働けど働けど、
働けど働けど、わが暮らし楽にならざり・・・文学作品で有名な言葉だ、
この言葉は私のために与えられた文言なのではないだろうか、
ふと、そう思いたくなることがある。
社員E「はぁ~、疲れた~」
社員C「今日は日曜だからな、そりゃ客も多いさ」
今日も忙しく社員たちは働いている、
毎日毎日一生懸命働いていれば、グチを言いたくなる日だってあるさ、
社員E「おまえ達はいいよな、客が来れば来るほど儲かるからな」
社員C「そりゃお客様あってのもんだからな」
社員E「俺なんか、開店から閉店まで一日中働いてんのに、1円たりとも儲からないんだぜ、」
社員C「まあそう言うな、うちはみんなそうなんだ」
そう、どんなに頑張っても私は1円も稼ぐことが出来ない、
常にお客様が並んで動きっぱなしっというわけではない、
むしろ待機している時間の方が長いのだけれども、仕事時間は仕事だ、
社員E「おまえらはいいよな、うちで一番の稼ぎ頭だもんな」
社員C「だけど良いことばかりじゃないぜ、」
社員E「でもおまえ達、手を抜けば手を抜くほど儲かって、上に褒められるもんなぁ」
社員C「それはそうなんだけどな、あんまり手を抜きすぎると客にブチ切れられるんだぜ!」
社員E「ああ、たまに見るな」
社員C「こないだなんか思いっきり蹴られたぞ、流石に上の人が注意してくれて助かったけどよ」
社員E「あれビビるよな」
社員C「マジ怖ぇよ、その点おまえは客にキレられることはないからな」
社員E「そこはな、」
得てして他人の仕事は良く見えることは多い、
もちろん、そっちはそっちで大変な事も多いのは重々承知の助なんだけど、
どうしてもいいなとばかりやっかんでしまう、
同僚と話していると、自分の仕事だっていいなと思われていることも多い、
それでも毎日毎日同じことをしていれば、他人の仕事に憧れもする、
社員C「うちらも業界も最近は厳しいんだ、」
社員E「そうだよな、うちは比較的大きなチェーンだから客も多いけど、昔からある町の小さな店なんかはどんどん閉店してるって話だからな、」
社員E「スマホが流行り出したのも原因のひとつだよな」
社員C「そう!それそれ!」
社員E「電子マネーが主流になっちまったら、俺は真っ先におはらい箱になるかもな・・・」
社員C「んなこと言ったら、俺もスマホで事足りるようなアプリがいっぱい出てるらしいんだよ、」
社員E「そっか、そっちも最近増えてきたもんな・・・」
社員C「・・・」
社員E「・・・」
不安な将来ばかり話していると、しばし、気まずい沈黙が続いた、
社員C「大丈夫だ、そんな時代はまだまだ先だ、現金がメインの人もたくさんいる!」
社員E「そうだな!俺らはまだまだ現役だ!」
社員E「おっ、お客さんだぞ、」
社員C「どれ、動くか」