2 ウメがかわい…じゃなくて授業の時間です
読んで下さりありがとうございます
それから3回目の授業を終え、今のところ順調に行っている。ウメとのレッスンは週に2回、放課後の空き部屋で行われる。空き部屋の鍵は、詳細を後で聞いたら侯爵の権力を振り回したとクリスティーナ嬢が胸を張っていた。流石という所である。
今もクリスティーナは元気そうに振る舞っているが、殿下は変わらず女の子達とイチャイ…仲良くしているので、辛いだろう。
「では、今日の授業に入る前に前回の復習からします」
「はい!!」
元気よくウメが答える。絶対正解するぞ!と目を輝かせて前のめりになるその姿につい微笑ましくなる。妹がいたらこんな感じだろう。
「頑張れ!ウメ!」
後ろから声がかかる。毎回保護者の参観のようにクリスティーナが見ているが、同い年なのもあって緊張しない為特に何も言っていない。
「魔法のコントロールにおいて大事な事は何ですか?」
「魔力の調整と集中です!」
「獣人の尻尾は何を表しやすいですか?」
「感情です!」
「では、それを踏まえて大事な事は何ですか?」
「尻尾によって示れる感情を読み取る事と、尻尾を踏まない事です!」
パッパッと答えて正解していく。天才かもしれない…かわいいし…
その後もいくつかちゃんと答えれた所で今日の授業に入る。
「ウメちゃんもその耳と尻尾を隠す事が出来るんです」
「「え!?」」
クリスティーナの声も混じっていた。まぁ、聞いておいて損は無いはずなのでウメちゃんの横に座らせる。
「私とウメちゃんは人間と獣人の血が混じった半獣人です。獣人の国も、ほとんどが半獣人となっているんです。元々、獣人の国は20人の小さな村落から始まっており、そこから様々な種族の獣人が増え、人との繋がりを経て半獣人が多くなり今では純血の獣人は聖室と呼ばれる王族よりも上の位の人しかいません」
聞いた限りでは、現在の聖室は近親相姦の為に崩壊寸前らしいが。
「聖室?こちらとは違うんですのね」
「ええ、こちらでは王室が最高権威を持ち、次に精霊主ですが、獣人国では聖室の次に王室です。その後は貴族に騎士、平民とあまり大差ありません」
「へぇ〜」と二人が頷く
「話が戻りますが、半獣人は混血度によって性質が変わって来ます。私とウメちゃんは同じくらいなので、きっと両親のどちらかが50%の半獣人なのでしょう」
「ゔー」
ウメちゃんが頭を抱えた。それを見てハッとする。つい熱が入ってちょっと難しくなってしまった…気をつけなきゃ
「すみません、まだ不慣れなもので…ウメちゃんに難しいですよね」
そう言って紙に図を描いていく。前世でよく使っていたグラフだ。縦が人間、横が獣人で獣人の%を色で表した。
「なるほど…100%の人間と100の獣人からは50%の半獣人、逆に100%の人間と10パーセントの獣人だとほぼ人間になりますのね…」
「半獣人と半獣人が結婚したらどうなるの?」
「良い質問ですね。ですがまだ解明されておらず、両親の血縁度を足して2で割ったケースや片親の血縁度をそのまま引き継ぐ事や、血縁度が高くなる場合もあるんです」
それも絵や図を使って出来るだけ分かりやすいように説明していく。
そうこうしているうちに、いつの間にか学校のチャイムがなってしまった。学校からの帰りなさいという催促の音だ。
「では、今日はここまでです。どうでしたか?」
「理解出来ましたわ」
「できました!!」
二人が口々に言ってくれる。嬉しい
「ありがとうございます。では」
それぞれが用意をして部屋から出、この学園の生徒が住まう寮へと向かう。
「貴方、教えるのが上手でしたわ」
「ありがとうございます。私の知識が役にたって嬉しいです」
「先生の授業分かりやすいから好き!」
私達の前では耳と尻尾を隠していないウメの尻尾が激しくフリフリしている。
子供らしく、感情が表に出やすいのも可愛い所だ。
「かわいい…」
そう言ってほっこりしていると、横のクリスティーナもニコニコしていた。
「かわいい子って見ているだけで目の保養ですわ…」
「そうですね」
そうしてそれぞれの部屋に戻った。
◇
「うーん、」
学校の授業は、前世の知識を活用して何とかやっている。ウメへの授業も前世の知識が役に立っている。
本当に前世様様だ。
それでいて何故今悩んでいるのかと言うと、この学園をどこかで見た事があるような気がするのだ。
既視感…みたいなものだ。前世が関わって来ているのかもしれない。
「前世…と言うとクリスティーナ嬢もそうっぽいよな」
この前ゲームと言う言葉を聞いてからも所々感じる事がある。例えば…
「この国には魚が無いんですの(キレ気味)!?」
そりゃ内陸だから手に入れにくいだろうからな
「コタツにカイロ…これ、売れますわね!!」
こっちは春の様な気候が多いから脱衣がしやすいパーカーとかが流行りそうだけども
「あぁ…和食が食べたい」
分かる!!!
等沢山あった。
一様まだ前世については何も言って無いけど、今までを見るにいい人そうだし言ってみるのもありかもしれない。
そんな事を考えながら寝た。
ウメちゃんの可愛さをもっと表現できるようになりたい人生でした




