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第二話

二話になります!

よろしくお願いいたします!

愛広(まなひろ)ちゃん、しばらく仕事休みなよ。この頃体調悪そうに見えるよ」

バイト先のオーナーから心配の声をかけられた。

「ありがとうございます。しかし、家族に仕送りしないといけないので働かせてください」

「無理しちゃだめよ。いくら必要なの?愛広ちゃん、日ごろから頑張ってくれているから

バイト代とは別に出せる範囲なら出すよ」

「いいえ、そういうわけにはいきません」

「いいっていいって。遠慮せずにもらってちょ」

お言葉に甘えていいのか逡巡してしまう。

その時だった。

「っ!?」

背中に悪寒が走った。

(間違いない)

「オーナー。この話はまた後日でお願いします。この後外せない用事がありますので」

「そう?わかった。気を付けてね。いつもありがとう、お疲れ様」

店を出て外に出ると予想が外れていなかった事がわかる。

「待っていたわ」

「やはりいたんですね」

「当然よ。今から帰りでしょ?」

「はい。何か御用があれば、出来る範囲であれば対応いたします」

「他人行儀なんて悲しいわ。もっと恋人のようにふるまってほしいわ。せっかく貴方の家で

疲れた御身を癒してあげようと思っているのだから」

くすくすと微笑む。相変わらず美しく、そして不気味な笑みだ。

「ちなみに、まさか断ろうだなんて思っていないわよね?」

「とんでもないです」

「良かったわ。では、行きましょう」

僕の手を取り、歩きだす。

見当はついていたが、やはり自宅をご存知だったようだ。

自宅へ着くと、僕は荷物を下ろしてその場に座り込む。

仕事の疲労と、フーリーさんに対する恐怖で体が疲弊している。

彼女はベッドに腰掛けると、手招きした。

「いらっしゃい。極上の癒しを差し上げるわ」

「あの、どうして僕にここまでしてくれるんですか?」

「愛しているからよ。それ以外に理由なんてないわ。さぁ、隣へいらっしゃい」

おずおずと隣に腰掛けた。

凄く良い香りが鼻腔を刺激する。

体の力が自然と抜ける。

優しく腕を引かれて、僕の頭は彼女の柔らかい膝の上にあった。

今この時は恐怖ではなく、温もりと気持ちよさを感じていた。

白くて細い指が僕の頭をなでる。

「リラックスできてるかしら?」

あまりの気持ちよさに返事さえできない。

「ごめんなさい。我慢できないわ」

顔を近づけて、頬を舐められた。

身震いしてしまう。

唾液が付いた部分を指でなぞり、広げるように頬をその指で撫でる。

「私には絶対の矜持(きょうじ)があるわ。私以上に貴方を満足させられる者はいないと」

面妖にもそれが食言(しょくげん)だと思えなかった。

「貴方はとても頑張っている。優に頑張っている。さぁ、良い眠りを」

体が完全に脱力してすぐに、僕は深い眠りについた。



ありがとうございました!

引き続きよろしくお願いいたします!

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