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1 どうしようもないこと
どうして自分がこの学校に通っているのだろうと何度考えたかわからない。毎日のように考えていたが、いつの間にか考えなくなってしまった。
周りの人達は英才教育を受けている連中ばかりで正直うんざりしている。
俺は別に頭が良いというわけではない。
毎日予習復習をしていた。それでも中の下といった成績だった。
100点満点のテストを80点近くとっているのに。
対戦の授業でも、相手の人達は距離をとって魔法を放つばかり。俺は何もできずにやられてしまう。
もうすぐここも卒業だが嬉しい気持ちと複雑な気持ちだ。
学校に来なくてもいいようになるのは勿論嬉しい。
しかし、俺が通っているローズベルト学校は卒業を前に最後の発表会をするのが恒例だ。
それが、ローズベルト全対戦。
卒業生の学年が全員で戦わなくてはならない。