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儚き夢と折れた翼  作者: 垂瀬一太
0章
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始まりの朝

突然だが質問をしよう。

例えば外で火を使いたいなと思ったときあなたはどうする?

コンビニに行ってライターでも買うか?それとも誰かに頼むか、それか諦めるか。あなたが思い浮かべるのはこのくらいだろう。

中には「魔法を使う」なんて考える人もいるのではないだろうか。

多分そんな人を見かけたら君は馬鹿にするに違いない。

しかし、僕たちは火を使いたいと思ったら…


火属性の魔法を使う。


え! 馬鹿なことを言うなって? 魔法なんて空想のものだろだって?何を言ってるんだ君は…

この世界。いやこの2094年の地球では魔法なんて常識じゃないか。


そんなわけでこの魔法が当たり前となっている地球の東京の一角に住んでいるわけだが…

魔法のことを知らないらしい君に色々と教えてあげよう。

と、その前に取り敢えず自己紹介をしておこう。僕の名前は壱夜真琴、16歳で高校1年生。髪は黒で別に髪型は整えてない。

背は180cmくらいだ。


話を戻すけどなんで魔法が使えるのかだったかな?

ことの発端は1995年に人々が集団で倒れるという事件だった。

みな病院に運ばれたものの検査をしても何も変化がなく原因が不明だったため世界を恐怖に染めたらしい。

結局倒れた人々は1週間とせず起きたんだ。世界中の人々、特に研究者たちはびっくりだったらしいよ。無理難題に挑もうとした矢先に自然に解決されたんだから。


結局原因は不明で倒れた人々も何もわからなかったが、ただ1つ変化があった。

彼らは何かしらの超能力を持つようになったのだ。

さっきも言ったけど火をおこすというのもあった。

これが魔法士の誕生だ。後々細かくわかっていくんだけど、ほんの日常的なことを何処でもできる。という些細なことが世界に変革をもたらした。


案の定どの国もその力を独占しようとしたんだ。そして国の中でも独占をしようとする人々が現れた。

解決の方法は簡単だ。

〜戦争〜

あちこちで戦いがおきた。まぁ日本の国内でも内乱がおきた。その結果今は日本列島が4つに分けられている。

戦争や内乱を止めるきっかけは魔法士が政治に対し不干渉を貫くことを決めたからだ。 

政治に不干渉と言うことは国、人種関係なく仲良くするということに等しい。その為魔法士はこう宣言した。

「これ以上争うのなら私達が相手になろう」

これにより世界に再び平和がもたらされたのだ。

自分で話しておいてなんだけど、その頃の魔法士はすごいと思うよ。

だって魔法を使うようになってから半年も経たずに結束してしまうんだもの。


そんな訳で今はそれぞれの国の政治は政治家が担当し政治不干渉の魔法士はそれぞれの国の魔法士を管理したり警察に所属する特別な課に入ったりしている。

魔法士は一般市民が多くて殆ど政治に関わってこなかったから国は運営できないし、政治家たちも魔法士たちに国を守られているわけだからお互いもちつ持たれつな関係な訳だ。

しかし実際は魔法士はあまり良い待遇ではない。やはり魔法を使えない人から見たら僻むのも仕方ない。

また、魔法士は一般人よりも断然少ないのであまり強く出られないのもある。


今、俺が向かっている東京地区魔法学園も魔法士の専門学校で各地区に1つしかないので、この国の魔法士はここに通わなくてはならない。

が、俺は中学までは家庭の事情であまり学校というモノに通っていなかったので正直行きたくない。


「なんだか誰もいないところに向かって当たり前の事を話しているようですけどどうしたんですか?」


そんなことを聞いてくるのは俺の隣を歩く少女。身長は160くらいと低めで薄いベージュの髪を肩辺りまでおろしている。目が大きくとても愛らしい顔をしている。

そう、俺の双子の妹である有栖だ。


「なんだか、誰かに火をおこすのに魔法を使うなんて何言ってるの?と言われた気がしたんだ。」


「それ自分の心の声じゃない?」


そんなツッコミを入れてくるのは有栖の横を歩く少女。身長は有栖よりも少し高く、黒い髪を横で纏めている。あとスタイルがいい。これは大事だ。

彼女は俺の姉である聖奈だ。


しかし、姉の言葉は心に刺さる。

今までさんざん説明しておきながら俺は魔法で火を起こす事が出来ない。

いや、魔法が使えないというわけではない。1つだけなら使える。

今まで離してきた火をおこす魔法は誰しも使えるわけではない。

魔法には属性があるためすべてを使える訳では無いのだ。魔導具を使えば使えないこともないが。


「有栖に言われるならまだしも聖奈姉さんには言われたくない。仲間でしょ?」


「真琴と同じなのは良いけど、なんかヤダ。」


「嬉しいのか嫌なのか分かりにくいなぁ」


「兄さん、別に魔法が全てというわけでもありませんし…別の道もありますよ。」


「いや、お前の諦めた上での提案が一番心にきたぞ。」


「に、兄さん…妹が心にグッとくるなんて…」


「言ってないからなそんなこと。訂正しよう心にグサッときた、に」


話しながら歩いていると学校についた。校舎はコの字型をしていて中央には演習場がある。

今日行われる入学式は敷地の端にある体育館らしい。

部活か集会でしか使われない悲しいところだ。


「私は入学式に出ないからここでお別れだね。2人はクラス一緒じゃないけど頑張ってね。」


「え…姉さん?」


「いや普通に考えて有栖。魔法の使えるあなたと使えない真琴が一緒なわけ無いでしょ?」


聖奈姉さんは続ける。


「ちなみにあなたは一番上のAクラス、真琴は秘密ね。一番下はHだけど成績が低かった人はFに集められているから。現実を見て悲しくなったら私の胸で泣いていいからね。」


「ほぼ言ってるじゃないか。それ絶対Fでしょ。秘密じゃない気がするけど。」


「まだ決めつけては駄目よ。私は一言もあなたがFなんて言ってないでしょ?」


「確かにそうだけど…」


「私そろそろ行くから最後に一言。来年がある!」 


「はぁ俺のクラスはFかぁ…」


聖奈姉さんは余計な一言を残して走り去っていった。

後にはそれぞれクラスについて悲しむ二人が残った。

入学式からこんな気持ちでこの先の学校生活を楽しめるのだろうか。

ここから長い間この世界の説明とかが続きます。あたたかい目で見守ってくれると嬉しいです。次の更新は明日の予定です。 


新しく始まりました。結構変わったため終わりと2話の始まりが合いません。2話もいずれ更新するのでそのときはよろしくお願いします。

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