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第2話 ランダムルーレット!

気がつくと真っ白い空間...VRのホームに居た。


「これ、慣れないんだよな...ふと気がついたら居ると言うか...目を閉じたはずなのに目を開いていたみたいな...」


白い空間だが、ベンチやテーブルのようなものはある。

...実はカスタマイズが出来るんだけど面倒だから後回しにしているんだけど...

空間の壁の方を見れば『異現幻想記online』のアイコンが埋め込まれていて、「00:24」と書いてある。


「いよいよだ...どれだけこの時を待ったことか...」


カウントダウンが終わるタイミングを見計らいアイコンに触れると「フォン」という音と共にまた視界が切り替わる。


白い空間がパラパラと剥がれてその下から青々とした草が生い茂り、青く広大な空が広がった。

風が頬を撫で、草の香りが呼吸と一緒に肺に入ってくる感覚がする。

ただそこにあるだけのVRと違い、確かな質感がそこにはあった。


「これが...フルダイブか...」


感嘆...というものだろう。

無意識に思考がそのまま口に出た。


「ふふ...」


急に後ろから笑い声が聞こえ驚きつつ振り返ると光る球体?みたいなものが浮いていた。


「わっ...びっくりした...えっと...?」


「私は、これから貴方の旅立ちをお手伝いさせていただく、案内役になります!」


「案内役?えっと、よろしくお願いします」


軽くお辞儀をしてもう一度案内役の方を見る。

うん、光る球体というか光自体が動いてるみたいな感じ。


「それでは早速、この世界で活動する体を作っていきましょう。まずはお名前から決めましょう!」


「オータムでお願いします」


オータム、本名の(あきら)からあきをとり、そのまま英語にしてオータム。

昔からユーザーネームをつける時はこれを使っている。


「はい、オータムさんですね...はい問題ありません」


名前を登録する動きなのか、ふよふよとその場で円を描く動きをすると、案内役の前に半透明のウィンドウが大きく展開されていて、その1番上にかname「オータム」と表示されている。


「はい、次に決めるのは種族ですね!今一覧を表示します!」


するとまた新たなウィンドウが表示される。

ヒューマン、エルフ、ドワーフ、ハーフリング、etc...

たくさんの種類の人族が表示されてる、いや多いな...


「それぞれ特徴のあり、後で説明しますが、取得できるスキルにも差があります」


「どうしようかな」


事前情報を完全に絶っていたので当然種族とかもわからない...適当にバーッとスクロールしてこれ!って指さして決めようかな?


「あ、それとランダムもありますよ」


「ランダム?」


「はい、ランダムはここに表示される全ての種族と、1部ランダムでしか選択できない種族があります!また、ランダムを選ぶとこの後に行うスキルの取得などもランダムで選出され、その中にも通常選択できないスキルがあります!」


なるほど...?

つまり全てを天運に任せるってことね?

いいじゃん、こういう行き当たりばったりなのがやりたかったんだ。


「それじゃあランダムでやります!」


「ランダムは選択するとキャンセル出来ませんが大丈夫ですか?」


「おっけー!やっちゃって!」


「分かりました!それではランダム選択をします!」


えいっ!と案内役が何かをすると、ゴゴゴという音と共に地面からルーレットがせり上がって来た。


「はい!ではこちらを回していただきます!それぞれの確率は通常種族は平等で、それ以外の種族は少し低確率になってます」


「うん、それじゃあ回すよ?」


ルーレットに手を触れ、思いっきり力を入れて回す!


「なんか面白いのでよろしくお願いします!」


ルーレットはカラカラと音を鳴らしつつ回る...回る...まだ回る...ちょっと力いっぱい回しすぎたかな?

しばらくルーレットは回り続け、飽きてきたなと思った頃にようやく終点が見えてきた。


「はいストップ!それでは種族はー?」


ルーレットの針が指していたのは...


「はい!有翼人族です!」


「有翼人族...」


「早速見た目も反映させますね!」


そういうと案内役はまた、くるりと円を描く。

すると...


「わっ!?」


私の周りが光り包まれた。いや、光強いな!なんにも見えない!

たっぷり5秒くらい光ったあと、ようやく収まった。


「はい!こちら姿見です!確認してください!」


そういうとポン!という音を立てて鏡が出てくる。

って...あれ?なんか視点下がった...?

...とにかく鏡を見てみよう。


「...え?」


鏡に映ったのは、だいぶオレンジよりの茶髪をミディアムボブにした髪に水色の瞳、そして一対の白い翼が着いた"中学生くらいの女の子"だった。


「え、えぇー!!?なんでぇー!?!?」


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