強制転移!?
ぐだぐだで何も考えずに書いています。
読者が楽しめたら嬉しいです。
続けられるかな、、、
祖父と祖母の家は、やたらと大きい家だった。
昔は親戚がよく集まっていたらしいが、祖父が亡くなり、祖母も施設に入ってからは、何年も使われていない。
今ではほとんど巨大な物置になっていた。
「この量……一日じゃ終わらないな」
私は廊下に積み上がった段ボールを見てため息をついた。
親に頼まれて、家の片付けを手伝いに来たのだが、想像以上の量だった。
古い家具、壊れたラジオ、誰のものか分からないアルバム。
埃っぽい空気が舞っている。
二階の奥の部屋に入ったときだった。
ガリッ
足元から変な音がした。
「ん?」
何かを踏んだ感触があった。
私はしゃがみ込み、床を見た。
そこには――
奇妙な形の銀色の指輪が落ちていた。
拾い上げてみる。
普通の指輪とは違う。
中央に小さな穴があり、そこから金属が渦を描くような形で外側へ広がっている。
「……なんだこれ?」
アクセサリーにしては妙なデザインだった。
古いものなのか、少し汚れている。
祖父の物だろうか。
そう思って指で回してみた、その瞬間だった。
突然――
頭の中に、機械のような声が響いた。
『登録完了』
「……え?」
私は周囲を見回した。
誰もいない。
しかし声は続いた。
『第532世界へ転送します』
「な、なんだ?」
理解が追いつかなかった。
次の瞬間、視界が歪んだ。
空間がぐにゃりと曲がったように見えた。
床が遠ざかる。
体が引きずり込まれるような感覚。
「ちょ、ちょっと待て!」
何もできないまま、
視界は真っ白になった。
――――
気がつくと。
私は知らない路地に立っていた。
壁は黒ずみ、建物は崩れかけている。
ゴミ袋が破れて、地面に散らばっていた。
空気も妙に重い。
「……どこだここ?」
さっきまで祖父の家にいたはずだ。
スマホを取り出そうとしたそのときだった。
横から声がした。
「おい、あんちゃん」
振り向くと、
壁にもたれた男がこちらを見ていた。
ボロボロの服。
伸び放題の髭。
どう見てもホームレスだった。
男は面倒くさそうに手を振った。
「なんも恵んでくれねぇならよ」
そして吐き捨てるように言った。
「そこ、どいてくれや」
私はそのとき、まだ知らなかった。
ここが――
元の世界ではないことを。




