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僕は異世界で君を探す~命よりも大切なもの~  作者: Re:You
序章 異世界からの招待状
10/35

序章の十 墜落と異端者

 あの女神殺す!

 絶対に殺す!

 殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!


 そんな考えも5秒経過すると、自分の危機に対して考えることしかできなくなっていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 最初に異世界を目にしたときは思わず見とれてしまった。

 体は何故か動けなかったが、視線の先には夕焼けの空に紅い太陽が海に反射して二つに見える光景を目にした。

 この時は余計なことを考えずにただきれいだと思った。今まで見た景色の中でも早々ない景色だ。


 そんな考えも一秒で終わる。


 ふわりとした感覚。宙に浮いているような感覚が終わって自分の体が下に向かっているのがわかった。

 ああ、宙に浮いて固まっていたのか。体が動かないのも、転移している最中だからと、そんな楽観的なことを考えて着地の準備をしなくちゃと思って下を向いた。


 するとどうでしょう、とってもちっちゃい街があるじゃないですか!


 アリが住んでいそうなくらいの小さい建物がたくさんあります。


 ・・・いや、誤魔化すのはよそう。小さくはない。遠いのだ。地面と自分との距離が。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 僕はおそらく地表から大体5000m上の位置で異世界にやって来た。

 そして、現在、ものすごい勢いで降下中である。


「2分もかからずに死ぬわ!!!!!」


 不味い不味い不味い不味い不味い不味い不味い不味い不味い不味い不味い不味い不味い不味い不味い不味い不味い不味い不味い不味い死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!


 そんな余計なことを考えているうちにどんどんと降下していく。

 ただいま絶賛スカイダイビング真っ最中である。ただし、命を守るパラシュート抜きで。


「うわああああああああああああああああ!」


 柄にもなく叫んでしまった。いや、予想外!これはさすがに考えていなかった!

 よく考えろ!どうする!残り時間は多く見積もってあと100秒。

(人間の落下最大速度は約50m/秒 時速で言えば約180km

 それ以降は空気抵抗によって加速しない)

 その間に僕は何ができる?

 役立つ道具はない。制御する(すべ)も持っていない。


ーあと90秒ー


 僕は足元を見る。

 足元からは小さく見える街、左手側には奥まで続く大きな平原、そして右手側には広大な海が見える。

 後ろの奥側には青々と茂っている森、前には大きくそびえ立つ山

 当然のことながら空には何もない。


ーあと80秒ー


 どうする?このままずるずるとしたら墜落死する!

 ・・・そうだ!女神からもらったものがある!今はそれに頼るしかない!

「『ヘルプ』!」

 僕がそう言うと、視界に文字が表示された。

『はい、何でしょうか?』


 最低限の知識しかないんだよな?何で質問制?

 OK、Go⚪gle?って言っていないよ?ってそれどころではない!

 何を聞けばいい?時間がないから、あまり質問はできない。


「・・・今僕が使える魔術とその使い方を教えてくれ!」


 この質問しかない!

 身に付けているものは使えない。と言うより、僕の世界の知識だけを使っても、どうしようもできない。

 ならば、異世界の知識や技術を使うしかない!魔力を見に纏っているというのなら、魔術を使えるかもしれない。

 そんなことを期待した僕はバカだった。


ーあと70秒ー


『その質問の答えは用意されておりません。他の質問をしてください』


 駄女神ーーーーーー!!


 ふざけんな!答えられないことがあるなら、質問制にするな!

 いや、落ち着け!主観的な質問だったから分からなかったんだ!僕の現在の状態を理解できるような万能のわけがないだろう。

 僕のミスだ!そして、次は間違えるな!


「『ヘルプ』魔力を体内から放出する方法を教えてくれ!」


 答えられるであろう範囲とこの窮地を切り抜ける為の範囲を重ねると、この質問しか浮かばなかった。

 これは多分僕ならできる。駄女神が僕を自分のもとに連れ出したということは、多分魔力を感知したから。

 ならば、僕は魔力という不思議な現象を起こす力を持っている。

 どれくらいの量を持っているか知らないが、少なくともこれを使うしか道はない。

 出来なくてもやるしかない!


 ・・・・・・


 ・・・・・・・・・・・・


 それにしても『ヘルプ』の回答が来ない。さっきの回答はすぐに来たのに!ああ!もどかしい!


ーあと60秒ー


『了解しました』


 よし!早く!


『それでは魔女が体に憑依した場合の対策をお教えします』


「誰がそんなことを言ったんだ!ボケ!」


 駄目だ!全然使えない!

 しかも、『ヘルプ』は勝手にへんな解説を始めて、質問することができない!


 あの女神殺す!


 殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!


ーあと50秒ー


 終わった。手が打てなくなってしまった。

 これは死ぬ。どうしようもないもん。

 なんか頭痛がしてきた。多分、空気圧が高くなってきたのに耳抜きしていないからか?

 ああ、くそ、自分のバカさ加減に嫌になる。

 何が気を付けるだ。こんな事態も予測しておけよ僕のバカ!

 『ヘルプ』だって、この世界に送られる前に事前に使えば、欠点もわかったし、もしかしたら上手く使えたかもしれない。

 駄女神のせいで死ぬのではない。

 自分の愚かさで死ぬのだ。


 ・・・死ぬのか。


 僕は目の前に表示される『ヘルプ』の説明文が鬱陶しくて、見ないように目を閉じた。


ーあと40秒ー


 真っ暗な光景からある光景に変わった。そこは見覚えのある光景だった。


 ああ、これは走馬灯か?だとしても、早くないか?一応、死ぬにはまだ時間はある。


 ・・・まあ、なにもできずに死ぬからいつ来ても同じか。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 そこは、学校の部室の中であった。

 夕焼け空で紅く染まった薄暗い部室には僕と三島の二人しかいない。


「なあ、三島は何で僕を奴隷にしたんだ?」


 僕が難しそうな本を読んでいる三島に問いかけていた。


 三島は不機嫌になりながらも、本を読むのを止めて、僕の方を見ていった。


「奴隷とは人聞きの悪いな。私は別に貴様を無理矢理従わせるために、暴力を払った覚えはないのだが?」


 確かにない。確かにないのだが、その根拠はおかしい。


「僕を嵌めて弱味を握り、全校生徒に言いふらすと脅迫している時点ですでにアウトだ!」


「ふむ、貴様を部下にした理由か・・・」


「うわ、都合の悪いことはいつも無視だよ」


 僕のツッコミをいつも無視して考えるそぶりを見せる。そして、5秒ほどの沈黙をあとに、


「貴様に興味があった」


 そう言った。

 僕はその言葉に動揺した。いや、動揺しない方がおかしい。

 え?なに?もしかして・・・


「え?興味があるって何?告白なのか?」


「梅川先輩に報告するか。貴様が・・・」


「すまん、悪かった。いや、すみませんでした!調子に乗っていました!」


 やはり違った。今ここで僕の弱味があの先輩に伝わったら、一瞬で学校全体に広まるところしまう。

 危ない危ない!やっぱりこいつにそんな一般脳は通じない!

 速やかに僕は土下座して彼女に許しをこうと、彼女は僕を見下して言い始めた。


「興味があったのは貴様の人間性だ」


 人間性?

 僕のどこに?

 ああ!自分が変人だと自覚していたのか!

 だから、もっとも常識人である僕に興味を持ったのか!


「貴様があのクラスでもっとも異端だったからな。だから誘ったのだ」


「おい!ちょっと待て!誰が異端者だ!」


 異端者ってあれだろ!正統な考えを持っていない頭のおかしい人間のことだろ!苛められっ子のことだろ!

 僕は苛められていないぞ!石をぶつけられたり、机に落書きされたことはない!・・・少なくともこの高校に入ってからはな!


「なぜ貴様が異端だと思ったか分かるか?」


「自分と同じ臭いがしたとかそんなことは言わないで欲しいです」


 最も異端な人間と同じ臭いがするとか言われたら、否定しづらいからね!


「気配が全く無かったからだ」


「は?気配?」


 何?相手の居場所を察知できるような武術の達人なの?それとも中二病のバカなの?


「生きようとする人なら誰にも感じる気配が全くなかったのだ」


 おっと、三島さんは遠回しに僕に向かって「お前は死人と同じ」って言ったよ!喧嘩売っているなら買うよ!無益な傷を負いそうだから買いたくないけど!


「私は人間の気配を感じることができる。それを上手く使えば、相手の感情が簡単にわかる」


「・・・超能力とか言うつもりか?」


「まさか・・・ただの心理学と読心術の応用だ。

 だが当たる。それは貴様も薄々勘づいていたことだろう」


「・・・」


 心当たりがあるから僕は否定はしなかった。すると、三島は僕に説明を始める。


「この力を使い続ければ、ある事実が判明する。ほとんどの人は気配というものを纏っているという事実だ。誰もがな。


 しかも、面白いことに1日経てば気配の質がコロコロ変わる人もいれば、10年経っても全く変わらない人もいる。

 似ている気配は多いが、全く同じ気配というものはない。人間のように一人一人それぞれ違う。目立つ気配を放つ人間もいればひ弱な気配を流すものもいる。

 そんな千差万別の気配があるが、普通に存在するものなのだ。

 しかし、希に気配を持っていない人間がいるのだ」


 つまり、感情の変化で気配が変わるのね。


 似てる気配で共通点を見つけて、何度も観察している内にそれが感情によって影響していると判明したということか?


 気配というものがどういう物か分からない。心理学と読心術で見えるものか疑わしいが、三島がそう言った関連に秀でているのは理解している。劣っている僕が一概にありえないとは言えない。


「で、僕がその気配が無い人間と言うことなんだな。異端と言ったのは気配を纏っていないからだと。

 で?気配が全く無いと、普通の人と何か違う?」


 そこだ。珍しいということは以前にも似たような人と出会ったことがあるのだろう。

 そいつが変人だったのか?だったら鏡を見てみろよ。目の前にもいるぞ。



「気配を持っていない人間は、大抵は自殺する人間だ」



 その言葉に僕は全身が固まった。


「・・・は?」


 冗談にしては気味悪い。きっと、僕のことが嫌いなのだろう。だが、彼女は真面目な顔でこちらを見て続けて言った。


「気配は感情だ。つまり生きる源なのだ。

 夢を持つものは希望が、

 恋をしている女は慕情(ぼじょう)が、

 復讐に囚われているものは憎悪が、

 苛められているものは恐怖が、

 喜びが、

 悲しみが、

 嫉妬心が、

 欲望が、

 生きているものには必ず感情と言うものがある。いや、感情というより本能みたいなものか?

 だからどんな人間でも気配を纏っているのだ。たとえ平凡で変わらない生活を送っている一般人役者Aの人間でもな」


「・・・いや、怠惰な人間とかなら纏っていないだろう?僕もその一人と言うだけで、特別なものではないはずだ。ましてや、自殺など・・・」


 否定したかった。嘘だというのは簡単だが、それは『逃げ』だ。


 『逃げ』は絶対しないと誓った僕にとって、反論するしかなかった。だが、三島は予想していたのか素早く返事を返す。


「だから、興味を持ったのだ。何もせず怠惰に暮らしている人間でも、生きようと強く思っていない人でも、人生に疲れて死にたいと思っている人間でも、小さくとも気配はあるのだ。死の恐怖や、微かな希望、生存欲求などでな。


 だが、貴様はそれがない。しかも、死んでもいないし、死のうとも思っていない。それが異端でなくて何なのだ」


 まあ、それが本当なら三島が嘘を言っている以外に僕が通常の人ではないと彼女は言い切れる。僕にだけ正常に作動しないというのも考えたが、それはそれで特別な状況なのだろう。


「ちなみに、気配が無かった人間に何人であった?」


 僕にそうはっきり告げるということは気配がない人に既に出会っているはずだ。もし、「いない」とか、「たくさんいる」とか、曖昧でふざけたことを言ったら信憑性がないと言えるし、一人とか少人数なら情報不足で妄言ということで自分は気にしないで良いと納得できるし論破できる。


「たった7人だ。だが、翌日自殺した事を実際に見たり、噂で聞いたりしたし、この内の4人は自分の能力を確かめるために、自殺サイトで実行しようとした人達を特定して観察していた人間だ。信憑性は高いと思うぞ」


 ・・・何やっているの?

 僕の期待が潰れたことより、そちらの方が気になった。

 自身の能力の判明、特別な状態を調べるためにそんなことするか?

 やはり、異端は彼女の方ではないだろうか?


 ・・・だが、先程の言葉で僕は彼女について気になったことがある。


「・・・三島は平気なのか?人が目の前で死んでると分かっていまうなんて、辛くないのか?」


「いきなりなんだ、突然に?」


「いや、普通は人が死んでいるのが分かるとか気分の良いものじゃないだろ?嫌な感情を抱いているのも分かると辛いし、ましてや見に行こうとか思わないだろう」


 それに、彼女は実験みたいに4人も観察したと言った。何故そんなことをしたのか?


 僕も昔は同じようなことをしたことがある。自分に出来ることと出来ないことを確認するために色々なことをして何度も試した。

 自分を知ることで後に自分の力を生かすために。自分の選択肢を見極めるために。


 だが、彼女の場合はどうだ?人が死んでしまうのが分かる力、それを何故理解しようとしたのか?

 彼女は7人見たと言った。そして、4人は観察した。ならあと3人は?

 彼女の祖父母なのだろうか?それとも・・・


 真意は分からない。分かるわけない。だが、自分にそんな力があればどう思うか?それくらいなら多分分かる。

 そんなことが分かる力なんて・・・普通なら嫌なはずだ。


「何が目的でそんなことをしたのかは分からないけど、そんな力を持つのは辛いだろうし、それを持って生きているお前は改めて凄いなと思ったよ」


 そうだ、こいつは凄いのだ。嫌な力を持っていても普通に生きている。

 ただでさえ、特殊な症状を持っているのに、凄いと言わずにいられなかった。

 僕が彼女にそう言うと、彼女の表情が少しずつ変わっていった。

 それは驚きの表情だった。そして、開いていた口を急に閉じて


「プッ!」


 笑い始めた。


「アハハハハハハハハハハハハハハ!

 貴様!自分の存在より、私への配慮か?

 私の人格を知っているのにそんな乙女に言うようなことぁアハハハハハハハハハハハ!」


 笑っている。大笑いだ。彼女がこんなに笑う姿を見たことがない。


「アハハハハハハハハハハハ!

 ああ、笑いすぎて涙まで出てきた。

 やはり貴様は面白い!私は良い買い物をしたな!」


「いきなり何で笑う?

 というか、人がせっかく心配してるのに僕を物扱いか!」


「いや、普通はな、今の話をすると大半は信じない!そして、信じても気味悪いという愚かな奴らばかりだ!

 だが、こういう考えを持った人間はいなかったからな!

 私のことを知った上でこんな馬鹿なことをいう貴様は異端でなくてなんというのだ!

 やはり貴様は異端者である証明に繋がるな!」


 なんという暴論だ!仮定もへったくれもない!


「異端異端うるさい!

 お前こそ異端者だろうが!特殊な人種だろうが!

 クラスの一部から何て言われているか知っているか?

『白髪の魔女』だ!

 そんな厨二みたいなあだ名をつけられるお前が言うな!」


「おっと、誉め言葉か?特殊は英語でspecialだ!特別な人間ということになる!

 つまり私は自称常識人の貴様より立場が上なのだ『ドMナイト』!」


「あああああああ!うぜえ!というか『ドMナイト』は止めろ!クラスの一部からマジで言われているんだよ!」


 笑いながら挑発する三島と大声で叫ぶ僕との討論がしばらく続いた。

 体力のない三島は暫くすると、バテたのか椅子の腰に背中を乗せた。


「ああ、こんなに笑ったのは何時ぶりだろう?

 貴様がいてくれて嬉しいよ」


「僕は一秒でも早く関わりを断ちたいけどな」


「それは無理だな。貴様も異端で私も異端だ。類は友を呼ぶというだろ」


 うわぁ、聞きたくない(ことわざ)だ!と言うより、やはり自覚はあったんかい!

 俺が頭を抱えると三島は再び笑顔になった。


「私たちは一緒だ。何時までも一緒にいよう、深山」


 それは先程の笑顔とは違うことがよくわかった。

 その笑顔は不覚にも僕の胸の何かに引っ掛かった。その理由がわかったからだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーあと20秒ー


 僕は瞳を開ける。視界にはまだ『ヘルプ』が説明をしており、視界を遮って周りが見辛い。

 だが、いつの間にか地面との距離が近くなっていたことには気づいた。


 そして、時間を無駄にしたとを後悔した。


 だが、大事なことを思い出した。


 自信に似た何かを、決意に似た何かを!


「そうだよな!僕たちは一緒だ!異端者(スペシャル)だ!突破してやる!これぐらいの障害はな!」


 そう言って、僕はこの状況を打破する方法を探した。

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