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縮まる距離

紗季Side


私と空君は今二人だけで下校していた。

いつもは二人じゃないんだけど今日は用事があったので二人だけだった


「結局断ったんだな、紗季」


「うん。初めからそのつもりだったけどね」


事の始まりは放課後だった…。
















数十分前


「今日、賢也達は用事があるんだってさ。だから先に帰って良いって」


「そっか。忙しいのかなあの二人」


私達四人は下駄箱に向かい、帰ろうとしていた。

そして私は自分の下駄箱を開けた…


「あれ?なんだろこれ?」


下駄箱の中には手紙のような物が入っていた。


「どうしたの紗季?」


「変な物でも入ってたの?」


皆が私の声に反応して集まってくる


「いや……なんか手紙みたいなのが入ってて」


「!もしかして……紗季ちゃん、読んでみて」


「う、うん。えっと…」


『大事な話があります。放課後、体育館裏まで来てください』


……あれ?まさかこれって…


「おお、ラブレターじゃねえか。モテる女は大変だなぁ」


「紗季ちゃん可愛いからね。そのうち来るんじゃないかなぁとは思ってたけど」


はぁ……断るしかないか…。

……あれ?空君が何も言わないんだけど


「………」


「!?」


なんか凄い怒ってる!?というかイライラしてるような……何でだろう?


「そ、空君?」


「!な、何?紗季」


「いや…何か凄く怒ってるように見えたから…」


「お、怒ってる!?そんなことは…ないよ?」


「そう?」


ホントかなぁ


「……なぁ香奈。何であそこまで鈍いんだろうな?」


「ある意味凄いと思うよ…」


二人が何か話してるけどよく聞こえない。でも何故か呆れられたような気がする


「とりあえず行ってくるよ。皆は先に帰ってて」


「わかった。じゃあ行くか二人とも」


そう言って陽多君は香奈ちゃんと空君を連れていこうとする。

ところが


「……俺、残るよ。紗季が来るのをここで待ってる」


「え?」


空君だけは帰ろうとしなかった


「良いの?空君」


「うん。紗季も一人で帰るより二人の方が良いでしょ?」


「うーん、まぁそうだけど」


それを見ていた陽多君と香奈ちゃんは


「んじゃ空は待つってことで良いんだな?」


「うん」


「じゃあ私達は先に帰ってるね」


「うん。じゃあね二人とも」


ということで空君が待ってくれることになった


「ありがとね、空君」


「気にしなくて良いよ。それよりもほら、行かなきゃ」


「そうだね。じゃあちょっと行ってくるね」


私はそう言って歩いていった
















空Side


紗季が歩いていくのを見送り、俺は下駄箱で戻って来るのを待っているのだが…


(……紗季は…どうするのかな…?)


もしかしたら紗季は告白を受け入れるのかもしれない。でもそうなったら…


「告白か…」


最近になって俺は確信した。

俺は紗季のことが好きだということを


(でもなぁ…紗季はどう思ってるんだろう…)


俺のことを友達と思ってくれてるのは間違いないけど……そっちの意味で好意を抱いてるかどうかとなると


「ないだろうなぁ、まだ片想いの段階だよな…」


……いつかは告白したいなぁ


「本当に紗季が今回の告白を受け入れたら…」


もしそうなっても…自分のせいだよな、好意に気づくのも遅すぎたし…


(不安だ…)


そんな俺の気持ちなど気にせず、時間は過ぎていくのだった…


「ただいま~!」


「早っ!?」 


そんなに時間かからなかったな


「じゃあ帰ろっか」


「う、うん」


俺は未だ不安が残ったまま靴を履き替えた
















校庭に出て、俺は早速聞いてみた


「ねぇ紗季。結局告白はどうなったの?」


「断ってきたよ」


それを聞いて俺は安心する


「そっか。結局断ったんだな紗季」


「うん、初めからそのつもりだったけどね」


初めから?どうしてだろう?


「何で?会う前から断るつもりだったの?」


「まぁね。私好きな人いるしね」


「え!?」


好きな…人…?誰のことだろう…


「でもね、その人鈍感でさ。全然気づいてくれないんだよね」


「へぇ…」


鈍感…紗季も人のこと言えない気がするけど…


「所でさ空君」


「ん?」 


「さっき私が告白を断ったって言ったときホッとしてなかった?」


「え!?い、いや別に…」


もしかして怒ったかな?

慌てる俺をよそに紗季は嬉しそうに笑った


「ふふ、良いよ。怒ってるわけじゃないから」


それで安心する俺。

と、その時


「(ギュッ)」


「へ!?」


気づいたときには右腕に柔らかい感触。横を見ると紗季が俺の腕に抱きついていた


「ちょ、紗季?」


「このまま帰ろ♪」


「う……」


そんな嬉しそうな笑顔で言われたら…断れないな


「わ、わかったよ」


「うん!」


何となくだけど…紗季との距離がまた縮んだ気がした


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