表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/156

日曜日到来③

香奈Side


デパートから出た私達は次にゲームセンターに行くことにした


「陽多君、鼻血止まった?」


「とりあえずはな…」


そう言って鼻から真っ赤になったティッシュを取り出す


「こんなに鼻血を出して…可哀想に、誰がこんなことを…」


「お前だよっ!」


「違うよ、陽多君の鼻が悪いんだよ」


「まさかの責任転嫁か!?」


はぁ…このままじゃまずいよね。ちょっと抱きついただけで鼻血を出すようじゃ…


「少なくとも陽多君は私の身体には慣れてもらわないと」


「慣れるって…どうすりゃ良いんだよ?」


「普段から私が抱きつきまくるっていうのは?」


「ティッシュ何箱用意すれば良いんだ!?」


正直に言うとこれは私の願望だったりする


「まぁ、その事はそのうち話し合うことにしよっか」


「ああ…」


どこかでティッシュを大量に仕入れないと駄目かも
















紗季Side


「さて、これからどうしよっか?」


「はぁはぁ…」


「どうしたの空君?息荒いよ?」


「紗季が……いきなり引っ張るから…はぁ…」


空君を引っ張って走ってみたものの、結局何をするのか決まらない


「それじゃ本屋にでも行く?」


「それも前行ったけど…もうどこでも良いか」


私の提案に空君が乗ってくれた


「でも欲しい本とかあるの?」


「特にはないよ」


「ふーん…まぁ行って探してみるか」


私達はようやく決まった目的地に向かって歩き始める


「二人っきりで歩くのも良いものだね~」


「ああ」


でもこうしてるとまるで…


「デートみたいだね」


「!?で、で、デート!?」


「う、うん」


空君がオーバーなリアクションをとる。

あれ、もしかして…


「……空君、私とのデートって、嫌?」


「ち、違うっ!絶対にそんなことないから!」


「そっか」


なら良かった。空君が嫌がってたら物凄く傷つくところだったよ


(でもいつかデートしてみたいなぁ…)


私はそんなことを夢見ながら彼と歩いていった
















優里Side


「結局、特に買い物もなかったわね」


「そりゃお互い、買いたい物もなしにデパートに入るからだ」


私が適当に考えた行き先でもなにかやることがあると思ったのだけど…流石になかったわ


「仕方ないわね。次の行き先を考えるからあそこに座りましょ」


「他に決まってなかったのかよ…」


呆れ気味の賢也君と二人でベンチに座る


「だから初めから計画立てとけって言っただろうに。ったくお前は昔から…」


「ちょっと賢也君。せっかく行き先が思いつきそうだったのに貴方が騒ぐから思いつけなかったじゃない。あんまり騒がないで頂戴」


「俺が悪いのかよ!?」


……なんだか懐かしいわ、こういう感じ


「ふふっ」


「なに笑ってんだよ?」


「いえ…こういうやり取りって何年ぶりかしらね?」


「小学生の時以来だと思うぞ。中学からはお互い遠慮し始めてたし」


「本当に良かったわ。またこういう関係に戻れて」


私は賢也君の方を向き、微笑んだ


「ああ……ところで行き先は決まったか?」


「行き先ってなんだったかしら?」


「ボケたのかお前は!?」


「失礼ね。私はまだそんな年じゃないわよ」


「じゃあ早く考えてくれよ…」


とは言ってもねぇ…どこに行けば良いやら…


「最後の場所だけは決まってるんだけどね…」


「そこは絶対最後じゃないと駄目なのか?」


「駄目」


「ふむ……」


賢也君は腕を組んで少し考えると


「やっぱり二人でぶらつかね?よく考えればお前と二人で歩くこと自体久しぶりなんだしさ」


「そうねぇ……デートっぽくはないけど…良いかもね」


賢也君と一緒なら私は良いからね


「じゃあ行こうぜ」


「ええ」


というわけで私達はデート…というより散歩に行くことになった。

まぁ楽しいし…こういうデートも良いわよね


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ