魔物を倒す。私かクリスのどちらかがダメージをうけて、明らかに不利になった時は、ライラに倒してもらう。

 そして、数が多いときは逃げる。もし、逃げられなかったらライラに頼む。

 ……見事なまでにライラ任せになっちゃったわね。


 打ち合わせも終わり、そろそろ寝ようと思う。

 テントの中で毛布を被り、横になる。なったのだけど、クリスがやたら近い。


「……クリス……近くない?」

「……だめですか?」


 ダメじゃないけど……寝顔を見られるのは恥ずかしい。

 狭いテントの中だから仕方ないのかな。


「……ううん。おやすみ、クリス」

「はい。おやすみなさい、のぞみさん」


 見張りをかって出てくれた、ロミちゃんとライラに念話で『朝までお願いします』と伝え、私は目を閉じた。


 ◆


 翌朝目が覚めると、クリスの顔が目の前にあった。

 びっくりしたけどクリスはまだ眠っているので、大きな声は出せない。起こすのも悪いし。

 私は起こさないように、起き上がろうとしたけど、それができなかった。なぜかと思えば、クリスが私に抱きついていた。

 私を抱き枕かなにかと勘違いしているのかな。

 それにしても……なんて幸せそうな寝顔なのか。

 ライラとロミちゃんが見張りをしてくれているものの、いつ魔物に襲われても不思議じゃないのに……。


 見張りをしてくれている二人に念話を飛ばす。


『二人ともおはよう。なんともなかった?』

『のぞみ様、おはようございます』

『ご主人様、おはようございます。なにもありませんでした』

『』


 二人からの報告を聞いていたら、クリスが起きたようだ。


「のぞみさん……おはようございま……す!?」


 私の顔が目の前にあって驚いているね。私も驚いたから。


「クリスおはよう。それとごちそうさま」

「……ごち?」


 なんの事か理解していないので、わかりやすく教えてあげた。可愛らしい寝顔をありがとうって。

 そう伝えたら、顔を真っ赤にしてポカポカ叩かれた。

 クリスを宥め、顔を洗う。そのあと朝食を食べ、私達の寝床となっているテントを片付ける。


「それじゃ、出発しよっか」

「はい」


 この頃にはクリスの機嫌も直っていた。 

 森を抜けるのに約一日かかると言うが、私達はまだ森にすら入っていない。このペースだと森の中でもう一泊することになりそうだ。

 魔物に襲われた場合は、昨日話をしたようにする。


 途中、草原でスライムに襲われたけれど、私とクリスで撃破。

 スライムは物理攻撃も効くには効くが、火属性魔法の方が素早く倒せた。なお、物理で倒したのはクリスだ。

 ひたすら殴り続けて、倒した頃には相当疲れていた。


「スライムは……のぞみさん……お願い、します」


 疲れた様子で言った。

 見ていられなかったので、回復魔法をかけてあげた。


 ◆


 やがて私たちは森に入った。


「森と言うより、樹海ね……」

「この森はベラト大森林と呼ばれています。この道から外れると非常に迷いやすく危険です。その分錬金術の素材は豊富にありますが……」

「クリス……よく知ってるね」

「錬金術師にとっては宝の山ですから」


 クリスは錬金術師だった。

 最近錬金術を使っているところを見ていないから忘れてた。

 突如、クリスが叫ぶ。

 

「のぞみさん、ゴブリンです!」


 私達の前に出てきたゴブリンは既に戦闘体制だった。

 棍棒を振り上げ、襲ってくる!


「ウォーターボール!」


 クリスは水魔法をゴブリンの顔に向けて放ち、その陰に隠れるようにして走り出す。

 魔法がゴブリンに命中して、一瞬怯んだところに杖の一撃を入れた。


「のぞみさん、お願いします!」

「わかったわ!ていやぁっ!」


 ロミちゃんを横薙ぎに振り、ゴブリンを真っ二つに斬る。

 その時に断面が見えてしまい、気分が悪くなったが、今は我慢しなきゃ。

 この後、クリスが魔石を取り出す方法を見せてもらった――もとい、やらされて吐いたのだけど。

 ふつう、十七歳の女の子があんなのやらさられたら吐くでしょ?


 ……え?吐かない?それはその子がおかしいのよ!


 二日目は森という場所柄、ゴブリンとの戦闘が多く大変だったけれど、無事に野営地を見つけることができた。

 ちなみに魔石の回収はクリスがやってくれた。

 私はもう二度とやらないからねっ!

のぞみ「クリス、魔石の確保よろしくね?」

クリス「のぞみさん、教えますのでやってみましょう?ね?」

の「…………え?(ナイフを持たせれる)」


 終了後……


のぞみ「……ごめん、無理……うぷっ」

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