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とりあえず落ち着こう

瑠美side


数学の神様を滅ぼすという大事な任務を実行しようとした私は、オレンジとなゆに強制的に学校に連れていかれてしまった。

くっ、何で二人とも邪魔するの!?


「ほら瑠美ちゃん。いい加減暴れないでくださいよ」


「放しなさいオレンジ。私にはやらないといけない事があるのよ」


「カッコいい台詞ですね。その『やらないといけない事』が真面目な事だったらの話ですが」


私は真面目なのに!


「じゃあ教室に行くよ、瑠美ちゃん」


「放してよ~!」


結局、私は二人に無理矢理教室まで連行されるのだった












「暁、この問題答えてみろ」


「嫌です」


「そうか……って、こら!」


ふん!数学の問題なんか絶対に答えてやるもんか!


「数学以外の問題なら答えます」


「数学の授業に他の教科の問題を出してどうする!?」


「はぁ……じゃあもう良いです」


「何でそっちがため息!?」


その後は先生も諦めて別の人に問題を解かせていた。


そして、授業が終わり休み時間


「あの、瑠美ちゃん?何で今日はそこまで数学を嫌ってるの?」


「いつもはここまで数学を嫌ってませんよね?」


なゆとオレンジが話しかけてきた


「そんなの数学の神様が嫌いだからに決まってるじゃない」


「答えになってないんだけど……」


他に答えようがないんだけどなぁ


そして、私は数学の授業以外はいつも通りに受けるのだった













「さてと、学校も終わったし数学の神様の討伐に出発しますか」


私は気合いを入れて、学校を出る


「瑠美ちゃ~ん、待ってよ~」


「本気で数学の神様を捜しに行くんですか?」


と、そこにオレンジとなゆがやって来た


「二人とも止めないで。私は行かないと……駄目なのだから!」


「はぁ……分かりました。もう止めません、ですけど一人では行かせられません。私も行きます」


「あ、じゃあ私も行くよ」


「二人とも……本当に良いの?これは危険な旅になるかもしれないんだよ?」


「何が危険なのかさっぱり分かりませんが、一人では行かせませんよ」


「まぁこうなったら最後まで付き合うよ」


二人は苦笑しながら言った


「ありがとう二人とも……!うん!三人なら大丈夫よね!」


「うん、そうだよ!」


(大丈夫も何も、数学の神様とやらに会えるかどうかすら分かりませんがね)


そして、私達は学校を飛び出した


「で、瑠美ちゃん?数学の神様の居場所は分かるんですか?」


「分からないわ……どこに隠れてるのかな、卑怯な奴だよね」


「はぁ……」


オレンジは何故か深いため息をついた。

と、私達が歩いていると


「よ、お前らも帰りか?」


「あ、陽多さん」


下校中の陽多さんと香奈さんに出会った。相変わらず仲良いなぁこの二人は


「実は私達、今重要任務の最中なんです」


「重要任務?」


「はいっ!」


香奈さんが不思議そうに首を傾けた


「その任務って?」


「実は昨日の夜の陽多さんとの電話で決心したんですけどね」


「……おいおい、まさか……」


陽多さんは呆れたように何かを言おうとする。

でも、それ以上続けることはできなかった


「……陽多君?夜の電話って何の話かな?」


「!!い、いや別に大した事じゃねえぞ」


「ふーん、大した事じゃないなら何で隠してたのかなぁ……?」


私は香奈さんの目を見てゾッとした。

彼女の目は普段と違い、濁った色をしていた


「さて陽多君?……クワシクハナシヲキカセテクレルカナ?」


「何でこうなるんだぁー!?」


陽多さんは色んな文房具を構えた香奈さんから逃げ出した。その後を香奈さんが追いかけていった


「な、何だったんでしょうか」


「香奈さん……急に様子が変わったよね……?」


これはもしや……


「これが……数学の神様の力なの!?」


「へ?」


「香奈さんがあんな風になったのは数学の神様の呪いだったんだよ!私達が自分を捜してる事に気づいてあんなことを……!」


「さ、流石にそれはないですって」


オレンジは否定する。恐らく恐怖のあまり、現実から目を背けようとしてるのだろう


「もう許せない!必ず懲らしめに行ってやる!」


「うん!私も許せないよ!香奈さんにあんなことをするなんて!」


「菜由華ちゃん!?いつの間にそっちの世界に!?」


おお!なゆはさっきよりも数学の神様を討伐する意志が強くなったみたいね!


「よっし!!行くわよ二人とも!!」


「おお~!!」


「ちょっ!?急に走り出さないでくださいよ!!」


「数学の神様!出てきなさい!」


「隠れてないで出てきなよ!」


「聞いてませんねこの二人……はぁ……置いてけぼりです」


よし、良い調子!このまま大声で数学の神様をあぶり出そう!


「……何をやってるんだ?」


そんな絶好調の私達に誰かが話しかけてきた。

ん?この声は……


「あ、どうも古村さん」


「何やら大声がすると思ったらお前達だったんだな」


昨日知り合った古村さんがそこにいた


「で、お前達は何をやってたんだ?」


「ちょっと数学の神様をあぶり出そうかと」


「……何だそれは?」


「はぁはぁ……やっと追い付きました……」


そこにふらふらのオレンジが合流した


「ってあれ?唯花さんじゃないですか」


「蜜柑。お前も一緒だったか」


「はい、どうかしたんですか?」


どうやらオレンジは古村さんと会ったことあるみたいね。まぁ辰也さんの友達だし、当然か


「それがな、この二人が大声で騒いでいたから気になって聞いてみたんだが……訳のわからない事ばかりを言ってるんだ」


「ああ……すみません。私の友達が迷惑をかけて」


二人の会話に私達は反論する


「訳のわからない事じゃないですよ!数学の神様を捜してるだけなんですって!」


「私達は絶対に数学の神様を見つけ出さないといけないんだよ!」


「だから私達は……!」


「ええい!落ち着かんか二人とも!!」


私達二人の声を圧倒する程の大声。出したのは古村さんだった


「とにかく!最初から話を聞かせてもらうぞ!」


『……はい』


腕を組んで言う古村さんに、私達は従うしかなかった

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