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ラクトの決心。

もっっっっっの凄い投稿遅れて申し訳ありませんっ!!

約四ヶ月ぶりの投稿となりますっ!

多分、ほとんどの方が話を忘れていると思うので、よかったらもう1度最初から読み直してくれると嬉しいです…(><)


先のプロットは出来上がっているので、書き次第投稿していきます!

どうかこんな作者をお許しくださいm(_ _)m

「えへへ〜、ラクトぉ〜」


「ああ、もう分かったから落ち着けリリ!」


翌朝、結局カナエの家で寝泊まりした俺だったが、朝からデレデレのリリにまとわりつかれていた。


そんな俺とリリを、カナエとリョーマが困惑の表情で見つめてくる。


「あれは、何があったの…?」

「わかんないっす、大体の予想はつくっすけど」


まだ寝惚け眼のリョーマがふぁーあ、と欠伸をする中、俺は昨日の夜の出来事を思い出していた。





「明日から、小人族の国へ向かおう」


ある目的をもってそう言った俺に、みんなが驚いたように目を見開く。


なんでそんな反応をするんだ?っと思ったが、リョーマの次の発言でその意味がわかった。


「驚いたっす。師匠なら、真っ先にガレルさんやレウスさんに会いに行くと思ったんすけど」


「ああ、なるほどな、確かにあの2人にも早く会いたいな…」


ガレルもレウスは、俺の勇者時代からの友人だ。


少し戦闘狂な部分は拭えないものの、根はいい奴で、よく他の獣人族の仲間も集めて宴会をしたものだ。


勿論、俺は酒を飲んでいないが。


そんな、気心の知れた仲であるから、多分、俺が死んだと聞いて凄く悲しんでいることだろう。


それは、他の種族の友人達も同じだと思う。


だから、早く会いに行きたい気持ちは山々なんだが…。


「その前に、一つ、けじめをつけなきゃならないことがあるんだよ」


「けじめ?」


リリが、俺の言葉に篭る真剣さに、疑問の声を上げる。


「ああ、けじめだ。

まずはそれをしないことには、先には進めないんだ」


意味深な発言だが、この場でこれ以上の言葉を発することは出来ない。


だから、頼むからリリも、これ以上突っ込んでこないでく---


「何のけじめなの?」


---れたら嬉しかったんだけどねぇ。


「あーっと、それはまあ、後で説明するよ」


「えー?別に今でいいのに」


「俺がダメなんだよ!」


リリの言葉に必死に反論する俺を見て、カナエとリョーマが「あぁ」と頷く。


「……リリアーナ、そこまでにしておきなさい」


「そうっすよ、後の楽しみに置いておくっす」


「……ん、わかった」


流石に俺に加え、カナエとリョーマにまで説得されたら断れないのか、リリは少し不服ながら頷く。


…というか、この反応から見るに、カナエとリョーマは何をしたいか気づいてるんだろうなぁ。


めっちゃ恥ずかしいわ。


内心そう恥ずかしがる俺に、追い打ちをかけるように、カナエが「頑張るのよ」と呟いたのが聞こえた。





その後、今夜はカナエのアパートに適当に泊まらせてもらうことになった俺達は、リリの作る夕食でご飯を済ませた。


そして、その後に、俺とリリは、二人の時間を作ってもらった。


今は、アパートの屋上で、2人で夜景を眺めている。



「……星が、綺麗だな」


「……うん」


真っ暗闇の中、月と星のみが照らす世界で、俺達は静かに言葉を交わす。


俺にとってはつい昨日のように思えることが、リリ達にとっては一年も昔のことだ。


実際、俺がみんなの立場だったら、どんな気持ちだっただろうか。


………いや、そんなことは考えるまでもない。


苦しくて、辛くて、悲しくて、胸が痛くて、……どうしようもなくて。


そんな負の感情が次々と自分の身に襲いかかってくることくらい、容易く想像できる。


だから、俺は、最初にこの言葉を告げようと思っていた言葉を口に出した。



「リリ………………ありがとう」


「……え?」


リリがこちらを向く。


俺はその背中に腕を回し、軽く抱きしめた。


驚いて顔を真っ赤にするリリに、俺は言葉を紡ぐ。


「一年もの間、ずっと待たせてごめん。

みんなを助けるためにって、一人で死のうとしてごめん。

他にも色んなごめんがあるけど、それ以上に。

………ずっと、俺を好きでいてくれてありがとう」


「…っ!」


一年の月日が流れたと知った時、最初に胸に訪れたのは虚無感だった。


もしも、みんながどこかへいなくなっていたら。


……もしもみんなが俺のことを忘れていたりしたら、どうしようか、と。


そんな不安をずっと抱えていた俺にとって、リリの結婚の知らせは心を折られるほどの威力があったし、その反対に、俺のことを今でも好きだと言ってくれた時は、心の奥深くに熱いものが湧き上がった気がした。


だから、だからこそ。


俺はもう、二度とあんな目にあいたくないし、リリ達にあんな目に合わせたくないから。


俺は意を決して、あの場では言えなかった言葉を告げることにした。


「……リリ、俺が小人族の国に行くって言った時、けじめって言葉を使ったよな?」


「……うん」


ありがとうの言葉に、涙をポロポロと流すリリが頷く。


「一年前のリリとの約束を、俺はまだ果たしていない。

だから、ウィシャスに頼んで、あるものを作ってもらおうと思ったんだ」


ウィシャスは、俺の武器をいつも作ってくれていた、小人族の王だ。


でも、稀に、武器以外の金属品を作るように頼むこともある。


「本当は、作ってもらう時まで言わないでおこうと思ったんだけど、もう、今伝えるよ」


そして、俺は緊張でバクバクと鳴らす心臓の音を聞きながら、告げた。



「俺が作ってもらおうとしたのは、指輪だ」


「……っ!」


「魔王を倒すという約束を果たした。

だから、リリ。俺と結婚してください」


そう言って頭を下げた俺に、リリは、「はい」と、その目に涙を貯めながら、それでも今までで一番幸せそうな笑みを浮かべながら、そう頷いたのだった。


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