24 宿屋で戦果確認をしよう
宿屋を何件かまわって、見つけたのがこの『リトルガーデン』という宿屋。
料金は二人で銀貨4枚であり、日本の価値観に直すと約4千円くらいになる。
トイレは共用で、体を洗うための桶とタオルは別料金となっている。食堂もあるが、こちらも別料金だった。
桶とタオル代の追加料金として銅貨3枚を払い、桶1つとタオル2枚を借りて、部屋に入る。
部屋はベッドが2つと、椅子とテーブルが1セットあった。
私はベッドに腰掛け、背中に背負ったロミちゃんを下ろそうとして気付く。
「クリス……お金払ったの2人分よね?」
「そうですよ」
「ロミちゃんを人型にしたらまずいよね」
「……もう1人分払うのは辛いです……」
人型になってもらおうと思っていたけれど、なにかあったら困るので、ロミちゃんに誤っておく。
『ロミちゃん、ごめんね。もう少しそのままでいてね……』
『わかりました、ご主人様。それから、わたしのできることがふえたみたいです』
今日はたくさん戦ったから、ロミちゃんのレベルが上がっているかもしれない。
それと同時に私のステータスも確認してみることにする。
「クリス、ロミちゃんのできることが増えたみたいだから、ステータスチェックするけど、クリスはどうするの?」
「それでしたら、私もお願いします」
「じゃあ、みんなのステータスを見せてもらうね」
ロミちゃんは人間形態の方だけ確認すればいいかな……刀状態での攻撃力は変動型で、最大値は私のステータスの半分だし。
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名前:のぞみ ひいらぎ
LV:5
所属:冒険者協会
HP:301
MP:314
物攻:133
物防:113
魔攻:120
魔防:116
速さ:129
技能:光属性魔法・回復魔法・不老・神聖力
称号:始まりの巫女・生命の巫女
契約精霊:プロミネンス、ライラ
名前:クリス・アルフィテリア
LV:5
所属:冒険者協会
HP:329
MP:345
物攻:130
物防:132
魔攻:149
魔防:147
速さ:131
技能:錬金術・水属性魔法
称号:駆け出しの錬金術師
精霊刀・プロミネンス(人型)
HP:286
MP:269
物攻:67
物防:57
魔攻:60
魔防:58
速さ:65
技能:自動修復・実体化
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私とクリスのレベルが5に上がり、ロミちゃんのステータスも上昇していた。
ロミちゃんの技能欄に、実体化というものが増えていた。
それがどんなものなのか、ロミちゃん本人に聞かないとわからない。
『ロミちゃん、実体化って何かわかる?すでにできている気がするんだけど……』
『そうですよね。そとにでるまでにかんがえてみます』
ロミちゃんの方は後で見てみるとして、クリスのステータスを見る。
私と同じく、レベル5になっていた。
「のぞみさんと同じですね」
クリスはそういうけど、物理攻撃力と速さの数値が近く、ほかの数値は私の方が明らかに低い。もっと言うと、私の一番高い数値は、クリスの一番低い数値に近い。
その事実を改めて知って、私は弱いのだとわかる。
「私ってやっぱり弱いのかな」
「まだわかりませんよ?もう少しレベルが上がったら、加護が付くかもしれません」
「……加護?」
「加護にはいろいろ種類がありますので、一言では説明できません。ですが、共通点としてレベルアップごとにボーナスがはいります。どう入るかは加護を得てみないと、わかりませんが……」
なるほど……レベルアップで各種ステータスが伸びる。加護を持っていると、そこにボーナスが入ってさらに伸びる、と言うことなのかな。
さらに自分の持っている鞄と、身につけている衣類にも〈ステータスチェック〉をかけてみる。
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不思議な鞄
LV:5
所有者:のぞみ
最大容量:500キロ
技能:自動修復
異世界の着衣
LV:5
所有者:のぞみ
技能:自動修復、物防・魔防上昇(上昇率:微)
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鞄にレベルなんてついてたっけ?それはとにかく、私がレベル5になっているから、最大容量も増えていた。おまけに自動修復も付いている。
そして、私が着ているこれは、この世界からしたら、異世界の着衣になるのね。技能に物理防御・魔法防御上昇とか付いちゃってるし。
ステータスの確認も済んだ所で、明日はどう動くかの話をする。
「明日は少し依頼こなしてお金稼ごうよ。ロミちゃんの能力も気になるし……それに宿代払ったら、かなり減ったでしょ?」
クリスが財布代わりの袋を開き、中を確認する。
「そうですね……ここで、もう一泊するにはちょっと足りません。それに依頼を受けるのであれば、ここから北にあるベラトの街にしませんか?その街の北西には迷宮があったはずなので、いい稼ぎになると思いますよ」
クリスがそう言うならそうしよう。
それにしても迷宮か……。いい稼ぎになるってことは、宝物とか珍しいものがたくさんあったりするのかな。
とにかく、北の街に行くことは賛成。
「それじゃ、明日はその街に向けて出発ね。距離ってどのくらい離れているか、わかる?」
「歩きですとおよそ2日と言われています。途中に宿屋もありませんから、野営の準備が必要になります」
野営ってキャンプのことよね?テントとか、いろいろな道具が必要になるけど……道具を買うお金はあるのかな。
お金の心配をしていた私に、「心配しなくても大丈夫ですよ」と笑って声をかけ、話を続ける。
「準備と言いましても、錬金術の道具と共用できるものもありますから、私たちが雨風を凌げるテントがあればなんとかなります」
「そうなの?あと心配なのは夜の事なんだけど……」
「そうでした……」
若い女性2人だけで野営はちょっと……いや、だいぶ怖い。
『それでしたら夜の間、私がのぞみ様とクリス様をお守りしますよ』
『わたしもがんばります!』
「ライラ……ロミちゃんも?」
『ロミさんも精霊なので、眠らなくても大丈夫ですから。それにお2人に何かしようとする者がいたら、私が対処いたします』
対処って、どうするのだろうか。あまり深く聞かない方がいいのかもしれない。
とにかく、夜は大丈夫そうだ。
錬金術で『眠らなくてもいい薬』を作れないかと、考え始めたクリスにこの事を伝える。
「そうなんですか?ありがとうございます」
夜をどうするのか、という問題も解決し、明日は風雨を凌げるテントと食料を確保したら、すぐに出発ということになった。
ク(のぞみさんの肌……とっても綺麗でした)
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