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日曜日到来④

空Side


俺達は本屋に到着した。特に買いたいものはないんだけどね


「ラノベでも探そっかな」


「私も一緒に行くよ」


というわけでライトノベルのコーナーに向かった


「といっても特に今は何もないかな……ん?」


俺は一冊のラブコメものの小説を手に取る


(何々…鈍感な主人公と鈍感なヒロイン…両想いなのに気づかない二人が周りを巻き込んでいく……へぇ)


お互い鈍感なんて…そんなの現実にあるのかな


「空君?何か気になる本あった?」


「うん、これ」


俺は紗季にその小説を見せる


「ヘ~なんか本当に鈍感な二人だね。両想いなのに気づかないなんて」


「本当だよね」


いるんだったら見てみたいよ


「買ってみよっかな」


「結構面白そうだもんね。私も読みたいよ」


「読み終わったら後で貸すよ」


「それなら私もお金出そうか?」


紗季がそう言って財布を取り出す


「いや、俺が全部出すから大丈夫」


「でも…」


「こういう時くらい、男に良い格好させてよ」


「……ふふっ、わかった」


そして俺はレジに向かっていった
















陽多Side


香奈の危険(主に俺の鼻が)な提案をかわした後、俺達はゲームセンターに到着した


「さて、何やる?」


「あれ?今日はレースゲームやらないの?」


「せっかくのデートなんだぜ?二人で楽しめるやつにしようぜ」


「そっか♪じゃあ…」


香奈はクレーンゲームの前に行く


「これにしよ。デートって感じするし」


「よっしゃ」


中に入っているぬいぐるみを見る。

さて、どれを取るか


「前は猫のぬいぐるみを取ろうとしたけど駄目だったんだよね」


そうだ。確か優里と出会った時に取ろうとしたんだっけ。

俺と香奈で挑んだけど取れなかったんだよな


「……再チャレンジするか」


「奇遇だね。私もそれを考えてたんだよ」


俺達はリベンジを決意してクレーンゲームに挑んだ!!
















……駄目でした


「三千円も使っちゃったね…」


「畜生…あの猫め…俺達からいくら巻き上げれば気がすむんだ…」


「いや猫のせいじゃないから!私達が下手なだけだから!」


一回百円のクレーンゲーム。三千円使って挑戦した結果。

クマ一匹、ペンギン二匹。

………ブタ十匹


「ブタばっかり取れてるな…」


「猫には好かれないけどブタには好かれてるみたいだね…」


「このぬいぐるみ達どうする?」


「家に飾るよ」


係の人に貰った袋にぬいぐるみ達を詰めて俺達はゲームセンターを出た
















賢也Side


「なんだか…ここを二人で歩くのも懐かしいわねぇ」


「小学校の時以来だからな」


俺と優里は小学校に向かうために使っていた通学路を歩いていた。

もう完全にデートじゃないよなこれ…


「思い出すわね。雨の日に賢也君が走り回って、それで転んで泥まみれになってたのを」


「ガキの頃の話だろ?」


それを言うなら…


「お前だってあの日、教科書とかを水溜まりにぶちまけて泣いてただろ」


「……子供の頃の話よ」


……何で昔話を始めてんだ俺達は?


「でも……中学からは冷えきってたわよね、お互いに」


「まぁな。だけどそれも昔の話だ。今仲良く過ごせてるんだから俺は満足だ」


「そうね、私も同感よ」


「……とりあえず場所変えるか。このままだと昔話大会になりそうだ」


「そうねぇ……近くにゲームセンターがあるから行ってみましょうか」


そして数分、歩いていくと


「お、着いた着いた」


「じゃあ入りましょ」


中に入る。と言ってもやりたいものは…


「特にない」


「私も」


「じゃあ何で入ったんだよ!」


「気紛れよ」


そんなどや顔で言われてもな…


『はぁブタ十匹もどこに飾れば良いんだ…』


『どこかに飾れるよ。というかそうしないと三千円も使ったのにもったいないでしょ?』


『そうだな…』


ブタ十匹って…クレーンゲームか?

気になって振り返ったが既に話していた二人は出た後だった


「……ねぇ賢也君。今凄く聞き覚えのある声が聞こえなかったかしら?」


「気のせいだろ。それよりクレーンゲーム空いたみたいだぞ。やるか?」


「そうね。私もたまにはやってみようかしら」


というわけで俺達は二人でクレーンゲームをやることにした。

ブタがすっかり無くなってるのが気になるがな…



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