姫のピアノの音が僕のリズムになった日
停電の後に、二つの角が、姫のピアノの音を受信し始めた。
姫のピアノの音が僕のリズムになった日、僕は踊り始めたんだ。
僕は操り人形みたいな気分だよ。
それは暗闇が僕の味方になった日。
それは斬れ味が鋭い刀が僕の味方になった日。
新月の夜、悪人が僕の刀の犠牲になっていく。
悪く思わないでね。
悪いのはお前たちなんだから。
さあどうしたの?
悪いことしてる時の勢いは失くしたの?
泣き喚いている人を痛めつけたのはお前だろ?
だからお前が泣き喚いても、許される道理はないでしょ?
あれ?
ピアノの演奏が終わってしまったようだ。
今日はおしまい?
姫は眠ったのかな?
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小学生になったお祝いに、パパに古いピアノを買ってもらったの。
弾いていると凄く楽しいの。
心の奥から、きっと魂みたいなのが、解き放たれたような気分よ。
あたしの魂はね、絶対に悪を許さないの。
パパとママが真夜中なのに出かけたわ。
それじゃあ、あたしの一人ピアノ演奏会の時間だね。
今夜もピアノの先生の貰った楽譜を弾こう。
『最後の審判』
どういう意味だろう?
先生は何も教えてはくれなかったけど。
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特に新月の夜は騒がしい。
停電の後の暗闇の中、二つの角を持つ者たちが、踊り始める。
姫の命令は絶対。
なぜなら僕らは、姫の操り人形だから。
今夜も悪人の懺悔は認められないよ。
もう手遅れなんだ。
今まで血が浄化の証だなんて思った事はなかった。
泣けるね。こんな僕は。
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パパとママが真夜中なのに出かけたから、一人演奏会始めるね。
今日もピアノの先生がくれた楽譜を弾くの。
『忘却』
なんて読むのか解らないけど、弾いてみよう。
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頭をさすると二つの角が消えた。
「ん?」
なんで僕はそんな事を思ったんだろう?
頭に二つの角なんか、あるはずないのに。
おしまい




