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第八話

八話になります!

よろしくお願いいたします!

芳しい匂いで目が覚めた。

ぼんやりとした視界が鮮明になっていく。

視界に映ったのは、エプロンをつけて調理しているぺーちゃんの姿だった。

「まーちゃんおはよう。よく眠れた?」

「おはよう。うん」

「ごめんね、勝手に勝手場借りて」

「ううん、いいよ」

「丁度今朝ごはん出来たところだから、食べよ」

「ありがとう」

ご飯、みそ汁、唐揚げ、キャベツという朝から豪華な朝食だった。

味も凄く良くて、料理に関して相当な場数をぺーちゃんをが踏んでいるんだなぁと想像出来た。

「美味しい」

箸がどんどん進む。

ぺーちゃんは唐揚げのお代わりを作っていて、当然頂いた。

「ご馳走様でした」

「お粗末様でした」

ここにきて、朝食が楽しい時間に感じれた事は今までなかった。

今まで機械的にごはんをずっと食べていた。

しかし、ご飯は機械的に食べるものではないと改めて感じた。

幸せを感じている時だった。

「っ」

またか。

「ぺーちゃんごめん。今日仕事の打ち合わせあるから今から少し出てくる」

「そうなの?気を付けてね」

適当な理由を作って家を出た。

外に人気は無い。

「感じ取ってくれたのね。嬉しい」

「申し訳ございませんが、彼女がいる間だけは二人きりにさせてほしいです」

「あら、そんな事言われるなんて」

悲しいわと聞こえた途端、全身に冷たい感触がした。

今にも凍えてしまいそうなほど冷たい。

どうしてフーリーさんの体温なこんなにも冷たいのだろうか。

彼女からの抱擁はどうしても好きになれない。

「私は世界で貴方を愛している。誰よりも一番愛していると誓える。それなのに、そういう言い草を

されるとは悲しいわ。しかし、そうやって披瀝できるところも素敵。

ますます好きになっちゃう」

腕に力がこもるのを感じた。

「そんなに貴方に一つお願いがあるの」

凄く嫌な予感がした。

「今、貴方と一緒にいる子と話しをさせてほしいわ」

体に雷を受けたような衝撃を受けた。

心が絶対にダメだと叫んでいる。

「それはできないです」

「どうして?安心して、あの子に危害は加えないわ」

その言葉が事実だとしても、あまりにもリスクが高い。

それだけは絶対に阻止しなければ。

「フーリーさんを不快にさせた事は謝罪します、お詫びもします。

ですので、彼女に近づくことはご遠慮願います」

「私がそんなに信用できないの?」

「そういうわけではないんですが、不安があります」

あくまでも冷静に対応する。

本当は恐怖でどうにかなりそうなくらいだが、ここでなんとかしないと

今後どうなるかわかったもんじゃない。

「わかったわ。貴方の気持ちを尊重する、だけど、仰る通り、お詫びしてほしいわね」

「ありがとうございます。僕はどうしたらいいですか?」

「では、今日いただくお詫びはこれにするわ」

頬から冷たいなにかがつたうのを感じた。

それを指で掬い取り、舐める。

「良い味。あと一回」

今度は顔を近づけて、直接舌で血を舐める。

こんなに美しい容貌なのに、極めて恐ろしい。

「今日はここでお暇するわ。今度は私の相手もお願い」

背を向けると、光の粒となってその体は消えた。

これでひとまず危機は去った。

無事に家に戻れば、当然僕の顔色と頬の傷を見たぺーちゃんに心配された。


ありがとうございました!

引き続きよろしくお願いいたします!

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