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EP.61



マリエッタとヴァイオレットを見送り、キティも王子妃教育の為王宮に戻った。




「さて、一旦これからの事を話し合わなきゃね」


いつの間にか我が物顔でソファーに座っている用務員に、最早ツッコむ者はいない。

それなりに付き合いが長くなると、今更エリオットの異常行動にいちいち驚く事もない。


未来のこの国の君主がこんなんで、通常なら頭を抱えるところだが、皆感覚が麻痺してきているのだろう。



「殿下、せめて元の姿に戻っていただけませんか?」


冷静なレオネルの言葉に、エリオットはつまらなそうな顔で元の姿に戻った。


そうすると、例のあの丈の足りない不恰好な姿になるもんで、これには皆流石に笑いを堪えるのに苦労している様だ。



「で、殿下……申し訳ありませんが、お召替えをお願い致したいのですが……」


皆を代表してまたレオネルが口を開くと、エリオットはニンマリ満足そうに笑う。


「ごめんねぇ、まだ用務員としての仕事が残ってるから。

落ち葉って履いても履いても無くならなくって」


真面目かっ!

いや、嫌がらせか……。


コイツはふざける事にかけてはどこまでも真剣だからな……。

あとたぶん、本当に残った用務員の仕事もやるつもりだ。



「もういいわよ。いちいちこんなの相手にしてないで、話を始めましょ」


私の言葉に皆が驚愕の顔でこちらを見る。

あの不恰好な姿にやられていない私とクラウス、エリクエリーを羨望の眼差しで見つめてくるが、クラウスはともかく私達は免疫があるだけだ。


……免疫があるとて、かなり辛いけど。

私だけじゃ無く、エリクエリーも無表情のまま微かに汗を掻いている。



残ったクラウスは……。

いや、コイツはどんだけ強靭な精神をしてるんだよ。

切れてんの?

神経回路バカになってんの?



「……兄上、その服は随分丈が足りない様ですが?」


急にクラウスが呟いた言葉に、皆堪え切れずに一斉に吹き出した。


冷静に指摘すんなよっ!

あっちはワザとだし、こっちはそれに耐えてたんだよっ!



皆の反応にクラウスは不思議そうに首を傾げ、パチンと指を鳴らした。

するとエリオットの着ている丈足らずのツナギがピッタリのサイズに変わる。


「えっ、それどうやったの?」


そっちにビックリして笑いが引っ込んだ私が聞くと、クラウスがなんて事ないという顔で答える。


「ただの生活魔法の応用だ」


へーーっ、便利。

しかし男のコイツが何故こんな小技を?


不思議に思っていると、クラウスは若干頬を染め、何故かモジモジしながら続ける。


「キティが魔法を使えないから、俺の生活魔法が便利だと、いつも褒めてくれるんだ……」


いや、理由が思っていたよりキショい。

何かコイツはアレだよな?

キティに褒められたり怒られたりすると、妙にモジモジするよな?

何なんだ一体。



「あ〜あ、直されちゃった」


残念そうなエリオットの声に、しかし皆は安堵の溜息を吐く。

いやアレキツいよな。

私も初見はキツかった。

……いや、何度見てもキツいもんはキツいけど。



「ふざけてないで、さっさと今後の事を話し合うわよ」


パンパンッと手を叩くと、エリクエリーが何処からかティーセットを用意してきて、皆ソファーに座り、まずはお茶を飲んで一旦落ち着く。



「それで?一般生徒についてはもうこれで充分よね?」


私がまず話しを切り出すと、エリオットは満足そうに頷いた。


「そうだね。これだけの被害者を出してくれれば裁くには充分。

キティちゃんが彼らの罪を公衆の面前で暴いて、更に糾弾してくれたお陰で、もう言い逃れも出来ないだろう。

それに、今この国で王妃に次いで尊い令嬢二人にアレだけの無体を働いたんだからね。

後に準魔族に操られていた云々言ったって無駄さ。

今回の事に加わっていた人間は、主犯を除き全て退学、帝国の矯正施設行きでいいんじゃないかな?

ね、クラウス」


ニッコリ微笑むエリオットに、クラウスがブリザードを背負ってギロリと睨み返した。

ちなみにクラウスが背負っているブリザードは隣のノワールが発生源。


「全員俺がこの手で滅する……」


ピキキッと青筋を立てた魔王の降臨に、エリオットがゲオルグに抱き付いてカタカタ震えている。


あ〜〜……。

キティ、カムバーークッ!

って、こんな話聞かせられないから先に帰したんだけどさ〜〜。



「落ち着いて下さい。クラウス……とノワール。

今回フィーネ側で事を起こした男子生徒は、元々素行が悪かったとはいえ、この計画の為に我々が利用した者達です。

生きて更生の機会を与えるべきです」


元々この計画に最後まで乗り気では無かったミゲルが厳しい口調でクラウス……と隣でブリざっているノワールに意見する。


「まぁとにかく、彼らの取り調べが先さ。

殆どが初等部からこの学園に在籍している。

まだ出てきていない話も聞けるかもよ?」


エリオットは、今だ奴らに希望を持っているミゲルに、ニコッと笑ってそう言った。



あ〜〜やな予感しかしない。

アイツら、いくらフィーネに操られていたとはいえ、エリオットの話じゃフィーネの力は大した事なくて、せいぜいが相手の醜い感情を増幅する程度。

相手を意のままに操る事は出来ないはず。

まぁ、そもそもがそんな事出来るのは魔族だけだけど。


あれから力を随分使っているから、もしかしたらレベルアップしているかも知れないが、基本はゲスでドス暗い感情を持っている人間にしか通用しない筈。


つまり、フィーネのファンクラブの奴らは、クズの素養がある……もしくは、既にクズ野郎だった、て事で。


まぁ、流石に私達ほど高貴な人間をひん剥く云々は魔族の力で下劣な本性を増幅されていたからだろうけど。

まず、女相手とその発想に1番に行き着いたところが気になる……。



胸糞悪い事になりそうだな〜………。







当たらなくてもいい、嫌な予感ほどよく当たる。

やはり奴らは元々が真っ黒な人間ばかりだった。



取り調べ室をライブで見られ記録水晶を別室で覗きながら、私はあまりの胸糞悪さに吐き気をもよおしていた。



取り調べはミゲルの光の結界を張った部屋で行われた。

フィーネの魔族の力を受けた人間ばかりだから、まずは浄化から始めなければならないからだ。

しかも光の力で弾いてしまわない様に、術者は微妙な難しい調整を求められるが、流石師匠に認められた光魔法の使い手。

ミゲルはそれを苦も無くこなしていた。



まず、皆が一様にいうのは、フィーネの事。

フィーネに身体を触られたり、耳元で囁かれると、頭がぼーっとして、自分の醜い欲望を止められ無くなる。

その状態でフィーネの金色に輝く瞳で見つめられると、タガが一気に外れるらしい。


更に気分が昂ると、フィーネが……ナニナニをナニナニしてくれたり、ナニナニさせてくれたりするので、その後はすっかりフィーネに骨抜きにされ、完成。


自分の欲望を解放出来るし、アッチもスッキリで良い事尽くめだと、類は友を呼びどんどんフィーネファンクラブの人数が増えた様だ。



で、コイツらはやはり、フィーネと接触する前から一般生徒に対して色々やらかしていた。


勿論、今回の事の様に表立ってではないが、裏では集団で取り囲んで罵声を浴びせたり、物を奪ったり、金品を要求したり……。

……婦女暴行未遂もやっていた。


奴らがそれを自白した時のミゲルの般若の様な顔……。

まぁ、私も同じ様な顔になっていたと思うけど。



奴らがどうして、過去の明るみになっていない罪まで自白したかというと、そこはやはり私達の便利道具、エリオットく〜ん。


学園のなんか偉い人みたいな誰か(たぶん存在しない)に変装したエリオットが、また何やら便利なスキルを使ったらしい。


奴らは聞かれてもいない事までペラペラと喋り始めたのだ。


もちろん全て記録されているので、後からそんな事喋っていないと騒いでも後の祭り。


奴らから被害者の名前が出る度、エリクエリーが事実確認の為に飛び回ってくれている。


皆、事実だと認めてくれたので、裏付けも出来た。


今までなら、これだけ証拠を揃えても、たかだか一般生徒が被害に遭っただけ、と誰も取り合わなかっただろうが、今回は違う。


コイツらは恐れ多くも、王家の王子の婚約者2人を集団で囲み、口汚く罵り、挙句不埒な真似をしようとした連中だ。


誰も庇い立てなどしないだろう……。




全ての取り調べを終えた面々が、ゲッソリとした顔で戻って来た。


一番力を使っていたミゲルなど、憔悴しきっている。



「お疲れ様。大変だったわね。

魔族の力の浄化はうまくいった?」


そう言って肩を叩いて労うと、ミゲルはその顔に博愛の笑みを浮かべ、静かに頷いた。


「ええ……つい力が入り過ぎて余計に浄化してしまいましたが……問題はないでしょう」


ニッコリ微笑むミゲルに、私は冷や汗を流し、肩に置いた手をそ〜っと離した。


それでアイツら、解放された時にあんな虚無状態だったのか……。

憑き物が落ちた……ってより、全てが真っ白になったって感じだったのは、コイツのせいだな。


怖っ!

私の煩悩まで消されたらかなわんっ!


くわばらくわばら……とさり気なくエリオットの背の後ろに逃げ込む。



「で、どうかな?彼らは可哀想な、僕らの被害者だったかい?」


エリオットは首を傾げながら、意地悪くミゲルに聞いた。


ミゲルはそれに腹を立てるでも無く、素直にエリオットに答える。


「いいえ、彼らは堕ちるべくして堕ちたのです。

むしろ私達の監視下で準魔族に堕ちて幸いだったと言えるでしょう。

彼らが帝国の矯正施設で己の犯した罪の大きさを知り、いつの日にか被害者の方々に謝罪出来る様になればと願うばかりです」


その穏やかな微笑みに騙されそうになるが、私は先程の煩悩を全て消し去られた様な、奴らの顔を思い浮かべ、震えながらミゲルに聞く。


「ねぇ、アイツらあんたの光魔法に当てられて虚脱状態だったけど、あれが解けた後はどうなるの?」


私の問いにミゲルはニッゴリ黒く微笑んで答えた。


「そうですね……麻痺していた良心が戻り、身を捩るような罪悪感に襲われるかも……知れませんね」


ニコッと黒く笑むミゲルを前に、私とエリオットは手を取り合い、カタカタと震えた。


煩悩まみれの私達には、今のミゲルが何より怖いっ!

浄化されてたまるかっ!

私はキティ塗れの煩悩が無いと生きていけないんだっ!



「ところで、あの者どもの被害に遭い、自主退学した生徒はどうするおつもりですか?」


そう、アイツらに中等部の頃嫌がらせを受け、既に自主退学してしまっている生徒が数名いる。


婦女暴行未遂に遭った女生徒は一体今どうしているのか……。



「皆、組織に拾われて教育も与えられているよ。

全てが終わった暁には、希望者は再入学を許可しようと思う。

試験は受けてもらうけれど、優秀な子達ばかりだからね、問題無いよ」


エリオットの言葉に、皆胸を撫で下ろした。

それからエリオットは私に気遣う様な目を向け、言葉を続けた。


「暴行未遂に遭った女生徒だけどね、数人に囲まれ衣服を脱がされそうになっていたところを、たまたま通りすがった男子生徒に助けられて、今は彼の邸で働いているよ。

16歳にしてその邸の財務を一手に引き受け、来年にはその彼と結婚する予定。

今から遣り手男爵夫人になるって期待されている逸材なんだよね〜」


おぅ、相変わらず調査に抜け目が無いな。

その事件の事も事前に知っていたみたいだし。

だからアイツらに最初から容赦無かったのか。


本当に、ミゲルの言う通りだ。

フィーネの周りにいる奴らは堕ちるべくして堕ちた人間ばかり。

そんな奴らが今まで偉そうにこの学園に在籍していた事が信じられない。


フィーネはそんな奴らを片っ端から炙り出してくれてるんだな。

ある意味本当に使える奴だ。



「さて、一般生徒への攻撃は、今回の事が明るみになれば大人しくなるだろう。

キティちゃんのファンクラブを加えた自警団もいるしね。

今度は、施設にいる一般生徒達に復学してもらう様、説得しなきゃいけないな〜。

皆、静かに勉学に励めるとすっかり施設を気にいっちゃっててね〜。

すんなり帰って来てくれそうに無いんだよ〜」


トホホ顔のエリオットを、内心ほくそ笑みながら見つめた。


策士策に溺れるとはこの事よ。

ケケッ!



「そこで皆に協力してもらいたいんだよね〜。

ここにいるメンバーはカリスマ性があるから、市民にも人気が高いんだよ。

君達が説得してくれれば、皆喜んで帰って来てくれると思うんだぁ。

特にキティちゃんは大人気だからね。

何せ今回の事の1番の立役者だし。

記録映像を見た生徒達が、聖女様って呼んで崇めてるくらいだからさ。

ね、いいよね?クラウス」


エリオットにそう頼まれ、クラウスは難しい顔で眉根を寄せる。

狭量なコイツの事だ、必要な事とはいえ、キティを男子生徒と触れ合わせたく無いのだろう。

ちっちゃい奴め。


私はすかさず助け舟を出した。


「こちらからお願いしなくても、もう既にキティの頭の中ではそうする事が決まっていると思うわよ。

今晩にでも、キティからクラウスにおねだりしてくる筈だわ。

アンタまさか、キティのおねだりを聞かない、なんて言わないわよね?」


あのキティの事だ。

今回被害に遭った生徒達の所に慰問に行きたいと、必ずクラウスに頼んでくる。

ここで釘を刺しておけば、クラウスだってそれを断れないだろう。



「……分かった。キティの慰問を許可する」


苦々しい顔をする、キティに関して心が豆粒程の広さも無いクラウス。

キティはこの先本当に苦労しそうだ。



「助かるよ、ありがとうクラウス」


エリオットに満面の笑顔で礼を言われても、まだブスッとしているクラウス。

反抗期かな?

お兄ちゃんに対しては万年反抗期なのかな?


この情け無い姿をキティに見せてやりたいと、懐から記録水晶を取り出し、そ〜っと構えていると、その手をジャンにガシッと掴まれ、見開いた目で無言で止められる。


やめてやれっ!


そう無言の圧力を受けた私は、渋々水晶をまた懐にしまった。


何だよ、面白いのに。

ブータレ顔でジャンと睨み合っていると、ジャンが急に体を震わせて、ギギギッとエリオットの方を振り向いた。


何故か真っ黒な微笑みを浮かべ、こちらを凝視しているエリオット。


途端に掴んでいた私の腕をブンっと振り離して、ジャンは自分の頭をガシガシ掻きながら、ボソッと呟いた。


「狭量兄弟め………」


何だよ?

何の事だ?


私が頭を捻っていると、ノワールがタイミングを見計らったかの様に口を開いた。



「それで、ヤドヴィカから金を受け取り事件を揉み消した学園関係者とは、副理事長のレオニード伯爵で間違い無いのですか?」


エリオットはノワールの問いに固まった黒い笑顔のままに答える。


「うん、徹底的に彼を調査したからね。

間違いないよ。

近衛兵隊の貴族専用部隊が既に捕縛済み。

他にも沢山余罪が出てくると思うから、これからが楽しみだよね。

もちろん、学園の副理事長職は解任。

後任には組織から優秀な人間が既に着任済みだよ」


あまりの展開の速さに皆で目を剥いていると、エリオットは黒い笑顔を崩して、困った様に笑う。


「レオニードはゴルタールの遠縁に当たる男でね、本人に能力は何も無いから、まぁ、ゴルタールの傀儡として、学園に集まる金をゴルタールに流す役だったんだ。

他にも、ゴルタールの目を盗んで個人でちょこちょこ生徒の家から金品を受け取っていたみたいだね。

今回の事を理由に早々に解任して、組織の人間を着任しておかなければ、ゴルタール側からまた第二第三のレオニードを送り付けられてしまうからね。

叩けば埃がいくらでも出るだろうから、レオニードを皮切りに、学園に紛れ込んだゴルタールの手の者を洗い出すつもりだよ。

腐敗を追えばゴルタールに繋がるって簡単な図式さ」


ニッコリ微笑むエリオットに、私は興奮気味に口を開いた。


「じゃあ、これでゴルタールまで一気に叩けるんじゃないっ⁉︎」


私の言葉にエリオットは残念そうに眉を下げた。


「残念ながら、これくらいじゃゴルタールには届かないよ。

せいぜいトカゲの尻尾切りされてお終いさ」


そっか〜……。

ちっ、ゴルタールめ。

しぶといな。


「まぁでも、学園の改革には一気に前進したよ。

皆お疲れ様。今日は疲れたろう。

家に帰ってゆっくり休むとしよう」


エリオットの言葉に皆ほっと胸を撫で下ろした。







帰宅の為に馬車に乗ると、何故か先にエリオットが乗り込んでニコニコと笑っている。


レオネルが頭痛に耐える様にこめかみを抑えていた。



「ついでに送っていってよ〜」


「いや、クラウスと帰りなさいよ」


仕方なくエリオットの隣に座ると、エリオットは拗ねた様に口を尖らせた。


「少しでもリアと一緒にいたいんだもん」


だもん、じゃね〜よ。

いい歳して何言ってんだコイツは。


溜息を吐きながらエリオットを睨んでいると、レオネルから妙な空気が漂ってきた。



「…………リア?」


あっ………。



「殿下はシシリアの事を愛称でお呼びになっているのですか……ふ、ふふ」


珍しくレオネルが肩を震わせて笑っている。

私は顔を真っ赤にして、エリオットを睨み付けた。



こ、こ、こ、こいつーーーーっ!

エリクエリーの前だけならまだしも、身内の前でーーーっ!


私はエリオットの頭を脇に抱えて締め上げる。

食らえっ!頭蓋骨固めっ!(ヘッドロック)



「いたっ!痛い痛いっ!ギブッ、リアッ!ギブギブ〜〜ッ!」


ま〜た〜リアッて呼んだな〜〜!この野郎っ!


ギリギリギリィッとエリオットの頭を締め上げていると、レオネルが呆れた様な声を出した。


「無駄だシシリア、喜ばせている」


レオネルの言葉の意味が分からず、一瞬ポカンとしてからエリオットを見ると、私の胸に顔を埋めて至福の表情で蕩けている。




ヒッギャアァァァァァァァァッ!




普通にエリオットの頬を何度も往復ビンタしまくった。




その後、エリオットは頬をパンパンに腫らして、ニコニコとご機嫌で王宮に帰って行った……。


残された私は、目の前のレオネルに深い深い溜息を吐かれ、小さく縮こまったまま邸に帰る事になる………。


くそぉっ!

許すまじっ!

エリオットォ〜〜〜〜〜ッ!






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