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和ロリな少女は異世界を旅する  作者: ほずみ
本編
21/48

23 お仕事しよう(ミンタカ編)

 私達は森を進む。

 今回の討伐目標は『ホワイトコケコ』という動物。

 冒険者協会(ギルド)の受付嬢である、リノさんから貰った情報を確認しよう。

 ホワイトコケコは大きな白い鳥であり、『コケーッ』と鳴くという。

 そして私達を見ると逃げる……ね。


「討伐するには気づかれる前に倒すか、私とクリスで挟み撃ちするかのどちらか、かな」

「コケコですか?」

「そうよ」


 挟み撃ちはいいけど、クリスはナイフくらいしか持っていなかったよね……。


「クリスの水魔法でなんとか倒せない?」

「やってみないことには……あら?」


 そんな話をしていたら、ゴブリンが現れた。


「グギ?」

「クリス!ロミちゃん!」

「はい!いけます!」


 慌てて武器を構える。

 ほぼ同時にゴブリンが棍棒で殴りかかってくる。

 ゴブリンから一番近い私に。


「やばっ!」

「のぞみさん!」


 このまま殴られると思っていたが、衝撃が来ない。

 なぜかと見てみたら、ライラが棍棒を受け止めていた……素手で。


「ライラ!」

「のぞみ様、私もいますよ?遠慮なさらず呼んでくださいね。のぞみ様が死んでしまうのは困りますから」


 精霊って呼ばなくても来るのね……って、そうじゃない。


「相手は一匹でございます。のぞみ様」

「あ、はい」


 改めて武器を構え直し、ゴブリンの首めがけてロミちゃん

振るう。


「せやっ」


 思いきり体を捻って、振り抜いたのもあってか、一撃で切断することができた。

 頭と胴体が別れたゴブリンはそのまま倒れた。


「のぞみ様、お疲れです」

「ううん、ライラありがとう」

「街に戻るまではいますので、頑張ってくださいませ。のぞみ様とクリス様の修行にもなりますので、私は回復と補助をさせていただきます」


 ライラがいてくれるなら、大丈夫よね。

 気を取り直して、お仕事(クエスト)再開。


 ◆


 しばらく歩くと、白い大きな鳥がいた。

 相手はまだ私達に気づいていないようだ。

 念のため姿を隠し、クリスに小声で確認を取る。


「白い大きな鳥……あれがホワイトコケコよね?」

「そのようですね」

「まずは私が一人で行ってみるね」


 ロミちゃんを握りしめ、息を殺して背後から襲う。


「コケッ!?」


 気づかれたがいける!


「たあっ!」


 ロミちゃんを振り、コケコを倒す。

 息絶えたコケコを鞄にそのまましまい、クリスのもとへ戻る。


「これでまず一匹。次はクリスね」

「はい。頑張ります」


 パーティで受けた仕事クエストのため、全部で十匹のホワイトコケコを討伐すれば依頼クエスト達成となる。

 私とクリスで二匹ずつ、合計四匹のホワイトコケコを討伐したところで、空は橙色になっていた。


「クリス、一度出直そう?もうすぐ暗くなっちゃうし……」

「そうですね……残りは明日にしましょうか」

「ライラもありがとうね」

「いえいえ。私は契約精霊なのですから」


 クリスと二人、街へと歩き出す。

 街に戻ったら、今晩の宿を探さなくては……。


 ……結論から言うとね、宿はありませんでした。

 二人部屋に泊まるにはお金がかかりすぎた。クリスは財布代わりの袋の中を見て、「大丈夫です、大丈夫……」と言っていたけど、これは不味い方だと、そう思った。

 街の外ならともかく、街の中で女の子二人で外で寝るわけにもいかず、ダメ元で冒険者協会(ギルド)へ行ってみることにした。

 着いて早々、リノさんに話しかけられた。


「あら、本日冒険者になられた方ではありませんか」


 どうも私の事を覚えていたらしい。


「実はね……」


素直にお金がなくて、泊まるところがないと白状した。


「それでしたら、冒険者協会(ギルド)にある仮眠室を使ってはいかがでしょう。お金がない新人冒険者の方に向けて、格安で貸し出していますよ?」

「それっていくらくらいなの?」


 金額を聞き、クリスは頷く。


「是非、よろしくお願いします」

「はい、ありがとうございます」


 リノさんに料金を払い、部屋へ案内してもらう。


「男女で別れていますので、ご安心くださいね」


 別れててよかった。別れてなかったら、断っていたかも知れない。

 とにかく、今夜は安心して眠れるね。


 そして翌朝。

 近くの料理屋さんでご飯を食べ、そのお店でお昼のパンを買う。

 パンと言っても丸いフランスパンだ。クリスが錬金術で作ってくれているものとは違い、それなりに固い。

 私が元の世界で食べていたフランスパンと同じくらいだ。

 森へ入ってすぐ、ライラを呼び出す。


「ライラ、またよろしくね」

「おまかせください、のぞみ様」


 ライラには昨日と同じく、私達の回復と補助を頼む。


「攻撃は私とクリスね」

「はい」


 周囲を警戒しつつ、ホワイトコケコを探す。

 今日のうちに私とクリスで三匹ずつ、合計六匹のホワイトコケコを討伐する事を目標にする。


「いたよ、白い鳥」


 私達からおよそ15メートルぐらいか。


「クリス、いける?」

「はい。いけます」


 クリスに任せて、コケコの様子を伺う。

 コケコはのんびり食事中だ。

 

「……水よ、穿て。ウォーターボール」


 クリスの魔法が放たれ、一直線に食事中のコケコへ向かう。

 魔法は命中したものの、当たり方が悪かったのか、倒れなかった。


「クリス、もう一度!」

「はい」


 クリスはすぐさま魔法を放つ準備に入る……が、コケコは逃げだそうとしといる。


「逃がしません」


 ライラが光の拘束魔法ーー光の輪でコケコの動きを止める。

 抜け出そうと足掻いているところに、二発目の魔法が命中し、コケコが倒れる。

 倒れたコケコを回収し、次の獲物コケコを探す。

 途中休憩を挟んだものの、狩りは順調に進んでいる。


「せいっ!」


 最後の十匹目となるコケコを討伐し終える。


「のぞみさん、お疲れさまです」

「クリスありがとう。それにライラもロミちゃんも」

「主人を守るのも私の務めなのですから……」

『ご主人様につかってもらえて、わたしはうれしいのです』


 ロミちゃんだけは刀の状態なので、念話で返事をしてくれる。

 あとは冒険者協会(ギルド)で達成報告をすれば、依頼達成(クエストクリア)となる。


「それじゃ、街へ戻ろっか」

「そうですね」


 街へ向かって歩き出した。とは言え、まだ森の中なので、警戒は続けている。

 何事もなく、街へと着いた。

 そのまま冒険者協会(ギルド)へ向かい、受付のリノさんを探す。


「リノさんいないのかな……」

「私をお探しですか?」

「うひゃあ!?」


 後ろから声をかけられ、変な声が出てしまった。


「すみません、驚かせてしまいました」

「だ、大丈夫よ……」


 息を整え、用件を伝える。


依頼クエストの報告ですね。カウンターへどうぞ」


 リノさんに促され、カウンターに向かう。


「討伐の確認をさせていただきますが、なにか証明できるものをお願いします」


 証明できるものね。死体なら全部持ってきたけど、ここでいいのかしら。

 出すのは聞いてからにする。


「コケコの死体でもいい?」

「構いませんよ」


 鞄からコケコの死体を十匹分出す。

 リノさんは鞄から十匹も出てきたことに驚いているようで、ポカンとしていた。

 出し終わったので、声をかける。


「これでいいのよね?」

「……は、はい。それではこちらが報酬でございます」


 報酬を受け取り、それを鞄にしまう。


「ありがとう。クリス、行こう」

「はい」


 用事も済んだので、協会ギルドを出る。


「今もらった報酬を合わせれば、宿に泊まれるかな」

「あまり高いところでなければ大丈夫ですよ」

「よかった」


 それならば宿屋を探さないとね。

 昨日は協会ギルドの仮眠室で、なおかつ日中は動き回っていたから、体中痛い。

 それに、できれば水浴びもしたい。

 そんな宿屋があればいいな。

のぞみ「コケコって食べられるの?」

クリス「そのまま焼いても美味しいですよ」

の(油で揚げれば唐揚げができそうね)

ク「?」


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