第41話 魔石
「そういえばオータム、私に何か用があるって聞いたけど?」
リンとミアちゃんをフィリスに紹介して、その後雑談に花を咲かせていると、フィリスがそんなことを言ってきた。
「あ、そうだった。」
「あんたほんとぼーっとしてるわね...」
「失礼な...えっとね、これを見て欲しくて」
フィリスのトゲのある言葉に文句を言いつつ、インベントリを開いて謎の結晶を取り出す。
「んん?私宝石とかわかんないわよ?」
そう言いつつも結晶をじっと見つめる。
しばらく無言で観察したあとちょっと驚いた顔をして口を開いた。
「あんたこれ高純度の魔石じゃない?それこそあんたが飲んだやつと同じくらいの」
「あ、やっぱり魔石なんだ」
拾った時魔石かなぁ?とは思ったけどよく分からなかったけどほんとに魔石だった。
やっぱりそうかーと魔石を眺めているとミアちゃんが不思議そうな顔をしていた。
「あの、魔石ってなんですか?」
「ん?知らないの?」
「...あれ?そういえば私も自然に受け入れてたけどよくわかってないや」
「...ったくしょうがないわねぇ」
フィリスが魔石について説明してくれた。
魔石とは簡単に言えば魔力がぎゅっと固まったもので魔力を使うものを作ったり使ったりするのに使うらしい。
多くは魔物の体内で少しずつ少しずつ作られて行くものらしく、長生きしてる魔物は大きな魔石を持っているらしい。
高等な魔物ほど魔力が混じりっけの際純粋な力になるから高純度な魔石を持っている...と
「じゃあフィリスが液体にしちゃったやつとかこれは強い魔物のってこと?」
「そうよ、...あれだけ高純度の光属性の魔物って何なのかしらね...?」
確かに光属性の魔物ってなんだろう...?
そもそも光属性って何が出来る属性なんだろう...?
イメージ的には回復とかが光属性になってるゲームも見るけど...
「それを言うならこれは何属性なの?黒いから闇?」
元謎の結晶、現謎の魔石は暗めの紫と黒のグラデーションぽい色でキラキラと光る粒みたいなものが入っている。
星空みたいだ。
「さぁ?何かしらね?」
「さあって...」
「私薬師よ?専門外だわ」
「じゃあ誰に聞けばいいの?ローエンさんとか?」
「誰それ?」
「ローエンさんはすぐそこの魔道具屋の人よ」
「魔道具ってなに?」
「それは魔道具屋に聞きなさい...んで魔石見せるならローエンさんより魔法ギルドかしらね」
魔法...ギルド...
いや、忘れてないよ
ちょっと後で行こうかなーって思ってただけで忘れてないからね。
...受付の人名前なんて言ったっけ...えーっと...まぐま...?
まぐ...あ、そうだマグノリアさんだ!
「オータムさんどうしました?顔色が悪いですけど...」
「え!?あ、いや大丈夫!なんでもないよ!」
「...魔法を使うなら魔法ギルドとはちゃんと友好的にしておいた方がいいわよ?」
「はい...」
魔法のことも知りたいし、ちゃんと行かないとなぁ...
「それじゃ魔法ギルドへ!って言いたいところなんだけど、私魔道具屋行ってみていい?」
いざ店を出ようとしたところでリンが少し申し訳なさそうに言ってきた。
「あ、それなら私も...」
「え...ミアちゃんも?」
なん...だと...私1人で魔法ギルドに行かなくてはならない...
マグノリアさんちょっと苦手なんだよね...
「...はぁ、シャキッとしなさい!ほら、行くわよ」
「えっ?」
背中をバシッと叩かれて振り返ると何やら荷物を背負ったフィリスがいた。
「...私も魔法ギルドに魔力ポーションを納品するとこだったのよ、ほら早く店出て鍵閉めるから」
なんだコイツ...ツンデレ...?ツンデレなの...?
それじゃあまたとリンとミアちゃんと別れ、店の鍵を閉めるとさっさと歩き始めたフィリスを追いかけた。
次回、星
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