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12 誘拐事件の真実

勢いのままに書いている為、分からんなぁ…とか、何言ってんだ?という所があるかもしれません!

あれば、言っていただけると助かります…!お願いします!




朝起きると、リュカ先輩がご飯を作ってくれていた。美味しい。


「んじゃ、このまま作戦会議をするぞ」

「はーい」


この場に馴染んだ為か、間抜けな声が出る。その様子を見たレイナ先輩は懐いた子供を見るように頭を撫で撫でしてきた。もう、慣れた。反抗する程の違和感がない。


「…なんか、二人仲良くなってるな」


そんな私達を見たリュカ先輩が小さい声で言った。


「何?嫉妬?」


その声をすかさずキャッチしたレイナ先輩がニヤニヤしながらリュカ先輩をつつく。

本当に仲が良いんだな。


「いや、違うって……っ」

「ふーん。まぁいいや」


話し合いを再開する。


「初めに、私がしたい事があって…友達に伝言を残したいんです」


そう、クリスティーナに何か一言言っておきたい。

しかし、私が動いたり痕跡を残すと危ないのだ。この先輩達ならどうにか方法を知っていないか。


「情報ギルドを利用したらどうだ?」


リュカ先輩の案にそれだっと頷く。情報ギルドは口が固いし、小説の中で出て来ていたからクリスティーナも行く気がする。


「私達、常連だから任せて。伝言を伝えてくれたら言って来るよ」

「ありがとうございます!」


やっぱり、頼れる…!クリスティーナだけが分かるような内容にしなければいけないな。


「んじゃ、作戦についてだけど、私達がリンちゃんを連れて行く場所はきっと黒幕がいる場所ではないはずだから、連れていかれるフリをして本拠を探って貰わないといけない」


確かに、こんな事を出来るのは貴族か商人しかいないし、何にせよ裏では貴族が絡んでいるだろう。そんな人が雇い人を自分のいる場所に来させるはずがない。


「俺らは、外からこっそりついていく。気配を消して背後をついて周るのは慣れているから安心してくれ」

「分かりました」

「正直、申し訳ないが俺らもあまり上の事を分かってないんだ。だから、リンには危険な役目を負わせる事になる」

「いえ、元から危険に飛び込む心意気は出来ているので大丈夫です」


これは、父探すと決めた時に決心していた。今更だ。


「でも、こんなに可愛いリンちゃんを危険地帯にポイって放り込むのも嫌なんだよねぇ〜」

「かわっ……」


女性と分かっていても、ドキッとしてしまうのは仕方が無いと思う。嘘だとしても、やめて欲しいものだ。

ほら、リュカ先輩だって変な顔でこっちを見てる


「だから、一つ提案があるんだけど、リンちゃんは魔法を使えるようになってからこの計画を初めるのはどうかな」







先輩の提案により、1日延期で作戦を実行する事になった。


「持って来たぞ」

「……確認した。良いぞ」


リュカ先輩の声と相手方であろう野太い声がした後、私は袋に入れられたまま担ぎあげられた。居心地がすごく悪い。

思いの外丁寧に荷台に置かれた。馬の鳴き声がするから、馬車のようだ。


15分程揺られた後、馬車は止まった。


少し担いで移動した後、また降ろされる。着いたのか…?

そう思っていると、紐が解かれる音が聞こえて来た。来る…!


急に視界が明るくなり、あまりの眩しさに目が眩む。

手足は縛られている為自由には出来ないが、降り立った場所の絨毯のふかふか具合から貴族の屋敷だと確信した。


「この子が今回の子か」

「はい」


知らない男の声が聞こえて来る。その男に返事をするのは、さっきの野太い声。

眩みが無くなってきて、段々と男の顔がはっきりと見える。


「なかなか、生きのいい目をしている」


そう言った野太い声じゃない方の男は、40代くらいのおじさんだった。身なりや顔立ちからして、貴族ではあるだろう。


「ここは……」

「ここは、私の屋敷だよ」


貴族の邸宅に私は今いるのか。


「どうするつもりですか?」

「君に言う理由はないんだけど…まぁ、今から実験体になってもらうし、話そうか」


実験体。まぁ、そんな所だろうとは思っていたが


「君たち獣人の持つ固有の能力をもらいたんだ。本当は、戦争中から行われていたんだけど、何せ資金が足りなくて中止になったようでね。私が引き継いで研究しているんだよ」


それが、例え獣人への被害があったとしても…

最悪だ。


「私の家紋はね、名前こそあるものの年々力が衰えていてね…せっかく期待していた娘も駄目。それなら、こっちで成果を上げた方がいいだろう?娘の代わりに差し出す成果にしては大き過ぎる気もするがな……ははっ」


本当に気持ちが悪い程嫌悪感を抱く。

こいつは、獣人の犠牲を笑っている。

こいつを何とかしなければ、獣人の被害は止まない。きっと、先輩達以外にも協力者はいるのだろう。


「許せませんね」

「君が何と言おうと何も変わらないがね。この侯爵家の繁栄、そして国の繁栄の為だからね。これは正義だ」


正義なわけがない、こいつは狂ってる。


しかし、侯爵家という言葉に引っかかる。

その言葉を聞いて思い出すのは、ずっと会っていないクリスティーナの顔。


私の前で正義宣う…こいつと一緒の青い、目の。





私は、最も最悪な可能性を思いついた。

一番、可能性の高い。













ーーーー


クリスティーナの暗号解読


「これは…すごいですわね。ケモミミは獣人でしょ、虎にならない時…?まって分かんない」



ありがとうございます!

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