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かんぺき将来設計!!  作者: さとう
4/5

決壊!ココロの壁

待て待て待て、一旦落ち着こう。

えっとつまり、和樹は杏菜のことがす、すすす好き……な、訳? で、杏菜にこっ、こここ告白……するってこと?

待って待って、え?

「い、いつから好きだったの……?」

「……小1ん時から」

「うえっ、一目惚れってこと……?」

「っ、……そうだよ」

うわあ。聞かなきゃ良かった。なんか、色んな物が込み上げて来てる。

「そんで、さ。お前に相談したいことが……」

「っ、あのっ! さ、ごめん。今日は帰ってくれない? 明日、また来てよ。話聞くから」

「? 分かった。じゃ、また明日」

トタタタタ……。軽快な音が耳の奥で響く。

また明日。またあした。マタアシタ。明日、会うわなきゃいけないんだな。……涙が出てきた。こんなのあんまりだよ。遠距離恋愛で、さらに親友のことが好き? 設定盛りすぎだよ…。


「和樹くん帰ったわよー? 見送らなくていいの?」

「……いいよ。いらない」

「そう」


……涙が流れてきた。おかしいな。死にたいかもな。もうだめだな。なんかもう学校行きたくない。

1人の男のヒトの事だけでこんなになっちゃうんだ。やだな、こんな自分嫌い。



汚いな。私。









朝。起きる。着替える。歯を磨く。ご飯を食べる。普通に出来ちゃう。熱もない。休む理由もない。頭が痛い気がするな。吐きそうな気もするな。目眩がするかも。……でも、学校行かなきゃ。


「心ー! っおっはよ!」


元気だな。耳に痛い声。




「……あん、な」




おはよー! そう言えたらどれだけ楽だろう。





「? 杏菜だよ? どうしたの? 具合悪い?」





優しいなあ。ごめんね。





「っ、何もない。ごめん、先行ってて?」





お願い。これ以上一緒にいたら駄目。だから……。





「……今日変だよ? いつもの心らしくな……」





……ぷちん。あ、だめ。





「うるっさいな! 先行っててって言ってんじゃん!!!」

「なんなの!? もうやめてよ! これ以上……」


「心? えっと、あのね」


「止めて!!! 杏菜なんか……」





言っちゃだめ。


全部壊れちゃう。


杏菜に嫌われる。


和樹にも。


我慢して。


でも


もう


無理みたい。





「大嫌い!!!!!」


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