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冒険者ランク

私は困惑しながら、目の前のアヒルの声に耳を傾けた。


「じゃあ、自己紹介しておくわね。私はアイル。このギルドの窓口を担当しているわ」


アイルは小さく首をかしげ、じっと私を見つめる。小さな目に好奇心がぎゅっと詰まっている。


「ところで、あなた、アレンにははじめて来たの?」


「今日はギルドに登録しに来たのかしら? それとも依頼を受けに? それとも観光?」


私は一瞬迷った。観光……というのも、街の規模や活気を見ていると、少し嘘には聞こえない。依頼を受けるなら、まだ手続き前だ。結局、正直に答えるには少し早すぎる気がした。


「えっと……登録を、はい……しに来ました」


アイルはくちばしを軽く傾けて、にやりと笑う。


「ふふ、正直者ね。でもね、冒険者ギルドは登録だけで終わる人はあまりいないわよ。ここにいるほとんどの人は、依頼を受けたり、情報を集めたりするためにくるもの」


私は周囲を見渡す。受付は四つあり、どこも冒険者たちで混雑している。剣を背負った若者や、魔法の杖を握る女性、鎧の金属音を響かせながら書類を持つ男性――皆、真剣な顔つきで手続きを進めている。


「……でも、どうしてこちらの窓口だけ空いているんですか? 他は混んでいるのに」


質問を口に出した瞬間、アイルがさっと顔を私の目の前まで近づけてきた。


「え? なに、そんなに知りたいの?」


突然の距離感に驚き、思わず後ずさる。怒ったような、いや、好奇心でぎゅっと目を見開いた表情だ。くちばしが少し尖って見える。


「え。えーと、なんでもないです……」


私は思わず口ごもる。言葉にした瞬間、ぎこちなく手を握り直す。アイルは小さく肩をすくめ、くちばしの端で軽く私の手をつついた。


「ふふ、まあいいわ。でも、ここは特別なの。私が窓口に座っているときは、混雑していても少し手早く進むようになってるのよ」


「そうなんですね……」


「うん、他の窓口は新人だらけで、ちょっと手間取っているだけ。でもここはね、魔法が関連する依頼を受け付ける窓口だから、ちょっと扱いが違うのよ」


なるほど、と私は納得しつつも、心の中で思わず笑ってしまう。アヒルが受付嬢……しかも魔法関連の窓口担当……想像していたギルドの風景とは少し違った。


アイルはくるりと私を見上げ、にっこり笑う。


「さあ、手続きの続きをしましょう。まずは登録用紙の最後の欄ね。ここに名前や年齢を書けば完了よ」


私は筆を取り、書き込みながら周囲の冒険者たちの様子を観察する。ギルドの中は単なる事務作業の場ではない。剣や弓を背負った者たちが情報を交換し、魔法の杖を手にした女性は装備の相談をしている。重厚な鎧の金属音が響き、誰もが真剣な顔で自分の世界に没頭している。活気に満ちた空間に、私は思わず息をのむ。


「ふう……ここまで来るだけでも冒険気分だな」


書き終えた用紙を手に取り、アイルの指示に従って端末に入力する。小さなアヒルの手際の良さに、つい感心してしまう。数秒後、端末から小さな銅の板が出てきた。


「これがあなたのギルド証よ。正式な冒険者の証明になるもの。冒険者ランクもここに刻まれているわ」


アイルは銅の板を手に取り、軽く私に示す。表面には名前と世界番号、そしてランクが刻印されていた。


「冒険者ランクはFからSまであるの。初心者はFからスタートして、経験や成果によってランクアップするのよ。Fだと簡単な依頼、Cくらいになると中級、AやSになると上級依頼や報酬の高いものを任されるわ」


私は板を手に取り、しげしげと眺める。確かに、これがあるだけで自分が冒険者として認められた気がした。


「ほかに聞きたいことはある?」アイルが首をかしげる。


「えっと……これって、どのくらいの価値で買い取ってもらえるんですか?」


私は慎重に魔石と結晶を並べながら、額面通りの価値がつくのか、ワクワクしながら見守る。


ユウ「なんで、仲間とかパーティ作らないんだ?」

??「お前が弱くて、すぐ死にそうになるからだ」

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