表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/156

原因究明

賢也Side


俺と紅真は今俺の家までの帰り道を歩いている。

紅真家の方は陽多達に任したし、今日はもう休むか…


「なんだか懐かしいわね。こっちの方は」


「全然俺の家に来ることもなくなったからな」


「ええ。また木崎君に会えて本当に嬉しいわ」


「そうかい。ま、俺もだけどな」


今日は家でごろごろして過ごそうと思ってたのだが急に気が変わってゲーセンに行ったのがツイてたんだな


「にしても…お前が家出した理由は結局なんなんだ?」


「はあ……思い出したくも無いけど…」


紅真はため息をついた


「実は父さんがね……」










陽多Side


「でけぇお屋敷だな」


「流石紅真企業っていった所だね」


目の前にある普段は確実にお目にかかれないお屋敷に俺達は驚いた


「あ、誰か見張ってるぞ」


空が言う方向には確かに黒色のスーツを着た屈強そうな男の人が一人立っていた


「ボディーガードか?」


「でも私達は怪しい者じゃないし、紅真さんのことを報告するためにも話しかけたほうが良いと思うよ」


「そうだな」


てなわけで男の人に話しかけた


「あのすみません」


「ん?なんだい君達?紅真家に用事でも?」


「実は紅真優里さんのことで社長さんにお話があるんです。賢也……木崎 賢也に頼まれて来たって言ってくれますか?」


「お嬢様のことで……?ふむ、わかった。社長に聞いてこよう」


そう言って男の人は中に入っていった


「おいおい…門を空けて良いのかよ」


「私達は信用されたってことなんじゃないかな?」


というわけで、しばらく門の前で待っていると男の人が戻ってきた


「待たせたね」


「社長はなんて?」


「ああ。君達に会いたいと言っている。社長の部屋まで向かってくれるかな」


「わかりました」


言われた通り、俺達は早速中に入ることにした










うわ広いな。迷いそうだ


「屋敷の中にはお手伝いとか置いてないんだね」


「多分社長がそういうの好きじゃないんじゃないかな?無用心な気もするけど……」


「どういう人なんだろうな?」


教えられた通りの道を進むと部屋があった


「ノックしてから入ろうよ」


香奈の言うことに従ってノックする


「すみません。先程門番さんから伝えられたと思うのですが…」


「ああ、話は聞いている。入って大丈夫だよ」


「失礼します」


続きを言う前に許可が出たので中に入る。

中にいたのは一人の男性だった。だがやっぱり大物って感じの貫禄を感じる


「いやぁ娘のためにわざわざ家まで来てくれてありがとう。僕は紅真伸しん。紅真企業の社長で優里の父親だ。よろしく」


「どうも。組谷陽多です。よろしくお願いします」


その後三人も名前を答えていった


「それにしても君が組谷君か。君の両親には会うことが多くてね。たまに君の話も聞くことがあるよ」


全く…誰に何話してんだか…


「それで優里について話をしに来てくれたんだよね?」


「ええ、実は…」


ここでなぜか紗季に説明は任す。だって長話苦手だし


「……ということがありました」


「なるほど。では今優里は賢也君の家にいるわけか」


どうでもいいがさっきから空が会話に参加しないのは単純に敬語が苦手だからだろう


「ふむ…しかし賢也君と一緒というのはちょうどいいかもしれん」


「どういう意味ですか?」


「できるなら僕はあの二人の恋を叶えてあげたいのさ」


「……え?もしかして二人共…」


「ああ、両想いなんだよ」


おお…!そうだったのか!若干気づいてたけど


「でもお互い気づいてないみたいでしたよ」


「そうなんだ…あの二人は子供の頃は名前で呼び合ってたんだ。なのに身分の違いなんてものを気にしてやめてしまい、そのせいで未だにお互いの気持ちにも気づかないままだ」


身分の違いか…また面倒な問題に直面したもんだ


「そういえば優里さんの家出になにか原因はあったんですか?」


これがわかれば連れ戻すのにかなり役に立つと思うんだが


「う~ん、でもあまり変なことをした覚えはないんだよ」


やっぱり駄目か…じゃあ一体原因は…


「今日も優里って名前はもともと百合にしようと思って付けたってことくらいしか…」


『それだああああ!!』


「うわっ!びっくりした!」


俺達四人は同時に叫んだ


「あの!社長は優里さんが賢也君を好きだって気づいてるんですよね!?」


「あ、ああ」


「じゃあなんでそんなこと言うんですか!それじゃまるで絶対に百合にしたいと思ってるみたいじゃないですか!」


「いやぁ冗談のつもりだったんだよ。実際は別の意味があるからね」


「うう…よりによって賢也君に全然会えてない時になんてことを…」


香奈の必死な様子を見て紅真社長も反省しはじめた


「そうか…確かに今考えてみるとなんてことを言ってしまったんだ…」


「でもよく考えたらそれで賢也に会いたいって気持ちが高まってるのかもしれません。ある意味前進するチャンスかも」


「ふむ…しかしどうしたら家に帰ってくるかな…」


「気持ちが落ち着いたら帰ってきますよ。とりあえず今は賢也の所にいるんだし…」


と、その時俺の携帯が鳴った


「あ、すいませんちょっと失礼します」


そう断って電話に出る


「もしもし?」


『陽多!大変だ!』


「賢也?どうしたんだ?」


『紅真がいなくなった!』


「!!」


どうやら簡単にはいかないようだなこの問題

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ