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第5話 ギルドってなーに?

ギルドの扉を開き、建物内に入るとそこは


「いや、人多っ!」


人が列をなし、ぎゅうぎゅうのパンパンだった。

これ...もしかしてみんな新規登録の人?

私と同じように外に出るためにこんなに集まってるのかな?


ギッチギチのギルド内を見回してみると、このギチギチの列が並んでいる大きな窓口、酒場みたいな雰囲気のある飲食スペースらしき場所、ドアは沢山あって、上の階への階段もある。


...が、どこもかしこもギッチギチ。

どうしようかなこれ...

って


「ったたたたた!?痛い!何!?」


唐突に背中側から髪を引っ張られる感じの痛みが!!!

あ!羽!?翼が人混みで引っ張られて...いたたた!!!?

脱出...!脱出っ!!!!


「すみません!出ます!!痛たた...出してくださーい!!!」



なんとか冒険者ギルドから脱出したけど...翼...禿げたりしてないよね?

体を捻って後ろを...見えない...

うぅ...ダメージとかにはなってないから大丈夫だと信じよう...。


さて、冒険者ギルドが大混雑で登録できそうにないけど、外に出るのを諦める理由にはならない。

他のギルドに行ってみて、冒険者ギルドは後で落ち着いた頃に来てみよう。

確か広場の向こう側だったかな?

早速行ってみよう。


まだ人がごった返している広場を遠回りしながらやって来ました反対の通り。

こっちは冒険者ギルド前の通りと違って屋台とかはなくて、少し落ち着いた雰囲気を感じる。

それでこっちには魔法ギルドとテイマーギルドと...なんだっけ?まぁ今私に関係がありそうなのは魔法ギルドくらいかな?...飛行ギルドとかもあるのかな?

とにかく魔法ギルドに行ってみよう。


「あった!」


魔法ギルドは冒険者ギルドより落ち着いたシックな作りで、魔法の杖とオーブ(?)が看板に書いてあった。


魔法ギルドの扉を開き、中に入ると人はまばらで窓口も空いていた。

冒険者ギルドとは違い、大きな図書館の受付みたいな雰囲気を感じる。


「ようこそいらっしゃいました、魔法ギルドへはどのようなご要件でしょうか?」


窓口に向かうと受付をしていた女性に話しかけられた。


「えっと...魔法ギルドってどんなところなのかな?って気になって...」


「なるほど、それでは簡単に説明させていただきますね?」


「お願いします。」


受付さんはコホン、と咳払いして話し始めた。


「魔法ギルドとは文字通り、魔法を主に扱うギルドです。根底は魔法をギルドメンバー同士で意見を交わし、魔法の極みに至らんとするギルドですね。基本は魔法の使い方を学んだり、研究するギルドと思ってください。」


なるほど?元々は高い志の元に作られたけど、今は魔法を広げるギルドになっているってことかな?


「魔法を教わることもできるんですか?」


「もちろんです。魔法使いを講師に呼び、授業を受けることが出来ます。ただ少々料金がかかりますが...」


「ギルドに加入するには何か必要ですか?」


「基本は何か一つでも魔法を扱えることが条件です。」


ん?ということは...?


「魔法を習うのに魔法を使えないといけない...?」


「はい、最初のきっかけはご自身で掴んでいただく必要がありますね。」


なるほど...?

でもまぁ私は雷魔法あるし大丈夫だよね...?


「魔法ギルドに加入なされますか?」


「あ、はい。お願いします。」


「それではこちらに触れてください。」


そういうとカウンターの下から丸い玉?を取り出し、カウンターに置いた。


「分かりました」


丸い玉に手を触れると黄色くパーッと光った。

これ使える魔法によって違うのかな?


「...はい、大丈夫です。雷魔法のみですか?珍しいですね...」


「そうなんですか?」


確かスキルの詳細に派生魔法って書いてあった気がする...。


「雷魔法は派生魔法なので、特定の他の属性を2つ熟達すれば扱えるようになります。」


「そうなんですか...?」


「まぁ遺伝や突然変異的な事象で生まれつき使える人もいますね」


「なるほど...じゃあ一応私はそのタイプってことですかね」


プレイヤー...渡り人のランダムキャラクリもその扱いでいいのかな...?


「...はい、それではこちらが魔法ギルドのギルド証になります。」


そう言って手渡されたのは銀色のカード。

表面には私の名前と端の方に杖のマークがついている。

あれ?


「私自己紹介しましたっけ?」


「してないですね。」


「でもここに...」


「それはこの装置に触れた際に自動で情報を読み取るものなので、自己紹介をしていなくても分かるんです、オータムさん。」


に、にこにこしてるけど、圧を感じる...


「す、すみません...改めまして、オータムと言います、よろしくお願いします。」


「はい、私はマグノリアと申します。以後よろしくお願いしますね?」


「は、はい!!よろしくお願いします!!!」


「ふふ、冗談ですよ。大丈夫です怒ってないです。」


えっ...よ...良かった...。

マグノリアさんはイタズラが成功したと言った表情でくすくすと笑っている。


「...コホン、さて、それではこれでオータムさんのギルド登録は完了です。魔法で困ったことや気になることがあればいつでもたずねてくださいね。」


「はい!ありがとうございます!!」


「それより、いいんですか?街の外に出たいのでしょう?」


「えっ、あっそうだった!これでもう出られるんですよね?」


「はい、門番に見せれば問題ないです。」


「ありがとうございました!それじゃあ私行ってきます!!!」


「はい、行ってらっしゃい。...ふふふ」


マグノリアさんにお辞儀して急いで外に出る。

まだ自分が何ができるのかも把握してないから、とりあえず色々スキルを試して見なきゃ!


...ん?

街の外に出たいって言ったっけ?

次回、うっ、動け!なぜ動かん!

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